間違っている部分等があればご指摘いただけると幸いです。
②→ベースダメージについて
➂→与ダメにかかる倍率について
④→被ダメにかかる倍率について

・記事で扱う内容
Hit、Damage over Time、Attack、Spell、Secondery、Reflected Damage

更新履歴
2020.8.3 記事作成
2020.8.4 Reflected Damageの解説の誤りを修正
2020.9.9 適当に改稿



PoEにおけるダメージ計算は、ざっくり言えばベース×各種倍率の掛け算の形で表現することができます。そもそもダメージに限らずPoEにおける計算式はどれも上の式で表せます。特に、PoEにおける計算は一般に足し算→掛け算の順に行われるということを知っていると色々なことが理解しやすいと思います。

計算が簡単な例として、Lifeの計算式を考えてみましょう。Lifeの最大値は+50 Maximum Lifeのような効果と20% increased Maximum Lifeのような効果を積みまくって伸ばすわけです。前者の効果の数値を指してFlat Lifeと表現することもあります。最終的なLifeの値はFlatの合計値(ベース)に、increaseの値を合計してかけたものとなります。

Lifeにはincreaseくらいしか倍率は存在しませんが、他のステータスも倍率が増えたりする程度で、基本的にはどれも同じように考えることができます。

ダメージを増やす効果には、ある倍率の数値を足し算形式で増やすものと、それ自体が独立した倍率としてダメージを増やすものとが存在します。倍率の数値を足し算で増やしていく効果は、積めば積むほど相対的に効果は弱くなっていくという特徴があり、同じ数値の効果でも強さが異なるというケースが存在します。
PoB
Path of Buildingにはアイテムを装備したりツリーのノードを取った時どれほどダメージが伸びるのかを表示する機能があります。
上の画像の例では黄色の丸で囲った2つのノードを取ることで平均ダメージが14%伸びることが示されています。

見た目だけでは強さがわかりづらい効果も、PoBのこの機能を使えば一目で効果がわかるので便利です。

Support Gem等でよくみられる~% more Damageという効果は常に独立した倍率としてかかるものなので、わかりやすくダメージを伸びを示すために~% more相当、と表現することがあります。画像の例でいえば2つのノードを取ることによる効果は14% more相当、といった具合ですね。


今回の記事では全ての前提となるダメージの種類について扱います。ベースダメージについては次回、各種倍率については攻撃側の与ダメ倍率×防御側の被ダメ倍率と大きく分けて考えて、それぞれ以降の記事で扱いたいと思います。

①HitとDoT
あらゆるダメージはHit DamageかDamage over Time(DoT)に分類されます。Hit Damageは1発ごとに瞬時にダメージを与えるものですが、Damage over Timeは毎秒一定量のダメージを一定時間与える持続ダメージです。

DoT自体にはHit判定はないため、Hitを与えるもしくは受けることで発生する効果は当然DoTでは発生しません。

また、原則としてDoTはAttack/Spell Damageとして扱われることはありません。これは非常に混乱しやすい所なので、しっかり頭に入れておきましょう。

たとえばRighteous Fireは自キャラの周囲一定範囲内にFireのDoTを与えるSpell Skillですが、このFire DoTはSpell Damageとしては扱われず、このスキルを使うことで提供される~% more Spell DamageのバフはDoTのダメージ量自体には効果がありません。


ちなみにFire DoT全般を指してBurning Damageとも表現されますが、FireのHit Damageを参照して付与されるAilment(状態異常)であるIgniteとは指す内容が異なるので注意しましょう。IgniteではないBurning DamageとはHitとは無関係に付与されるDoTのことで、Righteous FireのDoTもそれに該当します。



②AttackとSpell
Attack DamageはDamage with Weaponとも言い換えられ、そのまま直訳して武器によるダメージのことを指します。武器には含まれませんが、素手(Unarmed)状態での殴りもAttack Damageです。

Attack Skillは武器や素手を用いるスキルです。大抵は通常攻撃(Default Attack)の強化版で、Gemにも"Deals ~% of Base Damage" "Attack Speed : ~% of Base" のような表記があります。

このDeals ~% of Base Damageに当たる部分はAttack Damageとなりますが、それ以外に発生するダメージはAttack Damageとはみなされません。たとえばAttackのHitに伴って付与されるIgniteによるダメージはAttack Damageとはみなされません。Attack DamageとDamage with Attack Skillsは明確に異なるものだということを覚えておいてください。

基本的にはDeals ~% of Base Damageの部分をメインとして戦うことが多いわけで、その場合武器のBaseの性能が極めて重要ということになってきます。
つよいぶき
画像はトレードサイトから適当に探してきた超級武器です。
黄枠で囲った部分の数値が高ければ良い武器と言えます。

装備品につくModには、その装備が持つ能力にのみかかるLocal Modと、その装備を持っているだけで一般的な恩恵が受けられるGlobal Modの2種類があります。Attackerが使う武器としては優秀なLocal Modがついたものが求められるわけです。

一般にLocal Modは1つの装備品のMod枠という独立した部分で倍率がかかるため、数値の割に非常に効果が大きいです。

一方、Spellはスキルごとに固有のダメージ、Cast Time、Critical Strike Chanceを持ちます。Spellの場合、Levelによってダメージが上がるため、メインスキルのGem Levelが重要です。
Spell
武器が持つLocalな性能は一切関係がなく、Spellを使う分には上の画像の武器を持ってもダメージは一切上がりません。

とはいえ、武器につくModの中には火力が大きく伸びるGlobal Modも豊富にあるので、火力を伸ばす上で最も重要な部位は武器であるという点はAttackerもCasterも同じです。


ここまでの話のおさらい兼実践編として、
Caustic Arrowというスキルの持つダメージについて具体的に考えてみます。
Caustic Arrow
Gemの説明を見ると、スキル名のすぐ下にそのスキルと関連するキーワードがタグとして表示されます。ちなみにAoEとはArea of Effectの略で、範囲を持つスキルであることを示します。

Caustic ArrowはBowを必要とするAttack Skillで、矢を打った着弾地点から一定範囲にHitダメージを与え、Chaos属性のDoTを与えるダメージエリアを生成します。

HitとDoT2種類のダメージを与えるスキルですが、それぞれのダメージが持つ属性はどう異なるのでしょうか?

前提としてどちらも同じスキルによって与えられるダメージであるため、Damage with (Bow/Attack/Chaos) Skillsとして扱われる点では同じです。

Hit部分に関しては、武器のダメージの(55~64.4)%のダメージを与えるAttack Damageとなっています。武器の持つダメージにPhysical Damageがあればそのうち60%をChaosに変換する効果もついていますが、Physicalでなければそのままで、最終的な属性は武器の持つダメージの属性に依存します。ChaosタグのついたスキルだからといってChaosダメージを与えるとは限りません。

投射物を飛ばして与えるHitダメージはProjectile Damageとして扱われ、今回は着弾地点から一定範囲にダメージを与えるのでArea Damageとしても扱われます。AoEタグを持つスキルによるダメージでもArea Damageとしては扱われないケースもあり、たとえばHerald of Thunderの落雷のように、一定範囲内の敵を探知して攻撃する場合だと、攻撃自体は単体攻撃として扱われるためArea Damageとしては扱われません。この場合、~% increased Area of Effectの効果によって探知範囲は広がりますが、Area Damageに対する補正は効果がない、ということになります。

Caustic ArrowのHitダメージが持つ属性をまとめると以下のようになります。
・Damage with Bow
・Attack Damage
・Projectile Damage
・Area Damage
・武器の持つダメージに依存する属性(PhysicalであればChaos変換が行われる)

一方、DoT部分についてまずAttackではないので、Damage with BowとAttack Damageという属性は外れます。

DoTは武器のダメージとは全く無関係で、Gemに記載された数値(8.8~1927.1)のChaos Damageとなります。

本来DoTはProjectile Damageとして扱われることはありませんが、このスキルには例外的な措置としてProjectile Damageに対する補正がDoTに乗る、という記載があります。DoT系のSkillにはこういった例外が適用されることも多いので、Gemの説明はきちんと読みましょう。

AoEスキルによるDoTがArea Damageとして扱われるかどうかは混乱しやすい部分ですが、範囲内にいる間だけDoTを与えるダメージエリアを生成する場合はArea Damageとして扱われ、一瞬AoEに巻き込んだ後に一定時間のDoTを与えるような場合は扱われません。

たとえば
Caustic Arrow、Righteous Fire等 → Area Damageとして扱われる
Bane、Contagion、Soulrend等 → 扱われない
※Toxic RainのDoTは上記の原則の例外で、なぜかArea Damageとして扱われるようです。

DoT部分が持つ属性をまとめると以下のようになります。
・Damage over Time
・Projectile Damage
・Area Damage
・Chaos Damage

こういったダメージの属性はGemの記述だけではわかりにくいケースも多いので、PoBでその属性を対象とする補正でダメージが伸びるかどうかを確認したり、英語wikiの各Skillのページを読み込むことをおすすめします。


➂Secondary Damage
Attack/Spell Damageいずれにも該当しないダメージ区分としてSedondary Damageと呼ばれるものがあります。

Herald of ThunderやBear Trapのような一部のスキルが持つダメージの他、スキルや装備の効果によって発動する死体爆破によるダメージがそれにあたります。このゲームでは死体から発生する強力な攻撃が多い上、殲滅力が大きく向上することもあって死体爆破は非常に人気のあるギミックです。

たとえばVolatile Deadは指定した地点にある死体を爆破させ、死体の近くにいる敵に対して死体のLifeを参照したダメージを与えた後、死体から火球を生成し、火球が当たった敵に対してGemに記載された数値のダメージを与えるSpellです。この時、爆破によるダメージはSecondary Damage、火球によるダメージはSpell Damageとなります。

ダメージを発生させるスキルのタグとは関係なく、Secondary Damageに対してAttack/Spell Damageにかかる補正は乗りません。ただし、ダメージを受ける側は元のスキルのタグを参照してEvade/Dodge/Blockが可能です。

Secondary Damageを強化することは難しいですが、ダメージの持つ属性を対象とする補正であればきちんと乗ります。また、武器やSpellの持つCritical Strike Chanceを参照しないためそのままだとCritical Strike Chanceは0%ですが、Assassinの固有スキルにあるような+ ~% Critical Strike ChanceといったFlatなChanceを積むことでCritical Hitを発生させることができるようになります。


④Reflected Damage
いわゆる反射で、一般的にはHitを受けた側が与えた側に発生させるダメージです。DoTが反射されることはありません。

Hitを受けた側は、受けたダメージの一定割合か、固定値のダメージをReflected Damageとして発生させます。前者の場合、ある程度元のダメージが大きければ基本即死級の威力となります。

この時、Reflected Damageを発生させる対象の持つステータスの中で、ダメージを発生するかどうかに関わるもの(Accuracy等)は適用されますが、ダメージ量に関わるもの(諸々のダメージ倍率)は一切適用されません。

反射ダメージを受ける側は、それが持つ防御関連のステータスに応じて軽減が可能です。

たとえば自分が75%の耐性を持っていたとして、10%耐性貫通効果(Penetration)を持つ100のダメージを、50%の耐性と20%ダメージ反射の効果を持つ敵に攻撃した場合、敵に実際与えるダメージは50-10=40%軽減されて60、敵が発生させる反射ダメージは60の20%で12、自分が受ける反射ダメージは75%軽減されて3となります。

また、Reflected DamageはHitダメージであり、発生元となったダメージの属性によってEvade/Dodge/Blockが可能ですが、それ以外ではHit時に発生する効果は発生しないという原則があります。反射の応酬になることはないわけです。