ツンデレblog

淡路島の弁護士が考えたこと

奥村弁護士のサイトより
[性犯罪]実妹方にて同居していた実妹の娘であるA(当時14歳)を強いて姦淫しようと考え、2回にわたり、Aの犯行を抑圧したうえ、強いてAを姦淫し、さらに、Aに対し強いてわいせつな行為を1回したという強姦被告事件の控訴審で原判決を破棄して無罪とした事例(仙台高裁H28.3.15)
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20160601#1464567512

 「被害者は、当審で、原審での証言を翻し、強姦事件について、概要以下のとおり証言するに至った。すなわち、強姦の犯人は被告人ではなく、同居していたいとこのBである、妊娠発覚後すぐにその旨をCらに伝えたが、胎児の父親の名前を尋ねず胎児をすぐに処分してくれる医者から堕胎手術を受けるようCから指示され、警察には被告人に強姦されたと被害申告をするよう言われた、胎児をすぐに処分してもらうのはBをかばうためで、CはDNA鑑定をすると胎児の父親が分かると話していた、その後、Cに脅されるなどしていたので、本当のことが言い出せずにいたが、原判決後の平成27年4月にC方を離れて親戚のHらと暮らし始め、同人らから正直に話すように言われた、などというのである」という事情があるようです。

こ、これは…
 真剣に悩んでいます。
 ある日、同居している14歳になる姪っ子の下着類が一切合切盗まれるという事件が起きたのです。あろうことか真っ先に疑われたのは私でした。30歳過ぎて独身だということだけで血の繋がった実の兄の娘の下着を盗んだだろうとこの弟である私が真っ先に疑われたのです。肉親なのに。兄弟なのに。ずっと一緒に育った兄弟なのに。ただただ30過ぎて独身だというだけで実の弟である私が 一方的にかつ疑われたのです。とても心外で悲しいことです。やりきれない気分で一杯です。
 確かに盗んだのは私でした。 しかし、そんなことはささいな事です。論点がはずれています。私が訴えたい事は“私が犯人だと決まってないうちに” 既に“私を疑っていた”という事実なんです。
 つまり30歳で独身だという事は常に『気持ち悪い事をしでかすに違いない』という疑いの目で見られている、というリアルな現実なのです。これはまさに冤罪の温床です。我々30過ぎた独身中年は常にそういったいわれ無き迫害に晒されながら毎日ビクビクして生きて行かなければならないのでしょうか?
 結局私が犯人だということがばれ、兄嫁と姪っ子は「気持ち悪い。もう、出て行くか死んでくれないかな」と悲しそうに言いました。
 ですが 私はそのような兄夫婦と姪を許す事はできません。私が犯人だとばれる前から私を疑っていた、という事実は消えないからです。


やっぱり たずね人 船越政博さん
 http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/47173906.html

KAGEYAMA_140120

 司法研修所で修習生に配布される教材に「民事弁護における立証活動」というのがある。民事弁護科目における教科書の一つである。研修所の教材は白い表紙なので白表紙(しらびょうし)と呼ぶ。民事弁護科目の白表紙は、司法研修所の民事弁護教官が作る。それの最新版(5訂)を、毎晩、入浴中に読んでいたのだが、こないだ、あまりにトンデモな内容に動揺し、浴槽で溺れそうになった。
 問題の箇所は、反対尋問について一通りの説明をした後、実際の設例に基づいて反対尋問のやり方を説明する「(付)設例に基づく反対尋問の一考察」というところ。設例がとんでもない。
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 要するに、被告Aの父Bが、原告Dの父Cから無償で譲り受けた壺について、原告Dが、譲渡したのは贈与ではなく売買だったんだ、まだ代金を貰っていないといって売買代金の支払請求をしたという事件である(この図モニターの調子が悪いせいで失敗しちゃったよw  電灯のせいで白いライオンが生まれた手塚治虫のようだ。タブレットで気づいたから直せない。)。
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 そして、被告がEを証人として申請した目的について分析した部分は次のとおりである(同書250頁)。
2 Eの証言に係る立証趣旨の把握
  原告Dとしては,このE陳述をもって,どんなことを立証したいのか。初めに,その点を正確に把握することが肝要である。考えられることは次のようなことであろう。
 もし本当にBが本件壷を無償贈与で手に入れたというのであれば,Bが署名した代金支払約束の書き物など見つかるはずがないし,仮にそれが見つかったという噂が出ても,Aは泰然と構えていられたはずである。しかるに,その噂をEから聞くや否や,血相を変えて,対局もせずに碁会所を後にしたというのは,Aに不安や動揺があった証拠である。すなわち,Aにおいても,実は本件壷が贈与ではなく売買で入手したもので,亡父が代金を支払っていない可能性があるのではないかという不安があり,それが発覚したらどうなるのだろうという動揺があった。書き物が見つかったというのは,その不安が的中したということで,のんびり碁を打っているどころの話ではないという気持ちに駆られて碁会所から足早に立ち去ったのである。
 その直後に,Aが本件壷を売却したのは,こうした不安・動揺を解消するためには直接の効果はないが,後日の代金請求訴訟のための軍資金に備えるためか,あるいは災いの元凶を遠ざけたいという心理ゆえの行動か,その合理的な説明は困難ながらも,よりにもよってこの時期に父親譲りの骨董を売却するということには,もはや別の理由は考えられない。本件壷を無償贈与で入手したということに自信がある者の行動とは,明らかに矛盾する。
  以上の経緯から,本件壷が贈与によってBに所有権移転したというAの主張は不合理であり,むしろ代金未払の事実は明白,というのがD側の立証趣旨と理解される。
 なんですか?これは。民弁教官は本当に裁判したことがあるのか?
 この裁判の請求原因は次のようになるはずである。
 1 ●年●月●日 C→B 壺譲渡 代金額300万円
 2 1に基づく引渡し
(←がいわゆる「せり上がり」である。)
 3 C死亡。DはCの子
 4 B死亡。AはBの子

 2~4は争いがないか、容易に認められる事実のはずで、この裁判の争点は、1の「CからBへの壺の譲渡が売買だったか、贈与だったか」でしょ? Aが動揺したかどうかってなんか関係あるか? 無償で譲り受けたというBの説明を聞いたというAの主張の信頼性か? でも、しょせん、Bの説明も裏付けのない話なんだから、当時の事情を知らないAが証拠があると言われて動揺したとしても、なんらおかしくはないだろう。動揺するのは当然だと思う。Eの陳述が事実であったところでなんの意味があるというのだ? 「むしろ代金未払の事実は明白,というのがD側の立証趣旨と理解される。」って結ばれてるが、贈与を受けたと主張しているのだから、Aは、弁済したなどという抗弁を主張していない。そもそも、こんな事実を立証させるためにEの人証申請を採用する裁判所がおかしい。
 ツンデレに言わせれば、この裁判の決着は、Bの署名のある書き物というのが存在したとして、それが真正なものかどうか、あるいは、300万円もするものをただで他人に譲渡する奴はいないのではないかという経験則で決まるというべきであって、譲受人の相続人がどのような認識であったかなんてのは裁判の結果に影響しないし、させてはならない事情である。
 同じ本の215頁には、
 証人尋問は、訴訟代理人が,当該事件につき,どこが争点か,証明すべき事実(主要事実)は何か,主要事実を立証するために必要な間接事実とそれに適用されるべき経験則は何かを明確に認識し,十分に事前準備をした上,どの点をどのような証人によっていかに効果的に立証するかを見定める必要がある。
って書いてあるんだけどなあ。ツンデレには、民事裁判教官の考える経験則が全く理解できんわ。ツンデレがこの事案で、Aが動揺したからCB間の壺譲渡は売買だと認められるって判決書かれたら、裁判所に火を点けにいく。
 この記述の怖いところは、司法研修所が修習生に教科書として配布している教材に記載されていることである。これを読んで、実務家の卵である修習生が、裁判の実務では、こういう事情で民事裁判の勝敗が決まると刷り込まれてしまうとしたら大変恐ろしいことだと思う。
 ちなみに、ツンデレ事務所には、民事弁護教材である「民事弁護における立証活動」が、ツンデレ自身が研修所から貰った改訂版と、弁護士になってから買った三訂版、三訂(補正第二版)、それにこのトンデモ記述が載ってる5訂版と4冊あるのだが、「設例に基づく反対尋問の一考察」は、5訂にしか載ってなかった。4訂がどうなっているのかは不明。修習生に仕事のやり方を具体的に説明しようという意図は分かるが、懇切丁寧に説明しようとして、逆に変なことになってる。
 んー、まあ、被告が動揺したかどうかが本当に争点になる事件があったとしたら、多少は参考になるかなあ。


やっぱり たずね人 船越政博さん
 http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/47173906.html

KAGEYAMA_140120

 ちょうど1年前、平成27年5月24日のエントリのコメント欄に書いたことがあるが、森炎「司法権力の内幕」に次のような一節がある。
 裁判所で、厳密な意味でラインと言えるのは一つだけある。それは、「最高裁事務総局付ー最高裁事務総局人事局任用課長ー最高裁事務総局人事局長ー最高裁事務総長ー東京高裁長官ー最高裁判事」という路線だけである。最高裁事務総局の人事局任用課長のポストに就くと、一直線で最高裁判事まで行く。そして、50%の割合で最高裁長官となる。
 そこで、歴代の任用課長を調べてみた。
草場良八(03期) S38.06月~S41.05月 事務総長→最高裁判事
山木 寛(07期) S41.05月~S45.06月 佐賀地家裁所長→京都家裁所長→京都地裁所長
桜井文夫(11期) S45.06月~S50.08月 人事局長→東京高裁長官
泉 徳治(15期) S50.04月~S54.08月 人事局長→事務総長→最高裁判事
堀籠幸男(19期) S54.08.01~S58.07.31 人事局長→事務総長→最高裁判事
金築誠志(21期) S58.08.01~S62.07.31 人事局長→最高裁判事
山崎敏充(27期) S62.08.01~H05.04.25 人事局長→事務総長→最高裁判事
金井康雄(30期) H05.04.06~H10.05.05 札幌高裁長官
田中昌利(35期) H10.05.06~H14.03.31 弁護士
堀田眞哉(41期) H14.04.01~H19.03.31 最高裁人事局長
門田友昌(45期) H19.04.01~H22.09.12 最高裁審議官
徳岡 治(47期) H22.09.13~H25.04.10 横浜地裁判事
前澤達朗(48期) H25.04.11~H27.03.31 東京高裁判事
板津正道(50期) H27.04.01~ 
 なるほどなるほど。
 ちなみに山木さん、H1.5依願退官・東京公証人(故人)らしいです。



やっぱり たずね人 船越政博さん
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KAGEYAMA_140120

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