南里邸企画の思わぬ効用大隈熊子と佐賀縁の女たち

2018年12月16日

「阿由葉レツ刺繍展」

本日は、南里邸の研修会!

P1130082P1130086P1130088山口亮一邸で開催されている「阿由葉レツ刺繍展」へ行ってきました。
本日が最終日のこの展覧会の事は先日佐賀新聞で知り、とても気になっていたのです。刺繍そのものにも興味があったのですが、主催者の原岡さんは南里邸での私たちのパネル展を見に来てくださった方で、色々とお話を聞かせていただいたことをおぼろげながら覚えていたからです。

で、急遽、南里さんと二人で出かけました。
まず、刺繍に驚きました!!
刺繍展については、こちらをご覧ください。

絹糸で織られた生地に絹糸で施す日本刺繍とは全く違うのです!
晒の布に、隅々までびっしりと刺繍が施され、中心となる部分には少し光沢のある刺繍糸が使われているようですが、バックはびっしりと、しつけ糸で、まるで油絵のように色を重ねてあり、気取らず、ふっくらとしていて、とても温かみのある感じで、今までに見たことがない技法だったのです。

呉服にくわしい南里さんによれば、帯に施す刺繍に似ているとのことでした。

これらの刺繍を残された阿由葉レツさんは、1993年に97歳で亡くなられ、同居されていた息子さんたちがこれらの作品をお持ちだったのだけれども、レツさんの姪に当る原岡美佐子さんに託されたとのこと。

美佐子さんのお嬢さんや姪御さんたちが発起人となり、今回の展覧会を開催されたそうです。
レツさんに繋がる家系の方たちの温かさに触れる展覧会でした。

で、私はこれらの刺繍を、レツさんがどんなヒントをもらってつくりあげられたかが気になりました。

レツさんは1923年に、栃木県足利出身の夫を亡くし、佐賀に戻り、母親のハルさんと一緒に暮されたとのこと。
この、ハルさんの叔母に当る方が、鍋島直正の娘貢姫に仕えた幾山なのです。
鍋島直正が愛娘貢姫に当てた手紙には度々幾山の名が出てきます。

原岡さんが南里邸にお見えの時に、幾山に繋がる系図を見せていただいたので気になって、今日も見せていただきました。

で、原岡さんの母方の祖父は秀島周道とあり、お墓は山口亮一邸のすぐ隣にある泰長院にあるとのこと。
南里邸の二人は、刺繍展の帰りに泰長院にも行ってきました。

なんと、江副廉蔵の父、江副道保のお墓の直ぐ側だったのです!!
江副道保は貢姫の指南役でもありました。

なんだかとても深いところで、みんな繋がっているような気がしてなりません・・・







bakumatusaga at 22:12│Comments(0)

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