サモアで生まれ、ハワイで育ち、USCでプレーしたタツプは、RBとして223キャリー、1277ヤードの成績を残し、1978年にドラフト8巡目でニューイングランド・ペイトリオッツに入団した。
控えのFBとしてなかなかの活躍を見せたが、タツプが真価を発揮するのはSTとしてであった。
身長は183センチ103キロの体躯でリターナーにぶち当たり、NFLのスペシャルチームの中でも一目おかれる存在であった。
1983年にはリーグ最高のラン1回あたり当たり5.5ヤードを獲得。4ラッシングTD、1レシービングTDを記録した。
1986年にはプロボウルに選出。名目上はFBとしての選出であったが、STとしてプレーした。
リターンもしばしばやる器用な選手だったが、極めつけは1987年でトリックプレーでパスを投げ、55ヤードのTDパスを記録している。
ペイトリオッツスペシャルチームの中心として長年チームに貢献し、1991年にロサンゼルス・ラムズに移籍。同年限りで現役を引退した。
引退後はハイスクールや大学でコーチを務めたほか、1997年にはカレッジ最優秀STに贈られるモシ・タツプ賞が制定され、2000年まで続けられた。
息子のロファもNFL選手となり、USCとペイトリオッツで同僚だったドン・ハッセルベックの息子、マットとともにシアトル・シーホークスでしてプレー。3回プロボウルに選ばれる名LBとなった。
ペイトリオッツのアニバーサリーチームに幾度となく選ばれ、2010年に世を去った。54歳であった。