三浦しをん「ののはな通信」 窪美澄「さよなら、ニルヴァーナ」

2018年09月26日

南山宏「ちょっと不思議な話」



 前の職場で、後輩同僚に借りた本。仕事のためのネタ本として常備していたらしいが、借りたまま、返せないまま、彼は職場を辞めてしまい、自分も辞めてしまった。
 ktokさん、これ見てたら、連絡ください。

 それはそれとして。

 ちょっとしたふしぎな小ネタが集められた本。
 たぶん、著者がしこしこといろんな新聞や雑誌の記事を読んで、集めたんだろうなーという、努力の結晶である。
 本当かよー?という眉唾な話もあり。そういうのもちゃんと裏は取ってなさそうなくらいに、真贋入り雑じった本とも言える。
 少し前の本なので、いろいろ真実が判明していることもあるのだろうな。

 まぁ、世の中には不思議な話が多いものだ。様々なことが科学的に証明されるようになった現代でさえ。
 
 ただ「それ不思議か?」って話もある。
 アメリカの弁護士が多いために、シカゴの弁護士はイギリス全体の弁護士の数より多い、とか、入れ歯が臭い名優とのラブシーンを女優たちが拒否した、とか……。

 おいおい、と思ってしまうものもある。
「新体操の元日本チャンピオン・山崎浩子さんは、現役当時ある競技会で棍棒の演技に失敗、口にぶつけて、歯を折ってしまった。でも、折れたのは前から痛くて悩んでいた虫歯だったので、歯医者に行かずにすんだ」
 いや……行こうよ、歯医者。当人が話してたエピソードなのかもしれないけど、歯が折れたらとりあえず歯医者行こう。虫歯も神経まで届いてたら、歯が折れたところで何も変わりゃしないんだから。

 偶然にも○○というのも多い。
 愛し合った夫婦が同じ日に偶然にも亡くなった、とか、偶然にも知り合った相手が生き別れの兄弟とか、偶然にも名前通りの運命に遭ったりとか。
 
 まさに玉石混淆。
 ……と思ったら、「月刊ムー」の連載だったのか。どおりで……。
 とにかく、「なるほどー」と深くうなずいてしまいそうな話はそんな多くない。
 ふと子供の頃、読んだ「世界の怪奇ミステリー」という本に書かれた、遂に地上に戻らなかった男女ペアの宇宙飛行士の最後の通信を思い出した。
 「ここに何かがある! 難しい……」「私はこのようにして、右手でしっかり支えていましょう! このようにして、私達は始めて平衡を保つことができます。覗き窓を覗いてご覧なさい! 覗き窓を覗いてご覧なさい!」
 不可解な通信内容が、今も涙が出るくらいに恐ろしい。

 まぁ、世の中にはこうした未知が溢れるようにしてあるが、真実を知れば、なぁんだと思うような裏があったりするものだ。あるいはちゃんと真実が用意されているか。
 


babatune06 at 00:00│Comments(0) 小説その他 

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