220ea0c9.jpg先週末のルーカスの「スターウォーズ シスの復讐」に続いて、スピルバーグのSF大作が観られるなんて、なんだかとっても贅沢な気分です。こちらは世界同時公開ということですが、いまいちピンときません。でも初日が平日なおかげで空いてて助かりました。以前に旧作「宇宙戦争」のレビューを書いて、原作のH・G・ウェルズの小説にもちょこっとふれましたが、オリジナルは19世紀の英国が舞台で、こちらは思いっきり現代版というアレンジになっていて舞台はアメリカ東部のようです。

+++ちょいあらすじ
その日はレイ<トム・クルーズ>の家に、元妻に引き取られた子供達がやって来る日だった。だがそんな彼らを突如異変が襲う。それは、稲光が何度も地上にまで達し暴風が嵐の中心に向かって吹くというなんとも不思議な現象だった。レイが、黙って外出した息子のロビー<ジャスティン・チャットウィン>を探しにいくため、娘のレイチェル<ダコタ・ファニング>に留守番をさせ外へと出ると、街中が停電しており、多くの自動車が原因不明の故障で動けずで、大騒ぎとなっていた。そしてある交差点に出来た不思議な大きなくぼみに群衆が集まっていると、突然大きな地響きととも地面が裂け、周囲は大パニックに陥った・・・
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SF映画というよりもパニック映画といってもいいかも。流石にスピルバーグとハリウッドですね。現代版解釈ということなんでしょうか、だいぶアレンジが加わり、原作にはなかった親子の関わりなどの人間ドラマも描かれてますが、重要なポイントはしっかり踏襲されていて、作品スケールがドーンと大きく膨れあがった、そんな印象でした。原作は謎の侵略者の描写や主人公の考察に深みがあって、想像力を必要とする物語なんですが、それが目の前でスピルバーグによってスクリーンに具現化されたって感じです。本を読んで、いろいろ自分の頭の中で想像していたモノが、いざ目の前に現れると、「コレが本物なんだ」と思えてきちゃうから不思議です。

トム・クルーズの主演作品を劇場で観るのって何時以来だろ?全然思い出せないからだいぶ前らしい。もしかして「トップガン」?(笑) トム・クルーズ演じるレイは原作の主人公とは全く違うタイプです。原作の主人公はインテリタイプで物語は彼の回想のような形で語られてました。レイは港で働く労働者でクレーン作業の腕前は相当らしい肉体派か。詳しい説明はないんだけど、妻に離婚されてちょっとだらしない生活を送っていたところに、この大事件が起き、子供二人を必死に守ろうとする父親として活躍します。その娘レイチェル役のダコタ・ファニングちゃんってあの名作「アイ・アム・サム」の主演の女の子ですよね、ホント巧いよねぇ、この子。「コール」「マイ・ボディガード」にも出演していて、もうすっかり売れっ子なんですね。

原作では襲来したのは火星人なんだけど、この作品では、その部分には特にふれてません。まぁ、現実の近代科学においては火星にはそんな生命体は存在しないのがはっきりしてるので、リアリティ重視でそこは変更したんでしょうね、印象としては小説のほうが文字によって侵略者の様子や主人公の心理を描写して、それを頭の中で想像しているので、迫り来る恐怖感や絶望感を高く感じます。映像の場合は、特に遺体の描写や捕らわれた人間がどうなったかはちょっとエグくなりそうなので自主規制した感じはありますね。そのかわりやはりスピード感と音の迫力はスゴイし、侵略者や彼らが操るトライポッドのディティールはやっぱり秀逸。私はたまたま原作を先に読んでましたが、原作と同じ部分、違う部分、それぞれ味わい深いものがあって楽しかったです。スピルバーグオリジナルのレイチェルのセリフ「刺さった棘はいずれ体内から押し出されるの」は見事な伏線でした。

そうそう、劇中で日本へのオマージュ的なセリフがあって、ちょっぴり優越感で嬉しくなりました。日本に思い入れのあるスピルバーグらしくて感激です。