何年か前、酒造りについて調べていたら、都内でもいまだ“密造”のドブロクが飲めるという事実につき当たった。そんなお店にドキドキしながら行って以来、こっそり作られているお酒と店探しにハマってしまった。ひそやかなドブロクの味は店によって千差万別。トイレの芳香剤のような香りがするのもあれば、ヤクルトのようなまったりとしたのもあって、どれも美味しい。とはいえ、はじめて飲んだときは悪酔いも悪酔いで、すっかり記憶を失って、朝起きたときの光景ったらなかった。

密造酒探訪したり、じぶんちの居間みたいところでご飯を出してる飯屋に行ったりと、ひそやかに供されている何か飲み食いしに行く、そんな記録です。