2009年01月04日

「竹島(独島)が日本の島ではないと明記した日本国内法令を発見」(2鮴癲

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 ここまで、韓国のウェブサイトで報じられた「独島:「日本の島ではない」明記した日本国内法令を発見」という記事の日本語版と、この問題に関係する日本の法令の抜粋を紹介しました。以下、簡単に解説してみたいと思います。

 なお、問題になっている法令は、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令の施行に関する総理府令」(昭和26年総理府令第24号)と「旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法第四条第三項の規定に基く附属の島を定める省令」(昭和26年大蔵省令第4号)というものですが、名前が長くて仕方ないので、それぞれ「総理府令」「大蔵省令」と略すことにします。
 また、以下の解説は,竜事と重複する点も少なくありませんが、御了承ください。
 あと、問題の「竹の島」が何を指しているのか不明確という意見もありますが、その点については特に論じません。どちらにせよ大勢には影響がありませんので……。


1 総理府令について

 この府令は、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令」というポツダム政令を施行するために制定された命令です。
 この政令を施行するためには、当然「本邦」の範囲を決める必要があるのですが、これについては当該政令の第14条により、「旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令」(昭和24年政令第291号)という別のポツダム政令の規定を準用することとされています。
 そこで第二の政令を見てみると、第2条第1項第2項に「本州、北海道、四国、九州及び主務省令で定めるその附属の島しよをいう。」と書かれており、府省令に委任されていることが分かります。
 問題の総理府令は、その第2条において、その「主務省令で定めるその付属の島しよ」を決めているのですね。
 具体的には、\蘚舂鹽隋λ綿領土、⊂笠原諸島・硫黄列島、鬱陵島・「竹の島」・済州島、に粍泯械暗抂米遒瞭鄒晶島(琉球列島を除く。)、ヂ臈貊島、沖の鳥島、南鳥島及び中の鳥島、の5項目を除く「島しよ以外の島しよ」とされています。

 つまり、この総理府令は、「本州・北海道・四国・九州の附属の島嶼」であろうとも、上述の5項目に列挙された島嶼においては、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令」という政令は適用されないということを示しているに過ぎません。
 なお、これらの法令は、サンフランシスコ平和条約が締結される前に制定されたものであることを附記しておきます。


2 大蔵省令について

 この省令は、「旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法」という法律を施行するために制定されたものです。
 この法律は、「朝鮮総督府逓信官署共済組合令」「朝鮮総督府交通局共済組合令」「台湾総督府専売局共済組合令」など、戦前の勅令によって定められていた共済組合に基づく年金給付の事務を統一的に処理することなどを目的としています。
 そして、新たに統一的に処理される年金について、その給付を受けるための条件が同法の第4条によって規定されました。具体的には、日本の戸籍法の適用を受ける者であって、「本邦内に住所又は居所を有する者」に限られています。ここで問題となる「本邦」について、同条第3項には「本州、四国、九州及び北海道並びに財務省令で定めるその附属の島をいい、硫黄鳥島及び伊平屋島並びに北緯二十七度十四秒以南の南西諸島(大東諸島を含む。)を含む。」と規定されていますので、やはり財務省令に委任されていることが分かります。
 問題の大蔵省令は、同項の委任を受け、「財務省令で定めるその附属の島」について、\蘚舂鹽隋λ綿領土、⊥砧妖隋Α崔櫃療隋廖済州島、の2項目を除くすべての島を指すこととしているのです。
 なお、この大蔵省令が制定された当初は、第3の項目として小笠原諸島が規定されていましたが、小笠原諸島の日本返還に伴い、昭和43年大蔵省令第37号によって小笠原諸島の部分は削られました。

 つまり、この大蔵省令は、「本州・北海道・四国・九州の附属の島」であろうとも、上述の2項目に列挙された島に住所又は居所を置いているだけの者は、「旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法」に基づく年金の給付が受けられないということを示しているに過ぎません。


3 まとめ(及び余談)

 これまで見てみたように、これらの府省令は、日本の主権や領有権について規定したものではなく、単に法令を施行するために制定されたものに過ぎません。わざわざ除外規定が置かれているのは、当時の日本政府の施政権がこれらの島嶼に及んでいなかったため、実態に合わせるために設けられたと考えてよいでしょう。これをもって「独島を『日本の付属の島』から除外」したと判断することはできません
 何より興味深いのが、総理府令も大蔵省令も、いずれも鬱陵島や済州島をわざわざ明記しているということでしょうか。これらの島については、「客観的には鬱陵島や済州島も『本州・北海道・四国・九州の附属の島嶼』に見えますけど、ここで問題にしている法令の適用は受けませんよ」と注意するために書かれているようにも見えます。

 もし、韓国政府や韓国のメディアが、「独島:「日本の島ではない」明記した日本国内法令を発見」などと騒ぐのではなく、「鬱陵島や済州島が『本州・北海道・四国・九州の附属の島嶼』に含まれているかのような条文になっているなんて許せない!」と日本に抗議してきたら、それはそれでニュースになりそうですが……。

bagoly at 20:51コメント(0)トラックバック(0)解説  

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