0315ボールを地面に置くだけのように見えるが、ホルダーは実は難しい。2007年のプレーオフ、カウボーイズのホルダーを務めたトニー・ロモがスナップを落球してFGに失敗し、試合に負けたことを覚えている読者もいるだろう。

 

スナッパーから素早くボールを受け、キッカーの蹴りやすい位置に、ボール縫い目が裏側になるようにボールを置き、地面の柔らかさを考慮して絶妙の力加減でボールを支えなければならない。集中力と器用さが求められる職人芸の世界である。

 

大抵ホルダーはパンターか控えQBが務める。しかし、中にはほとんどホルダーの専門家のような選手もいる。

 

コロラド大学で活躍し、大学歴代2位の5390ヤードを投げたコイ・デトマーがそうである。

 

デトマーは1997年に7順目でフィラデルフィア・イーグルスに指名された。

 

1年目こそ8試合で5先発したが、1011ヤード、5TD5INT、レーティング67.7と今一つで、チームも41敗であった。

 

さらに、翌1999年にはドノバン・マクナブが入団。デトマーが勝てる相手ではなかった。

 

デトマーは控えとしてその後のフットボール人生を過ごした。とはいってもQBとしての出場はほとんどなく、もっぱらキッカーのデイビッド・エイカーズのホルダーとしての出場であった。

 

QB登録ではあったが、そのままホルダーの専門家としてデトマーは2006年まで過ごした。イーグルスはLSも専任のマイク・バートラムだから、実に贅沢なスペシャルチームを擁していたことになる。

 

2002年には契約ボーナス込みで410万ドルものサラリーを獲得。ちなみに2002年はQBとして1試合に先発したものの、シーズン通してパス試投わずか28回にとどまっている。いかにホルダーとして優れていたかという証明だろう。

 

0314しかし、どんな選手にも最後の時は来る。2006年、デトマーは控えQBとホルダーの座を若手選手に追われ、シーズン終了後に解雇された。

 

相棒エイカーズの強い要望で一度はホルダーとして再契約を結んだものの、間もなく2回目の解雇を通告された。

 

2007年の116日にQBが怪我で不足していたミネソタ・ヴァイキングスと契約したものの、1110日に解雇。そのまま現役を引退した。

 

現在は父がHCを務めるテキサスのサマセットハイスクールでコーチを務めているという。

 

いずれサマセットハイスクールから優秀なホルダーが続々現れる日がやってくるかもしれない。