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今回は万城目学『鹿男あをによし』です。

2007年4月10日に幻冬舎より刊行され、2007年夏には第137回直木賞候補にもなった。さらに2008年1月には「2008年本屋大賞」の10作品にノミネートされた。発行部数は2008年2月現在では18万部を突破した。

Wikipediaのあらすじから抜粋
『9月、「おれ」はひょんなことから大学の教授に勧められ、2学期の間限定で奈良の女子高の教師になる。しかし、生徒にからかわれたり、無視されたりとコミュニケーションが取れず、途方に暮れる。そうして迎えた10月。奈良公園の大仏殿にいた「おれ」の前に突如鹿が現れ、人間の言葉で話しかけてきたのだ。実はその鹿は1800年前から人間を守りつづけてきた存在で、60年に1度行われる「鎮めの儀式」で用いる目を運ぶ役(「運び番」)に「おれ」を任命する。目は人間界で「サンカク」と呼ばれ、狐の「使い番」を任せられた女性から渡されると話す鹿であったが、「おれ」は「使い番」に気づかず、挙句に違うものを渡された。鹿は「目を鼠に奪われた」と言い、わけが分からない「おれ」に印をつけ、「おれ」の顔を鹿にしてしまう。そして鹿は「目を取り戻さないと日本が滅びる」と警告するのであった。ちょうど同じころ、東では火山性微動が続き、富士山が噴火する兆候にあった。

一方、勤務する高校では年に一度のスポーツイベントである姉妹校との交流戦「大和杯(やまとはい)」が行われようとしていた。そして「おれ」はその優勝プレートが「サンカク」と呼ばれていることを聞く。剣道部の顧問になった「おれ」は、そのプレートこそ、鹿が言っていた目であると考え、人類を危機から救うために目を取り戻そうと優勝を目指すのだが…。



『鴨川ホルモー』に比べ、格段に話の展開がよいです。話の構成というか、謎の配置が非常にうまい。読者を話の中に引き込む力が断然強くなっています。

マドンナ先生や熱血教師、ひょろっとしたダンディーな教頭が出てくるあたり、夏目漱石の坊ちゃんを意識している印象を受けました。加えて、土地の魅力や雰囲気をうまく伝える文章、テンポのよさ、ところどころに散りばめられた笑いや感動。思わず一気に読んでしまいました。

森見登美彦氏と背景が似ている万城目学氏ですが、森見氏に比べて薄い印象を受けます。が、万城目氏は読む人を選ばない作品を発表しているという点で、万人受けしそうですね。

文句なしでお薦めです!

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