11









    プリングルス


今日、息子とものすごく久しぶりに2人だけで外食をした。
成人した息子との間に、それほどキャピキャピした
会話はない。
ましてやオカンはオトン化しているので(笑)必要以上に
あれこれと仕事のことも聞かないし、細かい質問もしない。
飼いネコがどーのこーのという話以外はさほど盛り上がらない。
まぁ、そんなもんだろう。

それぞれで注文をして、一息ついたところで息子から質問を受けた。

「プリングルスはP&Gと独占販売契約を結んでいたけど
 ケロッグに変わってるって知ってた?」 

もちろん知らない。でもこの質問には食いついてしまった。

「いや、知らんなぁ。
 それにつけてもプリングルスってなつかしいやん。
 セバがプリングルスオタクだったのは何歳頃やった?」

「おそらくぅ、5歳だと思う。」

「そうそう、間違いなく5歳や。あの頃といえば・・・」

「プリングルス第2世代だよ。スーパーにあるプリングルスと
 ロイヤルホストにあったプリングルスはラインナップが違った。
 全部揃えたかったからよくパニックを起こしていたよね。」

「そうそう。なつかしいよなぁ。」

「俺はあの頃をひどく悔やんでいる。」

「なんで?」

「当時の俺はパッケージにこだわるあまり、プリングルスを食べることに
 まったく興味がなかったんだ。」

「そうそう。ぜんぶ私が食べてたよなぁ。」

「それが悔しい!!俺も食べておけばよかった!!」

「なんでそんなに悔しいの?」

「だってさぁ、廃盤になった商品も多いんだよ。」 

「なるほど。」

「ああ、食べればよかった・・。
 ますますプリングルスのことが蘇ってきたよ。」 

「ふーん。」


そうこうしているうちに注文したサラダやピザがテーブルに並んだので
会話を中断して食べ始めた。
3口ほど食べたところで、今度は私があることを思い出した。

「プリングルスに関するこだわりつながりで思い出したわ。
 ジョリーパスタでのこだわり。」

「ああ、毎回マルゲリータしか食べなかったっていうこだわりだね。」

「そうそう。小学校高学年頃は特にきつかったよなぁ。」

「そのことについては後悔していない。」

「なんで?プリングルスの時と違うやん。」

「ジョリーパスタ では、現在注文するものを変えている。
 新しい商品は必ず食べてみるようにしているから。」


「たしかに。ジョリーパスタに限らず、食に関してはかなり
 チャレンジャーになってきたよね。」

「おそらくぅ、それはプリングルスを食べなかったという後悔も
 影響していると思われる。」

「ふーん。そうなんやぁ・・・」

この会話を最後に、パスタがテーブルに並んだタイミングで
私たちは無言に戻り食べる事に集中した。


完食し、会計を済ませた時に
「いいの?今日はご馳走になっちゃって。」
と聞かれたので
「よかよか。」
と言ったら
「ありがとう!ご馳走様!」
とまるで部下のように心の底からお礼を言われた。

社会人3年目。
自分でお金を支払うということが染み付いてきたからこその
「ごちそうさま」なんだろうなぁ。

息子よ。
「ごちそうさま」が言えることは素晴らしい。
職場で、もしも上司からご馳走になるようなことがあったら
きっとその「ごちそうさま」は喜ばれると思うよ。

でもなぁ。
若干注文するモノが、高いんだよなぁ。
君がかわいい女子だったら問題ないと思うんだけどね・・(笑)






帰宅後、早速YouTubeでプリングルスの古いCMを引っ張り出してきて

「みてみて!!なつかしいよね!!」




息子が毎日念仏のように繰り返し唱えていた
このキャッチコピーを忘れるはずがない。

思わず、二人でハモってしまった。

「ぷりんぐるす!!」