すみません、ネタバレあります。



「少なっ!!」劇場に入ってくるなり小学生男子が思わず声をあげた客の入り、しかもどちらかと言えば俺みたいな「大きなおともだち」が中心。本当にすみません。新年早々、行ってきたぞウルトラマンシリーズ誕生45周年記念作品『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国』。なお、パンフは「てれびくん特別編集」だ。

 前作『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』で生まれた新ヒーロー「ウルトラマンゼロ」。ウルトラセブンの息子という設定は「いつ? どこで? 誰と!?」と世のオジサンたちを驚愕させた彼を主役に、70年代円谷プロで構想されたという「銀河連邦」のスキームを加味し、不人気と社長退陣のゴタゴタ故か何となく敬遠されていた感のある「ウルトラマンネクサス」の世界観を光の国に統合した作品である。

 現在もなお続いてはいるものの、タイ・チャイヨーとの訴訟合戦にも方向が見えてきたことも大きいのか、今回はウルトラ戦士の世界にミラーマン(ミラーナイト)、ファイヤーマン(グレンファイヤー)、ジャンボーグA(ジャンボット)が合流するのが最大の話題。そこでまた「並行宇宙」が飛び出すあたりは安直だなあと思うが。ウルトラマンAの歌詞にあった「銀河レンポウ」は、てっきり「連峰」の字を充てるのだと思っていたのだが、円谷ヒーローが番組の枠を超えて共闘する「銀河連邦」構想であるらしい。って言うか、「銀河連邦」が歌詞に出てくるヒーローには「トリプルファイター」もあるんだけど、無視か? いやまあ、ベリアル銀河帝国にバービーブーとか参戦されてもなあ。

 イベントたっぷりでお腹いっぱいだった前作に比べれば、今回はウルトラマンゼロの成長と、並行宇宙を救うアイテム「バラージの盾」探しに集中してすっきりしたストーリー。怪獣もミラーマンのアイアンとジャンボーグAのナントカゴーネ以外は量産型でいささか寂しい。何より怪獣もヒーローもよく喋るのだけれど、サンレッドみたいなウルトラマンゼロを筆頭にキザなミラーナイト、粗暴なグレンファイヤー、執事なジャンボットと、みんながみんな揃いも揃ってアニメ臭いのがオジサンには何ともなあ。

 そもそも平成ウルトラマンを全然見ていないので、近年のウルトラヒーローの立ち位置というものを把握していないのだけれども、昭和のオジサンにとってウルトラマンというのは、東映ヒーローと違ってどこか泰然としたオトナというイメージがある。ウルトラマンA最終回のありがたい訓示とか。だいたい何万年とか生きてるという設定が、相当オトナだという大前提だと思う訳で、ウルトラマンゼロのガキっぽさにはどこか違和感がある。口元に親指当てて「フッ…」とか声に出して言うなよう。

 それに、いささかネタバレ気味で恐縮ではあるが、いやまあ死んだと思った仲間がことごとく生きてる。どうせ生きてるんだろうなあと思ったらやっぱり生きてる。そりゃ生きてた方が嬉しいには違いないが、何だか軽いなあと。軽いと言えば銀河連邦遙かに超えて光の国を襲撃した、百万体のダークロプス(量産型にせウルトラマンゼロ)軍団もバカみたいにあっさり片付けられるし、ベリアル銀河帝国によって絶滅させられた星のどこにそれだけ軍事力が? と思う程に宇宙大連合艦隊が集結するしと、ラストに至ってギャグみたいな展開だ。ウルトラ映画のお約束、ラスボス合体怪獣は登場しないものの、何の勝算あってかベリアルがスペースゴジラと言うかグランドキングと言うか、変な怪獣に進化するのもなあ。って言うか、ベリアルは前回の方が強くないか? 進化を遂げるごとにどんどん弱くなってないか?

 今年の冬にも新作映画が準備されているようで、今回結成された新ユニット「ウルティメイトフォースゼロ」が活躍するアベンジャーズみたいな作品になるのであろう。ストーリーに期待するところは少ないので、どんなくすぐりネタが混じるのかだけが楽しみではある。ファイヤーマンからハモニガン復活しないかな、とか。

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