2012年09月28日

スイスで夏休みでメカ三昧(3) --- 2011年6月後半〜7月上旬,シュコンッってやつのフェイント

ふと気がつけばもう9月も下旬,急に日も短く,寒くなった今日この頃.そろそろ帰国に向けて荷物の梱包とかを始めるべきなんだろうが,何となくやる気の起きないのです.か〜えりた〜くな〜い,か〜えりた〜くな〜い,か〜えりた〜くないけど,さよならマ〜チ♪って,にこにこぷんの歌で歳がばれますね・・・.

しかしまだまだ続くよスイスのメカ三昧,今度は近代的な方で.さすがに3つの博物館のうち,2つはオートマタやからくり時計のみならず,ロボットの展示もしていたのですが,なかなかオートマタのインパクトを超えるものがなく.そんな中で素敵だと思ったのが,パラレルリンクマニピュレータを使った時計↓.

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透明のボード上にそろばんの玉のように並んだビーズを,パラレルリンクマニピュレータがスライドさせることによって時計の表示を変化させ,下の鏡に映し出すというもの.Cool!

で,その博物館の入口に,ROBOSPHEREという会社が作った,ワタアメにポップコーン,ジュースに果物にコーヒー類までマニピュレータが提供しちゃうという『RoboSnack』が鎮座していたのですよ.すわこれはみんなの最先端ロボット『やすかわくん』のライバルではないか!?これは実際に機能を確認してみなければなるまいと思い,某准にカメラマンを押し付けて,とりあえずカフェオレ(2.5スイスフラン)を注文してその腕前を確認することに.



・・・いや,オチはつかなくていいんですよ,オチは(^^;.そして私の2.5スイスフランは・・・と思っていたら,動き始めた途端に周囲に集まってきたスイス人観光客?の一人が受付のお姉さんに「コーヒー出てこないわよ」って言ってくれたようで,お姉さんが返金してくれました.よし,これで心おきなく次はワタアメに挑戦だ!と思ったら,受付のお姉さんが取って返してきて『調整中(って多分フランス語で書いてあったんだと思う)』って紙を貼っていってしまいました・・・.絶対,コーヒーメーカの水切れだと思うのだけど,そう思うと果物とかはいつから交換していないのかという,一抹の不安を覚えたので諦めました.



さて,ピンクのワンピースに身を包んで乳がんの疑惑を抱えて函館に舞い戻ってきた私,手には千葉の病院で渡されたマンモグラフィ写真や細胞のサンプルパレットなどなど.自分のX線画像を手にするなんてそうそうあることではないので,ガラス戸に貼ったり照明を当てたり,なんとかデジカメで記録を残そうと四苦八苦している娘を,多少気味悪げに眺める両親.まあ,家族全員AB型という少々エキセントリックな家庭なので,許容範囲内でしょう.

そして数日後,予約していた病院へそれらのデータと紹介状を持って向かう.待つこと結構,やっと診察室に入るとメタルフレームの丸眼鏡にちょび髭の,白衣着ていなければこだわりな喫茶店のマスター風のお医者様.持参したマンモグラフィ画像を見るなり,「一番怪しいところが端っこで外れているから,取り直してきてー」と言われ,人生二度目のマンモグラフィ検査.そこから戻ってきて,今度は診察台に横になり,前回同様のエコー検査.「あー,こりゃ向こうの先生も迷うわけだわ,境界がはっきりしてないタイプだもん」というので,よっこらしょっと首を回して私もエコー画面を見せてもらう.

「ほら,この白いのが乳腺で,この辺に黒い影があるけど,何かいまいち形がはっきりしないでしょ?腫瘍の大きさもいまいち測りかねるよねー」
「ってことは,やっぱり悪性なんですか?」
「うん,乳がんだね.細胞診でも明らかだし.まあ,どんなタイプのガン細胞なのか調べるために,ちょっと太い針刺して組織を取るね」

というわけで,看護師さんが運んできたのは直径4センチほどの,不透明な注射器型の機械.その先に直径1ミリ強の注射針,う,先日の痛み再び?と思ったが,さすがに先に皮下注射で麻酔を打ってくれました.そして針を刺す前に,先生から注意事項が.

「この装置,組織を吸い取るときに大きな音が出るんだけど,びっくりして動かないように.肺とか,あらぬところに針が刺さると大変だからね.本当に大きな音が出るから,びっくりしても動かないようにね,絶対ね」

そしてエコー画面で確認しながら腫瘍に差し込まれる針,そしてお医者さんの念には念を入れた忠告.「いい?大きな音するからね?絶対動かないでね.じゃあ行くよ,音出るからね!」はい,と覚悟を決めた私の返事を聞いて,お医者さんが器具のボタンを押す!

・・・スカッ.

・・・スカッ?何だこの気の抜けたような音は,これが大きな音?と???な私に,多少バツ悪げなお医者さんが一言.

「まあ,こういうフェイントもある」

そして照れ隠しか後ろの看護師さんに,「駄目じゃないか」と八つ当たりしていた.なるほど,いわゆる手動バネ式のハンダ吸い取り器(通称『シュコン』)と同じ仕組みで,バネが縮まっていなかったのね・・・.その後は順調に3回くらい組織を取り,検査は終了.組織は病理検査に回されることに.

その後,今後の治療方法についてレクチャーを受ける.右胸全摘(再発の恐れなし)か,部分切除(再発の恐れちょっとあり)か,絶対胸を傷つけたくないので薬物治療で抑える(乳がんは進行の遅いがんです)とか,切除するにしてもその後整形手術(他の部分から脂肪を持ってきて胸にするらしい)をするか,それとも切除の際にうまいこと形も整えるか,とにかく選択肢はやたらあるらしい.今のところ見ている範囲での腫瘍のサイズ的には,部分切除でも大丈夫そうとのこと.とりあえず勉強してから考えます,あと,先生が執刀した患者さんの術後例を見せてもらえるでしょうか,と言って,その日の診察は終了.課題は次回に持ち越し.

・・・そして私がしばらく函館を留守にしていた間に,墨九郎と朔二郎の仲は深まり,朔二郎は子猫らしからぬ悪人顔をするようになっていたのでした・・・.

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baby_touch at 00:14│Comments(1)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by Zak   2012年09月28日 06:51
あ、ありそげなオチ(^_^;)。けど、ラストの笑顔に癒されたのはヲイラだけではあるまい(笑)。

しかし、予想通りとはいえ...なんともハヤですなぁ。写真をデータ化しようとするのは、当然としても.....。過去の術後例の確認ってのは、サスガと思いましたケド(^_^;)。

で、この悪人顔はいったいドナタに似たので(^_^;;;)?

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