本日の夕食はメキシコ料理陪審員へのアンケートを用意

2005年02月28日

傍聴の1日目

サンタクルーズ地裁にて、1日目をすごしました。

朝おきてみると、夕べの大雨はウソのように、雲ひとつない晴天。
「晴れ女」が2人というのは、どうやらホントのようです。

午前8時半から、陪審候補の集合場所に行って、集まってくる人たちをウォッチング。約45人が来ました。

その前、カリフォルニア州の陪審員オリエンテーションビデオをいただきました。これは日本にもって帰って、日本語の字幕を入れ、実費で配布する予定です。ご希望の方は、松本さんまで、メールをください。少し時間がかかります。

集合時間は10時でした。2号法廷に移動したのは、11時少し前。その前に、日本からの訪問者を紹介してくれました。評決が出たら、意見を聞かれるかもしれないが、協力してほしい、という挨拶を、Jury commissioner がしてくれました。
駐車スペースが少ないのですが、私たちは特別扱いで、レンタカーのために駐車許可証も出してくれました。

福来さんがいるせいですが、サンタクルーズでの待遇は、やはり最高ですね。

陪審員の選定が、延々と続きます。
こういうとき、けっこうアメリカ人は辛抱強く、じっくりとやります。その点、日本人はすぐにイライラし始めるような気がします。
voir dire の質問は、実は裁判員(候補)の教育でもあります。「〜〜ということは、わかっていますよね」という誘導尋問は、候補者に裁判の原理を教えることでもあります。

結局、陪審員が選ばれ、宣誓したのは3時半を過ぎていました。
その後、裁判官による最初の説示。

裁判官のていねいな仕事振りをみることになりました。

事件は、銃をちらつかせて脅したという軽罪。被告人は赤毛の、長身の女性です。軽罪ですが、アメリカには執行猶予がないため、有罪になれば、すぐに刑務所に入れられることになります。逮捕されたけれどすぐに保釈され、被告人は在宅のまま、起訴され裁判になっています。こういう背景なら、軽罪でも争う気になるでしょう。

事件のうらには、飼い犬をめぐる隣人同士のいさかいがあるようです。
陪審員候補の、犬や銃に関する経験を聞いていると、さまざま問題があるように思います。飼い犬を殺された人が複数いたのに驚きました。たぶん、隣人がやったのだろうということです。

この事件では、発砲されていませんし、誰も怪我をしていません。「脅し」が犯罪として争われています。
どうでしょうか。日本人のイメージでは、そんなことで裁判を、という感じではありませんか。
アメリカだったら、銃を見せて脅すくらいのことは、日常茶飯事のような気がしますが、軽罪とはいえ、アメリカでもそれはれっきとした犯罪なのですね。

そういうことを知っただけでも、とても勉強になりました。

法廷は午後4時頃に終わり、明日は朝から、証拠調べが始まります。

(黒沢香)

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