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dab500bb.jpg映画としては小粒で素朴なんですが、わりと序盤から心の琴線にふれてくるもんですから、ウルウルきちゃって、涙注意報に警戒するまでもなく、早々と泣けてしまいました。作品がどうこうというよりも個人的なツボがとても多い物語だったんですね。主人公の薫にも孝治にも素直に共感し感情移入しちゃいました。久々に舞台挨拶付きでの観賞デス。

+++ちょいあらすじ
太陽の光にあたれない難病・XP(色素性乾皮症)の少女、雨宮薫<YUI>は16歳。昼間の高校に通えない薫は、夜になると駅前広場で独りギターの弾き語りをしていた。そんな彼女は、早朝にサーフボードを持ってバス停にたたずむ1人の少年・孝治<塚本高史>を、部屋の窓から眺めるのが密かな楽しみだった。そんな彼女が夏休みを間近に控えたある日、いつもの広場で弾き語りをしていると、目の前をその少年が通り過ぎた。薫を思わずを彼を追いかけ勇気を振り絞って彼に声をかけ・・・
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劇場予告編など前宣伝でも知れ渡ってるように、難病モノ+ラブストーリーというふれこみ。序盤の何の説明もない淡々とした静かな描写も少女の置かれている状況がわかっているせいか、自然に惹きつけられていきます。悲しく辛い結末だったらイヤだなぁと思ってたんですが、難病にしても恋模様にしても思いのほかあっさりしてるというか、そこで泣かせようみたいなあざとさがなく、それよりも少女が音楽を生き甲斐とし、家族の愛、友情、恋といった優しい日差しを心いっぱいに浴びながらの健気に前向きに人生を歩んでいこうとする姿を描いていて、つまり、コレは青春音楽映画なんだなぁというのが率直な印象でした。監督さん自身も音楽にとても拘り、何より薫が歌う場面を一番盛り上がるように気を遣ったとおっしゃってました。

病気のために行動が制限され、自由の翼を持たない彼女はそれでも自分らしく前向きに生きようとし、音楽を何よりの生き甲斐とし、夜の孤独なステージにこの世界での自分の居場所を見出していたのでしょう。そんな彼女が勇気を振り絞って男の子に声をかけます。閉塞感に苛まれる彼女はその事で何かを変えたかったのかもしれない。実際、その事をきっかけに彼女の世界は広がっていきます。彼を好きになればなるほど、自分の抱えてる病気が疎ましくなり辛い思いもするのだけど、彼や親友や両親の温かい愛情が、彼女の気持ちを優しく癒し、翼となり、そして彼女は思いを歌にのせ大空へと羽ばたいていきます。決してミラクルストーリーとかではなく、あくまでも彼女の日常の風景、16歳の夏の出来事を描いた物語。アコースティックな音色のように素朴だけど、だから素直に心に染みてくる感じ。

YUIの奏でる音楽は本当に素晴らしいです。主題歌の「Good-buy days」がグルグル頭の中で鳴り響いてます。Power of the Music、あふれでる音楽の泉。観賞中も思わず口ずさみそうになりました(笑)。特にファンってわけじゃなかったけど彼女の歌った「HINOKIO」の主題歌「Tomorrow's way」はお気に入りでした。彼女のヴォーカルも素敵だけど、歌詞にこめられた想いもスゴクいいんですよね。それとアコースティックギターの音色、心に響いてくるんですよねェ。芝居経験の無い彼女の演技がちょっと心配だったけどYUIは雨宮薫自身となって、歌に彼女の想いを全てを集約し表現していくので、上手いとか下手とか全然気になりませんでした。まさにYUIが等身大に雨宮へと同化している感じ。彼女はあえて女優になろうとせずにミュージシャンとして雨宮薫を演じたんだと、そんな気がしてます。

等身大といえば共演の塚本高史もとてもヨカッタです。実はこれまであまり好きな俳優さんじゃなかったけど、この作品の彼は不器用だけど、優しくて思いやりがあって、そして清々しくてとても好感持てました。サーフィンはへたの横好き、派手な茶髪じゃないという設定もヨカッタと思いますよ。コレがありきたりの格好良いもてもてイケメン野郎だったら、たぶん陳腐な作品になってたかもしれないでしょう。岸谷五朗も出しゃばりすぎることなく、薫と孝治を温かい目で見守る父親役を好演してました。

今回は久々に舞台挨拶付きの観賞でした。出席者はYUIさん、友人役の通山愛里さん、そして監督の小泉徳宏さん。たまたまなんですが、最前列中央の席になってしまい、スクリーンはちょっと観づらい姿勢でしたけど、YUIさんたちは超至近距離デス。ちょっと離れた席なら目が合ったといっても、気のせい、思いこみだったりしそうなもんですが、さすがに目の前なんで、それぞれにバチっと目が合うとお互いにハッキリわかるので気恥ずかしかったりします(笑) でも3人とも目が合うと笑顔で会釈をしてくれたんで、緊張しながらも何て素敵な人たちなんだろうと超感激(笑)。通山愛里さんは前日に17歳になったばかりで劇中の役とは見た目のイメージが違いました。きっとスッピンでも十二分に可愛いだろうと思える子が完璧なメイクを施してるのでメチャメチャ可愛かったですね。YUIさんもお洒落にはしてましたけど、雨宮薫そのままの雰囲気でした。ホント普通の可愛い女の子って感じで、外見だけじゃミュージシャンかな?なんて想像は出来そうもない感じで、華奢な彼女の身体のどこからあんな力強い音楽が湧き出てくるのでしょうか。私は彼女のような他の人にはない才能の持ち主にとっても憧れちゃいます。

小泉監督はまだ若くてなかなかカッコイイ人でしたヨ。小泉監督はこの作品が長編映画デビューなんですが、アナログな手作り感を大切にしたと言ってました。確かに映画としてもミニシアター的作品かなというのテイストはあって、YUIさんによってメジャー化してるようなとこもなくはないですが、映画そのものの等身大というか、無理に背伸びをせずに、みんながそれぞれの持ち味を生かすような感じで、それがまたワタシ好みだったりして気に入ってます。