2017年09月26日

アンニュイな酒場?

df110245.jpg 「ふたりともアンニュイですね」。
ごくまれに来るお客さんに不意に言われて驚く。
わたしの場合は「アンニュイ」をイメージするなら、
フランスの作家、フランソワーズ・サガンの書く
小説を流れるものうげでけだるいを雰囲気。
高校時代にはそんな気分も同じ気がして
サガン小説のファンになり、そんな大人の倦怠感に
憧れも持っていた。そんなふしもあるので、
そのお客さんの見る目はまさに鋭くドキリとする。
好奇心をもって前向きに生きよう!!ではなく、できるなら
家にとじこもって本でも読んでいたいタイプだし。
人間にはとても興味があるので、人の話をきくのは好きだけど
自分を表現するまでには時間もかかる、極端な人見知り。
飲食店というサービス業には向いてないのでしょう。
  相棒ナカゴシはアウトドアの行動派。ひとにも臆せず接しられる。
インドアの私とは真逆だけど、底を流れる感性は似通っている。
いずれにしろふたりのアンニュイ性は飲食店には向いてなさそうだけど
まぁそうよばれるのもそれはそれでDUOの本質なのかもしれない。
  ところで写真は、もっか人気メニューの
「焼きレンコンのパルミジャーノのせ」。来週からは新しい
メニューもいろいろ登場するのであわせて、ぜひお楽しみに。


barduo at 14:20|PermalinkComments(0)

2017年09月25日

レイア号に乗って。

   この連休は、ブログでおなじみヨットさん所有の帆船
レイア号に乗り佐久島までゆく。穏やかな最高のヨット日和で、
エンジンを落とし帆を立てて風に乗り、のんびり航海を楽しむ。
広い大海原と空と雲に抱きしめられ、宇宙に浮遊している感じ。
それを感じたくていつも私は乗る。
   クルーはキャプテンのほか、このひとがいてこそ航海が
何倍も楽しくなるMさん。厳しいヨットさんの指示には忠実に、
そして私たちゲストには最高の心配りをする。この日は佐久島で
釣りをさせてもらい、思いもかけない大漁に全員が沸き、帰りの
ヨットの上では、自らさばいたイワシをそのまま海水で洗い
食べさせてくれる。う〜んおいしい!!さっそくアジも
さばいてもらう。「ふつうだったら二日後に一色の市場で売られる
ものだから、これはどれよりも新鮮です」。
私はていねいに三枚におろしてもらったアジを持ち帰る。
  Mさんいつもわがままにつきあってもらいありがとうございます。
またよろしくお願いします。
さてみなさんも、ぜひ機会があればレイア号にどうぞ。
ヨットさんとMさんがお待ちしてますよ。
ご希望の方はDUOまでお気軽にどうぞ。


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2017年09月21日

日常を大きくはずす夜も。

来店二度目のカップルがふらりと。そろそろ閉店なので
カウンターには誰もいない。ひとなつこそうにど真ん中に座る。
聞くと今はやりの出会い系サイトでしりあったとか。
りっぱに自立して仕事も一生懸命しているのだけど
ふたりとも異性がたくさんいる職場ではない。必要にかられて
というところだろう。私は少し思い込みと偏見があるので驚いて、
いろいろ聞いてしまう。するとあっけらかんと本音を話し出す。
   「最初はビジュアル的な好みから選ぶのですが、
そのうち感性、価値観を共有できるかどうかを判断していくんです」。
 「少しでも違うと思ったらすぐ断わり、またあせらず次の人を探します」。
ふうん、それならフツーのお見合いと変わりないですね。じゃ
初対面ではどんなことを気にするんですか。私はきく。
    「そうですねえ。まずは相手の食べることへの姿勢かな。
いきたい店の選び方、食べたいものの選び方、お酒や料理への
関心度が同じでないと」。確かにそれは大きなポイントだ。
そのあとも私たち世代との恋愛観のギャップが少しずつ明かされ、
思わず身を乗り出すほど。
  時に居酒屋は、自分の知る小さな日常を大きくはずし、
想像も予想もできない世界に誘い出してくれる。


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2017年09月20日

映画オタクが戻ってきた。

最愛の妻を亡くしてからそのひとは、いつも写真を
持ち歩き、美しい風景に出会うと必ずそれをそっと取り出して、
一緒に感動を分け合った。恰幅のいいからだはみるみる
痩せてぶかぶかになったスーツを居心地悪そうに着て、
酩酊してはDUOにやってきた。涙をためてふらつきながら
出てゆく姿をみるのは、ほんとうにつらかった。
  自分が消えたあといつまでも愛していてくれるのは
嬉しい。でもどんどんすさんでゆく夫を見るのは妻としては
やっぱり心配。昔みたいにいきいきとしていてほしい。
私は、きっと妻はそう思ってますよ、元気を出してと
励ましたかったけど、軽々とは口に出せなかった。
時間がゆっくりゆっくり過ぎてゆき、少しずつ少しずつ
かつての「映画オタク」が戻ってきた。以前は必ず妻と映画を
見に行っていたけど妻とは好みが違うため妥協しながら選んだ。
ジャニーズ系が好きだった彼女に合わせてアイドルものも一緒に見た。
  「最近はね、ひとりで見るので純粋に見たいものだけ
見てるんです。楽しくってどんどんエスカレートし、
週に3回見たりすることもあるくらい」。そしてふと
さみしそうな顔をする。「でもねぇ、たまには彼女が
見たいんだろうなぁって好きだった岡田くんの映画も選んで
見にいったりね・・」。そう言って笑う。
   私はほっとする。にんげんが生きてゆくということは
そういうことなのだろう。寂しくてもこの先ずっと生きて
いかなければならないのだし、最愛の妻の分まで
もっともっと元気で幸せになってほしいと思います。


barduo at 11:31|PermalinkComments(0)

2017年09月15日

「アイツと一杯飲みてぇなぁ」

   あのホリプロの創始者である堀威夫がインタビュー
の中で話す。「ここまできたのは運とのめぐり合わせ。
いい顔をつくっていれば自然に勝利の女神が味方につくんだ。
(じゃいい顔ってのは?)たまには会って
一杯のみてぇなぁって思わせるような顔かな」。
   それはよくわかる。まっすぐで心がやわらかくて
謙虚でおもしろいひとの風情には誰もが惹きつけられ、
お酒を介して至福の楽しさを共有したいと思ってしまう。
別に用事があってもなくても、ああ飲みてぇなぁと
思われる顔は、結局自分の心の在りようで創られる気がする。


barduo at 13:27|PermalinkComments(0)