ツンデレblog

淡路島の弁護士が考えたこと

December 2016

 裁判官国賠訴訟ですが、無事上告理由、上告受理申立て理由を提出しまして、今月の初め、最高裁から記録到着の通知が来ました。

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 ツンデレは最高裁からこの手の書類が届くと必ずすぐに電話して裁判長と担当調査官を聞くようにしています。しばらく時間が経ってから連絡して、「昨日不受理決定が出ました。」とか言われるとイヤだからねw
 本件では、主任裁判官小池裕、担当調査官田中寛明だそうです。

 さて、今日は上告受理申立て理由の方をうpします。上告理由は明日に。受理-0001受理-0002受理-0003受理-0004受理-0005受理-0006受理-0007受理-0008受理-0009受理-0010受理-0011受理-0012受理-0013受理-0014受理-0015受理-0016受理-0017受理-0018受理-0019受理-0020受理-0021受理-0022受理-0023受理-0024受理-0025受理-0026受理-0027受理-0028受理-0029受理-0030

























































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































 これまでの経緯はこちら
裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/35902716.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!の続き
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/35976822.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(訴状完成)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/39692147.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(期日決まる)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/40138103.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(答弁書届く)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/40765761.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(準備書面来たる)  
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/41628140.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(第1回口頭弁論期日)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/41881235.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(かみ合わない議論)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/45342468.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(結審)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/46333104.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(一審判決)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/46917801.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(一審原告控訴理由)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/47464494.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(一審被告控訴理由)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/47465732.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(控訴審結審)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/47755359.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(控訴審判決)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/48312968.html

裁判官の行為に対する国賠訴訟やるぞ!(上告理由考え中)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/48587880.html

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日雇い労働者の街として知られる大阪市西成区のあいりん地区(釜ケ崎)で、簡易宿泊所の個室から現金約2千万円が見つかっていたことが捜査関係者への取材でわかった。住人の男性は死亡していて身元がわかっておらず、このまま利害関係者が見つからなければ、国庫に納められる。
 http://www.asahi.com/articles/ASJDF6FYPJDFPTIL02Q.html
 ツンデレの生き別れの兄が見つかりました。

 というわけで、手続はこれからするわけだが、こういうのって結局分からないんだろうなあ。
 前に、失踪宣告関係だったか不在者財産管理人だったかの仕事で西成にいなくなった人を探しに行ったとき、支援団体の事務所で「ここへ来る人たちには、それぞれいろんな事情があるんです」って言われたことあるよ。ああいうところに住んでる人は、過去を誰にも話さないし、まわりも聞かないのが礼儀らしい。
 もう一つ思い出すのは、登録して一年めのときの国選事件。オーバーステイの韓国人だったんだが、強制退去必至ということで、住んでた簡易宿泊所の整理を頼まれた。幸い、この人からは未払いの賃金を回収してくれと頼まれており、そこそこの預り金があったので(雇い主が電話一本かけただけで払ってくれることになったのだ。)、大家に話をすると、なんと業者まで紹介してくれ、一日であっという間に片づいてしまった。未払い家賃がどうのこうのとか、めんどくさい話があるんじゃないかと、弁護士一年生はおそるおそる話をもちかけたのだが、本当に親切に対応してもらった。おそらく簡易宿泊所の経営者にとって、こういうのは日常茶飯事なのだろうと思われたのである。
 西成というと、恐ろしいとか、寄りつくところじゃないなどとよく言われ、事実、ツンデレは、夜中に西成署に接見してくれと呼び出されたとき、スーツを避け、Tシャツとジーンズに着替えてから出かけたこともあるのだが、ツンデレは、巷で言われるのとはちょっと違う印象を持っている。西成の人は基本的に暖かい。そうでないと社会で居場所をなくした人たちが集まって来ないだろう。居場所をなくした弱い人たちとそれを食い物にする奴が同居する街、それがツンデレの西成の評価である。街を歩いていても、いきなり暴力沙汰に巻き込まれることは(多分)ない。危険なのは、売人に接触するとか、自ら危険に接近する場合だけではないかと思われる。
 まあ、ツンデレの言うことを間に受けて痛い目に遭われても責任は負えないから、用がないなら行かないに越したことはないとは思いますけどね。



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 人気者の女優が、別れた彼氏との間で作り冷凍保存されていた受精卵から、自分(受精卵)を廃棄するなという裁判を起こされたというニュースである。
http://netallica.yahoo.co.jp/news/20161208-31052852-narinariq
 
 米国で活躍するコロンビア人女優の話だが、日本だとどうなるかという話をしようと思う。
 権利義務の主体になることができることを、法律上は「権利能力がある」と表現する。訴訟を起こす主体、原告になれるかどうかは、権利能力があることが前提となる。日本の法律で言えば、民法3条1項に
私権の享有は、出生に始まる。
という条文があり、これにより、人は生まれた時から権利能力を取得するとされている。もちろん、では、「出生」とは何かをめぐっては、身体の一部が母体から出ればいいとか、身体が全部でないとダメだとか、生まれて独立呼吸を始めないと出生したと認められないとか、いろいろ議論はある。 
 ただ、日本の民法は721条で、
胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。
と定めている。ニュースの事件は、受精卵が、「自分を廃棄するな(殺すな)」という請求をしたというものだから、不法行為に基づく差し止めができるという解釈を採用するなら、日本でも問題にする余地がないわけではなさそうである。
 そうすると、民法721条にいう「胎児」には、着床前の受精卵を含むのかが一応問題になる。子供が生まれるまでについては、受精→着床という順序を経るわけだが、いつから胎児なのかという問題である。一般的に、受精卵が着床してから8週未満の段階では胎芽と呼び、それ以降を胎児と呼ぶらしいが、これが法律上の取扱いなのかはよく分からない。おそらく時報がなるように、ぴ、ぴ、ぴ、ぽーん! 「はい、胎芽から胎児になりましたー」というわけにはいかないだろうから、法律用語としては実用にたえない。おそらく着床したら、民法721条にいう「胎児」に含まれるということになるのではなかろうか(なにしろ学説・判例のないところなので-あるかもしれないが-、思いつきを書いているだけなのだ。)。
 これによれば、日本法で着床前の受精卵に権利能力を認める根拠はなくなるから、ニュースの事件のようなことは起き得ないということになる。仮に、精子と卵子が受精した瞬間から民法721条にいう「胎児」が生まれるという解釈が採用されるのであれば、ニュースと同様に、受精卵が不法行為に関して権利能力を取得する可能性がある。母胎の中なら受精しただけで着床していなくても、権利能力があるのに、試験管ベビーの場合は、同じ受精卵でもどうして権利能力がないのだ?という理屈である。ツンデレは母胎の中かどうかで線引きをすることに合理性はあると思うが、ないと思う人がいないとは限らないだろう。

 以上が日本で同様の事件が起きたとき、それが裁判所によって認められる余地があるかに関する考察だが、同様の事件の話じゃなく、相続に関して受精卵に権利能力が認められたら、相当変なことが起きそうな気がしてきた。
 だいたい、人がいつから権利能力を持つかという議論は、相続の関係で実益を持つ。出生直後に被相続人が死亡すれば、出生した子どもは相続権を持つ。出生前に死亡すれば、生まれた子供は相続権を持たない。さらに、残念なことに、子どもが出生直後に死亡すれば、再転相続がする。この場合、子どもが相続してから死亡するか、相続する前に死亡するかで、相続人の範囲が全然変わってくる可能性がある。
 もっとも、日本民法は、上記のような深刻な問題が生ずるのを避けるため、886条で、
1項
胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
2項
前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。
と定めている(同条は民法965条によって受遺者について準用されている。)。しかし、この規定の仕方でも、胎児が生きて出生したが、すぐ死んだのか、死体で生まれたのかで、結果が大きく変わる可能性がある。

 さて、相当変なことが起きそうな気がしてきたというのは、仮に、未着床の受精卵の段階で相続権があるという解釈をとった場合、その受精卵は、死産が確定しないかぎり、民法886条1項で生まれたものとみなされる状態がずっと継続するわけだから(885条2項に関する法定解除条件説と呼ばれる見解)、受精卵が凍結された状態で保存されている限り、両親が死亡した場合の相続はずっと確定しないことになってしまうじゃないかということである。
 え、待てよ。日本の最高裁判所は、「<健康女性の卵子凍結助成>日産婦「推奨せず」との考え示す」で触れたとおり、代理母を利用した場合、遺伝子母と出生した子どもの親子関係を認めないから、遺伝子母と出生した子どもの間でそもそも相続が発生しないぞ。試験管ベビーの場合に、民法886条1項の適用認めていいのか?

 あとですね、ニュースの事例に関して言えば、日本の法律が適用されないのは当然だけど、どこの法律が適用されるんだ?という問題もありますね。米国在住のコロンビア人女性とその胎児の関係。胎児はどこの国籍なんでしょう?国籍に関して、アメリカは出生地主義だからアメリカで生まれたらアメリカ国籍なんでしょうけど。コロンビアはどうなんでしょうね。差止め請求は国際私法上、どう性質決定されるんでしょう。親子関係なのか、不法行為なのか。不法行為なら一般に行為地法が適用されると考えられてますから、アメリカ法が適用されるんでしょうね。
 こんなん、日本の田舎の街弁じゃ手に負えませんわ。


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 法律解釈は裁判所の専権というけどさ、裁判官が法律解釈で独自性を発揮する場面て、原告の請求を棄却する場面しかないよね。従前の法律解釈を工夫して新しい請求を認めることはほとんどない。ほとんどないからこそ、そういう判断が「画期的」ともてはやされる。裁判官は基本的に、権利者の権利を守りたいなんて考えていないと思う。むしろ守りたくないと考えていると思う(新しい法律解釈を示しての話っですよ、もちろん。新しい解釈で権利を認めることには躊躇するけど、新しい解釈で請求を棄却することには躊躇がないという話。)。
   抽象的な話で水掛け論になってもあれなので、例をあげるとこういうの

自分で考えるということ(法律実務編)
http://blog.livedoor.jp/bakara2012/archives/43098779.html


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