ツンデレblog

淡路島の弁護士が考えたこと

January 2016

 宮城県で去年、見つかった人の骨が、室町時代か江戸時代のものだったことが分かりました。
 この遺体は去年10月、宮城県七ヶ浜町の護岸の下から白骨化した状態で見つかりました。頭に骨折の痕があることから警察が捜査していましたが、考古学などで使われる放射性炭素年代測定を行ったところ、室町時代か江戸時代の人の骨であることが判明しました。警察は時効が成立しているとして捜査を終了しました。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160127-00000048-ann-soci
 このニュースを聞いて思ったのは、
  時効? そもそも刑法の適用あるのか?
であった。時効というからには、殺害行為に刑法が適用されるのを前提としているのではないか?
 現行の刑法はツンデレが修習生のころ、改正されて、カタカナ文語体がひらがな口語体になったが、基本は、明治期に作られた法律である(ちなみに、そのときに贓物とか、欺罔行為とか、焼燬とか、受験時代にすっかりなじんだテクニカルタームが条文から消えてしまい、検察修習や刑裁修習でなかなか苦労したのを覚えている。)。
 当然のことながら今回発見された遺骨の主が生きていたころ、日本に刑法という法律は存在していない。仮に、この人が現在でいう犯罪行為に該当する行為で死に至ったとして、加害者の行為を殺人の構成要件に該当する違法有責なものなどと言えるのか?というのがそもそもの出発点である。
 加害者の行為をそこから300年以上後に制定された法律に反するなどというのは正しい法の適用なのか?そもそも罪刑法定主義の派生原則には「事後法の禁止」というのがあったじゃないか。
 このような疑問から、フェイスブックに
 時効ってことは、刑法施行前の行為にも刑法が適用されることを前提としているが。
それは罪刑法定主義に反するんじゃないのか

と書き込んだところ、法律家(弁護士)たちの間で、刑法理論のみならず日本法制史にも及ぶ実に興味深い議論が展開されたのであった。
弁護士A:行為時法に 公訴時効とかの概念はあったんでしょうか
弁護士B:公事方御定書…
弁護士B:人殺並疵付候もの御仕置之事
ツンデレ:仇討ちで何十年も放浪する話はわりと聞きますね
弁護士C:行為時法に時効がないと、時効は利益変更ですから適用できますかね。罰条は軽重比較するのかな?
弁護士A:古いことはわからないですね やっぱり公訴時効の制度は必要ですよね。
弁護士B:流刑と無期懲役はどっちが重いのだろうかw
弁護士D:流刑地もよると思います。平安時代の流刑者は刑を免じられて都に戻れた例が沢山?あります。流刑地で実力を付けて、幕府を開いた頼朝の例もあります。
江戸時代の島流しも、帰ってきて、入れ墨モノと呼ばれました。


 まあ、犯人探しする必要のないどうでもいい事件だからこういうバカ話もできるんだけど、平成22年の「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」により、現在、殺人罪の公訴時効は廃止されている。ということは、理屈上、今から300年後、偶然、平成30年ころ殺害された遺体とかが出てきたら、警察は犯人の捜査をしなければならないということになりそうだ。被疑者死亡の場合でも、そのまま検察庁への書類送致(書類送検)は行われる。検察庁が被疑者死亡として不起訴処分にして初めて事件は終了する(弁護士Aの「やっぱり公訴時効は必要ですね」はこれを踏まえた発言)。なんかばかばかしい。


KAGEYAMA_140120

名うての弁護士と呼ばれたよ。

 電話で回答した結果に対する苦情のメールだったけど。「名うての弁護士さんなのに」ってw  orz
 一応メールで誤解を解いた(はず)なんだけど、その人からその後来たメール
 私が蔭山先生に依頼したいと思ったのは、他の弁護士からのオススメだったからです。
 「他の弁護士も裁判所も蔭山先生を相手にしたくない。皆、ビビッテイルよ。だから、●●●●さん、難しい事は蔭山先生に何でも頼みなさい。」
 この話をしたら、知り合いの弁護士が、「こういうのって、難しい事件を押し付ける新手の嫌がらせとしか思えないけれど(笑)」と言った。

 難しい事件は全然構わないんだよ。難しい依頼者が困るんだ。

 で、判例時報2273号83頁。「訴訟事件を受任した弁護士が追加請求の取扱いにつき虚偽の説明をし、依頼者と訴訟の方針に係る意見が対立し辞任したことが、不法行為に当たらないとされた事例」(東京地判平成27年5月29日)
 訴訟事件を受任した弁護士が訴訟の進行状況を依頼者に報告し、意見が対立したため、訴訟代理人を辞任したことの不法行為責任が問題になった事案である。
 離婚訴訟を提起された被告(X)は、訴状の記載が名誉毀損に当たると主張し、原告とその兄を被告とする損害賠償請求訴訟を提起した。Y弁護士は、その損害賠償請求事件におけるX代理人であった。
 ところが、Y弁護士は、損害賠償請求事件において、担当裁判官から共同不法行為の根拠等について釈明を受け、訴えの変更申立書、準備書面を提出し、陳述したが、担当裁判官の発言等から訴えの却下、請求棄却の可能性があり、訴えの取下げも視野に入れて考えるべき状況であること、審理の状況、担当裁判官から追加主張の一部取下げを勧告されたこと等をメールで報告しところ、Xがその説明を承服せず、Y弁護士を繰り返して批判するようになっており、XとYとの調整が不可能になってしまい、とうとうY弁護士は辞任してしまった。Xが、その辞任によって本人訴訟を強いられたことが不法行為であると主張したというもの

 判決は請求棄却である。

 以上によれば,本件メールの記載内容は,第4回口頭弁論期日における被告と担当裁判官とのやり取りの中で,担当裁判官から本件申立書記載に係る各請求原因事実が不法行為となり得る法的根拠等について相当厳しい指摘を受けたことを踏まえて,被告が,担当裁判官の上記指摘の趣旨について,本件申立書記載に係る請求が認容される可能性が乏しいため,その取下げの可否も含めて検討させるとともに,次回口頭弁論期日までに原告側の主張立証を終えさせた上で,間もなく口頭弁論を終結する可能性もあることを示唆する点にあると受け止めて理解し,それを自らの弁護士としての専門的知識及び経験と併せ考えると,本件申立書記載に係る請求が認容される可能性が乏しいならば,それらの請求は取り下げて,訴状記載の請求の主張立証に力を尽くすべきであるという趣旨に出たものと推認できる。そして,被告において担当裁判官の上記指摘の趣旨をそのように受け止めて理解したことは,別件民事訴訟の審理経過に照らして無理からぬことであったと認められるから,本件メールの記載内容は,虚偽の事実であるとはいえず,依頼者から事件を受任した弁護士に与えられている合理的な裁量の範囲を逸脱するものということはできない。
 したがって,被告が本件メールを送信して報告したことが,原告に対する不法行為に当たるということはできない。
(3) これに対して,原告は,被告の主張する別件民事訴訟の審理経過は矛盾に満ちており,後出しの詭弁にすぎないなどと主張するが,この点に関する原告の主張は独自の見解に基づくものであり,いずれも採用することはできない。また,原告は,被告は東京弁護士会から懲戒委員会に付するとの議決を受けており,手間のかかる案件はあたかも裁判所から取下勧告を受けたように装って終局させようとしていたなどと主張するが,仮に原告の主張に係る事実が認められたとしても,そのことから直ちに本件メールの記載内容が虚偽であると推認することはできないから,この点に関する原告の主張も採用することはできない。
(4) なお,原告は,被告の辞任によって別件民事訴訟を本人訴訟に切り替えざるを得なくなったため,被告は不法行為責任を負うべきであると主張しているようにも思われるが,訴訟委任契約においては,委任者である依頼者と受任者である弁護士との間に高度の信頼関係を要求されるため,受任者である弁護士は,いつでも委任契約を解除することができ(民法651条1項),むしろ,上記信頼関係が失われた場合には,直ちに辞任などの適切な措置をとらなければならないということができる。
 これを本件について見ると,上記認定事実のとおり,被告は,本件申立書提出の前後にわたり,原告に対して,訴えの変更により新たな請求原因事実を追加しても,それらの主張が認められる可能性は乏しいことなどを何度も説明していたが,原告は被告の説明を承服せず,かえって,そのような説明を行う被告を繰り返し批判するようになったため,被告が原告の訴訟代理人を辞任することを申し出た平成26年7月9日の時点では,原被告間の調整を行うことはもはや不可能となっていたことが認められる。このように弁護士が提出すべき攻撃防御方法について原告の要求と被告の判断が食い違って両者を調整することができなくなった場合には,弁護士はその受任事務を遂行することが不可能となるので,被告が別件民事訴訟の原告訴訟代理人を辞任したことには相当の理由があるというべきである。
 そうすると,被告が原告の訴訟代理人を辞任したことが,原告に対する不法行為に当たるとはいえない。
 判決文にメールのやりとりが残っているが、なるほどしんどそうな依頼者ではある。

Y弁護士のメールが、
  「期日終わりました。散々な状況でした。まず次回期日は,8月7日の10時ですが,7月7日までに反論で,一週間前に陳述書と人証申請をするようにと厳命されました。なお,新たな主張の追加は認めないとのことでした。さらに準備書面記載の事実3から7については,全て不法行為にならないし因果関係も認められないので,取下げを勧告されました。なんとか判断してもらえませんかと頼んではみましたが,法律家としてこんなものを裁判所に持ってくるなとまで言われました。正直,訴訟の維持すら危ぶまれる状況ですので,最低でも上記については取下げるしか方法はないと思います。」(ツンデレ注:ここに記載された内容は事実か虚偽かが争点になっている。)
XからY弁護士に当てたメールが
「裁判官が取り下げを勧告するのは,こちらの主張が不法行為を構成しない,即ち,離婚訴状での主張はそれが虚偽の陳述でも正当行為であるという認識だから,とYさんはおっしゃいますが,それに対して,こちらは以下の2点をお伝えしています。」として,「訴状の主張であっても事実根拠がないときは不法行為になる判例があること。」,「こちらの主張は,離婚訴状の虚偽主張のみならず,その後の継続的侵害に対する不法行為であること。」などと根拠を挙げて,「上記2点をふまえないことはあまりに審理不足でずさんではないしょうか。」
 まあ、20年も弁護士やってるとめんどくさい人の依頼受けることはあるよ。 ツンデレが初めて懲戒請求受けたのも、依頼者との意見対立による辞任事件だった。一審敗訴後の控訴審から受任したのだが、一審では、相手方当事者(被告)が主尋問にだけ答え、反対尋問には出頭しなかったという経緯があり、一審裁判官は、(今まさに旬の手続である)勾引しましょうか?とまで言ったのだが、どうせ勝てるだろうと思った原告はそれを拒否した。しかし、原告には予想外の敗訴判決で、ツンデレのところに控訴審の依頼が来た(一審は本人訴訟。まだ集中証拠調べが定着していなかったころの話である。)。  控訴審からいろいろ証拠は提出したのだが、高裁判事の態度は芳しくない。その旨を依頼者に伝えたところ、「被告を呼び出してくれ」の一点ばり。「いや、申請はしてるから。それで裁判所がだめって言ってるんだから、もうどうしようもない」って説明しても、依頼者は、「いや、弁護士ならできるはずだ」と譲らない。あまりにも固執するから、「じゃあ、できるっていう弁護士に頼んだらいいじゃないですか」で目出度く解任された。  ところが後日、その依頼者が、控訴審になってから提出した証拠の原本を返してくれってのこのこやってきたんだな。「え、返したでしょ。」「いや、返してもらってない」の押し問答。そして、懲戒請求へ(のこのこっていうのはうちの事務員さんの表現で、酒の席でこの話になったら、「のこのこ来ましたねえ」って言ったのがやたらにウケたので何回も使ってる。)。
 まあ、無事に綱紀委員会で終わったんだけどね。それからは書類の管理はきちんとやるようになったよ。受領書作るのが大変なときは、書類をコピーしてホチキスで留め、それに「この書類を受領しました。●山△男(印)」ってしてもらうだけ。

 ツンデレが判時の事件の代理人だったらどうするかなあ。まず、共同不法行為の損害賠償請求を受けないだろうなというのが一つ。あと、共同不法行為の事件を受けたなら、どんなに裁判官から恫喝されたところで訴えの取下げには応じないだろうな。依頼者と一緒になって裁判官の悪口いって敗訴判決もらうことになるだろう。裁判所から嫌われようが、いけると思って訴えを提起した以上は、取下げをするメリットがあるとは思えないんだよな。取下げても敗訴くらっても、依頼者が得るものはゼロだし。まあ、厳密に言えば訴訟費用の額が変わってくるけど、依頼者がそれをよしとするならそんなに大きなデメリットじゃない。判時の事件の人は、ちょっと経験乏しい弁護士さんなのかなという印象を受けた。

 あ、冒頭のメールの人に関しては、難しい人とも難しくない人とも言ってませんからね。念のため。
 電話での話だけで納得できない部分があっても当然だと思うので、その程度じゃいちいち不愉快になったりしません。

KAGEYAMA_140120

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160124-00000046-san-soci
 「もうあかん やめます!」と閉店を予告する垂れ幕を20年以上も掲げ、営業を続けてきた大阪市の名物靴店が2月20日、本当に閉店することになった。店主の竹部浅夫さん(74)が体調を崩し、店頭に立ち続けることが難しくなったためだ。
 記事中に、
  閉店するのは「靴のオットー」。大阪駅から1キロほど離れた大阪・西天満のオフィス街で、交差点に面した床面積30平方メートル足らずの店
とあるように、西天満にある大阪地裁高裁のすぐ北側、法律事務所の集中する地域の中にあるので、ツンデレの業界内では有名な店である。

 ツンデレがこの店の存在を知ったのは、平成7年7月に、和光の研修所で前期修習を終え、実務修習先である大阪地裁に配属されたときだ。そのときからすでに「閉店セール」の垂れ幕が下がっていた。
しかし、バブルがはじけ客足は激減。平成5年ごろ「もうあかん。どないしようと、不安でいっぱいになった」とき、ふと「ありのままの思いを、垂れ幕にしてみたら」と思いついた。早速、市内の看板業者に「もうあかん やめます!」と大書した垂れ幕を発注し、店先に掲げた。 
とのことなので、ツンデレがあの垂れ幕を初めて見たのは掲げられてから2年ほど経過した時期ということになる。そろそろ、「あの店、やめるやめるゆうて、いつやめるんや?」とみんなが気にしはじめたころなんだろう。しばらくして、「いつまでたっても閉店しない店」としてマスコミに取り上げられた。それを見て、「あー、この店知ってる!」という感想をもったものだ。

 正直、この店で靴を買ったことがあるでなし、店自体にあんまり思い出はないんだが、実務修習時代、誰かとこの店の前で待ち合わせをしたとき(交差点に面してるからね)、目の前に関西テレビのロケのスタッフがそこに集まっていて、中にいた中島優子アナがこの世のものとは思えないほどきれいだったことを覚えている。顔小さい、お肌つるつる。スタッフが差し出す日傘の下で汗ふいてはった。当時30歳だったはずだが、やっぱりテレビに出る人はレベル違うわ、そう思った。そんだけ。

中島優子アナ
http://blog.livedoor.jp/toby2005/archives/50526250.html

nakajimaf66















KAGEYAMA_140120

 With Awajiという淡路島の折込広告紙のバックナンバーで見つけた。
With Awaji には、毎号表紙に淡路島の航空写真が掲載されるので、資料として集めているのだ。
WithAwaji
https://www.facebook.com/withawaji

 その10月号から
jinkouプ)


















 ツンデレが淡路島で法律事務所を開設したのは平成11年(1999年)である。その当時はツンデレのほか、かなりお歳を召した弁護士が一人いるだけだった。平成20年の神戸地裁洲本支部管内(淡路島島内)の人口は、16万弱(1人当たり8万人)。それが今では13万5000人で、弁護士は5人である(1人当たり2万7000人)。ふう

あのころーのみらいに 僕らは立っているのかなぁ♪

 おまけは、神戸、大阪から淡路島へ向かうバスの時刻表jikokuhyo








































 神戸・大阪から淡路島に帰る高速バスには、JRバス・本四海峡バスの路線と、淡路交通・神姫バスの路線、それにみなと観光の路線があり、それぞれ、大阪(梅田)、三宮での乗り場が異なる。
こういう時刻表を作っておけば、駅を降りたとき、どちらのバス停に向かえばよいか、すぐ分かるので便利というわけである。

KAGEYAMA_140120span style=

 兵庫県弁護士会会報より。匿名処理しました(元大阪高裁部総括判事とあるのはツンデレが入れたもので、もともとは弁護士の実名が入ってました。)

会報001













































 まあヤメ判の先生の決まり文句だよなあ。「信じられないくらいの手抜き、不公平な判決を受けた。」。「近頃の若いもんは」と同じだ。
 自分も現役時代そう思われていたことに気付けや

と皮肉ろうと思ったら、かつて過払関係で借主がなかなか勝てなかった論点について、全国的に流れを借主に引き寄せるエポックメイキングな勝訴判決をしてくれた大阪高裁判決の裁判長であることに気づいた(自慢ですが、ツンデレが流れを変えました。)。

 すみません。損害賠償事件、よい結果になることをお祈りいたします(まあ、別件で変な判決もらってるかもしれんけど)。

追記
 あっそういえば、今年、先輩の弁護士が、高裁の裁判官から「あくまで私の主観ではありますが、思った以上に証拠を素直に見ていない、あるいは感受性に問題を感じる裁判が多く、裁判所利用者の司法への信頼が保てるか不安を覚えます」という年賀状が来たというツイートをしてたなあw
https://twitter.com/1961kumachin/status/682841767666782208

KAGEYAMA_140120

このページのトップヘ