ツンデレblog

淡路島の弁護士が考えたこと

January 2014

 原告側は「自転車による被害は軽く見られがちだが、自動車と同様の扱いをしてくれた」と判決を評価した。だそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140128/trl14012817030006-n1.htm

 でも、これ理屈からすれば当たり前の話なんだよね。損害賠償っていうのは、不法行為によって被った損害を賠償するものであり、賠償額は、被害者がその行為によっていくらの損害を被ったかによって決まるものだから。
 わざとえげつない書き方をするが、その人が自動車にひき殺されようと、自転車にひき殺されようと、被害者の死という結果は同じだから、発生する損害の額に違いはないでしょうというわけだ。だから、理論上は故意に殺されようと、加害者の過失で命を失うことになっても損害額に違いはでないはず。これが原則。
 ただ、加害者の行為の態様があまりに悪いと、慰謝料の額に差が出ることはある。ごくごく例外的な場合だ。かつてヘリコプター墜落事故により搭乗者が負傷した事故につき、通常の受傷による慰謝料とは別に、死の恐怖に対する慰謝料として50万円が認められたという事例があった(東京地判昭和61年9月16日判時1206号7頁)。

 たかが自転車で世知辛い世の中というなかれ、事故で家族を失った者、傷害を負わされた者の辛さは、加害者が自転車に乗っていても自動車に乗っていても同じである。事故を起こしてからでは遅すぎる。心当たりのある者は今すぐスマホを見ながら、ゲームをしながらの自転車乗りをやめるべきだ。また、自転車用の保険に入るのも忘れてはならない。自動車を所有している人は、自動車運転以外の理由で損害賠償義務を負った場合にも保障が及ぶ総合保険があるので、それに入るのがいいだろう。  

 そういえば、昔、神戸三宮のジュンク堂で、労災の本を探している人たちにあったことがある(ツンデレは本屋にばっかり言ってるなw)。家族を亡くされた人とそのお友だちといった感じで、あれでもないこれでもないと探されていたのだが、どうもいくら請求すればいいのかを知りたいようだった。そこでまあ、困っている人を見ると放っておけない性分が動き出し、交通事故のコーナーから赤い本を取りだし、「弁護士なんですけど、損害額の計算は交通事故の場合も労災の場合も同じなんで」といいながらその人たちに差し出した。聞けば息子さんが自殺をしてしまい、すでにそれが労働災害であるとの認定もおりているとのことだった。そのときは簡単に赤い本の読み方の解説をしただけで別れたが、実はそのとき名刺を渡さなかったことを後悔している。
 ますます脱線するけど、あとさ、同業の男性諸君、本屋で離婚の本一生懸命探してる若い美人みかけたら、無性に声かけたくならない?ツンデレはなるよ(かけたことないけど)。勇気がないというより矜持です。




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 最近、お騒がせのNHK経営委員、長谷川三千子氏であるが、古本屋に著書があるのを発見して手に取った。


うーん、自民党の支持者というか保守の人って、自由とか民主とか嫌いなのかなと思っていたので、やっぱり……ではあるんだが…

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本文はそのうち読みます(いつかは約束できません。)が、目次みて推測できる範囲でいうと、 主権万能論で、法令は国家の行為にも制限をかけるものであるという立憲主義的な発想が皆無みたいな感じですな。



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 大沢喜多嶋問題は、今まで、長男が推定される嫡出子であることを前提に説明して説明をしていたが、ワイドショーでは、婚姻後200日経過前に生まれたという話もあるようなので、今日は婚姻してから200日経過前に生まれた子の話。なぜ200日経過前かどうかに意味があるかについては、「大沢樹生 16歳長男との父子確率0% 」を読んでください。

 泉久夫教授の新版家族法(放送大学教育振興会)62頁から引用。
「判例ははじめ、この種の出生子を婚外子と考えていたが、婚姻している女が生んだ子に変わりがないことに気がつき、一応嫡出子としたうえで(大連判昭和15年1月23日民集19巻54頁-事案は婚姻届出前4年ほど内縁関係にあった母が、婚姻届出の翌日子を出生したというもの)、民法772条の嫡出推定は受けないから、父子関係不存在確認の訴えによって子の嫡出性を争うことができると判断するに至った(大判昭和15年9月20日民集19巻18号1596頁)。


 前に説明した推定されない嫡出子(推定の及ばない嫡出子)になるわけだね。夫と別居しているときに懐胎した子について推定されない嫡出子の理論を適用した最初の判決が最判昭和44年5月29日民集23巻6号1064頁だから、推定されない嫡出子の理論はこっちの事例の方が先だったわけだ。

 というわけで、大沢喜多嶋元夫婦の長男が婚姻成立(役所に届け出た日)から200日経過前なら、大沢は親子関係不存在確認の訴え(調停)を適法に起こすことができる。別に大阪家裁大阪高裁のような特殊な解釈による必要はないということになる。

 ところで、気になるのは、なんでテレビ局は、長男が成立後200日経過前に生まれた子供だってわかったんだろう?まあ、芸能人同士の結婚だから、いつ入籍したとか、いつ子どもが生まれたとか発表したんだろうな。そう考えておこう。
 この手の話を聞くと、ちょっと昔、Iというマスコミで有名な弁護士が、テレビ局に頼まれて、芸能人の戸籍だか住民票だかを取り寄せ、懲戒を食らったことを思い出す。弁護士はそういうことができるのだが、あくまで職務のために必要な場合に限られるのだ。訴えの相手方になるべき人が死んでしまい、だれが相続人なのかを調べる場合なんかだ。考えてみれば、芸能人の結婚やら離婚やら問題になるたびに古傷をえぐられるI弁護士もお気の毒なことではある。

 今日は内容薄かったからついでに書いちゃう。ツンデレが喜多嶋舞で思い出すのは、ハエとりの妙技。なんでも飼ってるカエルのエサにするとかで、窓ガラスに止まっているハエを素手でつかまえる様子をテレビで流したのを見たことがある。あれは名人芸だったなw




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どうしよう。年金保険売ってる生命保険会社が、自分とこで売ってる年金保険の贈与税相続税の評価方法について根本的に勘違いをしているっぽい。終身年金なのに、確定年金の計算方法でむりやり計算している(洲本税務署で確認済み)。評価額が800万円も高い。無駄な贈与税・相続税を払わされた人がいそうだ。

これ、うちの依頼者だけじゃないだろう。ひょっとするとビッグビジネスチャンスか?


参考:個人年金保険契約等に関する税制改正のお知らせ
http://www.tdf-life.co.jp/info/zeiseikaisei.html ←この会社ではないよ 




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 裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!の準備中。
 加藤新太郎「民事訴訟審理」(判タ社)243頁以下に、時効主張についての釈明に関する論考があった(初出は自由と正義50巻10号)。
●時効主張(時効の援用)については、時効利益を享受する当事者の自由な意思に委ねるのが民法145条の趣旨であるといわれています(注釈民法(5)37頁〔川井健〕)。
●実務的にも、裁判所の中立性(当事者に対する公平感の要請)から、当事者に対する時効の示唆は避けるべきであるとする見解(武藤春光「民事訴訟における訴訟指揮について」司研論集56号84頁)が一般的。
●学説には、消滅時効を示唆する釈明は、当事者が消滅時効の援用を仄めかしている(時間の経過に依拠しようとしている)場合に限定されるべきとする見解(注釈民事訴訟法(3)150頁〔松本博之〕)もあります。
●加藤新太郎説
、、、時効主張については、Cさんが述べた理由(ツンデレ注-上記川井説+武藤説)で釈明義務はないというのが基本原則。
、、、最判平7.10.24(いったん当事者が時効を援用してから撤回した場合に、裁判所は真意を釈明する義務があるとした事案)は、「その事実関係からすると、取得時効の主張を維持すればこれが認められる余地が少なからずあったということですから、「誤解ないし不注意に基づくもの」というほかないでしょう。そうであるとすると最判昭和45・6・11の趣旨からして、弁論主義を補完する意味で裁判所が後見的役割を果たすべきであると考えて、釈明義務を肯定してもよいのではないかということになります。
 もっとも、弁護士代理訴訟ですから、Bさんの指摘にも一理ありますね。そのこととの関連でいえば、そこまで釈明しなければいけないのかということで、最判平7.10.24は高裁では評判のよくないものであるとの指摘(判タ1021号23頁の近藤崇晴発言←ツンデレ注-後の最高裁判事)もみられます。
、、、時効主張については、①当事者がいったんこれを主張して撤回したというような場合において、②誤解ないし不注意に基づいて撤回したときには、③勝敗転換の蓋然性をも考慮して、例外的に、釈明義務があるケースが存在するということになる。
、、、最判平7.10.24は、従前、「時効主張について釈明義務なし」といわれてきた基本原則を変更するものではなく、例外的な場合に位置づけられるものです。

 ちなみに、結審後ではないし、調書にも記載されていないが、最終弁済後10年経過事案の取引履歴不開示慰謝料請求訴訟( 代理人も同じだったので、 同じ争点の裁判が3つ、事実上同一期日で行われた。)で、神戸地裁洲本支部の安西二郎支部長も、実は、当事者がなにも言っていないうちから、弁論準備中、急に「取引履歴不開示慰謝料請求権の消滅時効の起算点っていつからなんでしょうねえ」と雑談を始めたことがある(もちろん、サラ金は次の期日で主張してきた。)
  結果は3件とも敗訴したが(当たり前だ)、控訴審で、1件逆転、1件勝訴的和解、1件上告受理申立て(記録到着からもうすぐ8か月)。洲本支部洲本簡裁管内は本当にウンコくさい暗黒状態だと思う。

 国賠どうなんのかな。聞いた話だと、実務懇談会で、時効にかかった債権の支払を求める業者がいるから、答弁書のひな型に時効援用を選択する欄を設けるべきだという弁護士会側の案を、神戸地裁は、「不適切だから」という理由で瞬殺したそうだ。過払請求に対する時効釈明はOK、貸金請求に対する時効釈明はNG、という曲芸みたいなミッションをどうやって達成するのかが見所である。




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