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e3a3c467.ジブリ以外の邦画アニメを劇場で観るのっていつ以来だろ?全く記憶にないんですけど。映画化される前からこの宮部みゆきさんの原作は気にはなってたんだけどハードカバーの上下巻にちょっと尻込みしてました。なので映画化してもらえたのは正直嬉しかったですよ。外国映画の吹替に話題性重視でキャスティングされるアイドルにはうんざりしちゃうんですが、この作品の声優陣はめちゃくちゃ豪華じゃないですかッ。実写じゃ絶対ありえなさそうなキャスティングですよ。

出演はその他に、今井美樹、高橋克実、柴田理恵、田中好子、伊藤四郎、樹木希林、インパルス・堤下、インパルス・板倉、北陽・虻川、北陽・伊藤

+++ちょいあらすじ
小学五年生のワタル<松たか子>幽霊ビルを探検中に奇妙な出来事を体験する。キレイな顔をした少年が、宙に浮かぶ階段を上っていき、大きな扉の中へと入っていったのだ。翌日、ワタルはその少年が隣のクラスの転校生・ミツル<ウエンツ瑛士>だと知る。ある事をきっかけに彼と会話を交わすようになったワタルは扉の向こうに行けば、運命を変えられるのだと聞く。突然の両親の離婚と母の入院にショックを受けたワタルは運命を変えようと扉の向こうにある幻界(ヴィジョン)へと飛び込んでいく・・・
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私の大好物な冒険ファンタンジー&ジュブナイルムービー。なかなか面白かったデス。どうやら文庫本が出てるみたいだし原作読んでみよっかな?声優陣が私好みな人たちばかりというのもポイント高かったですね。松たか子さんって好きなんですよ、女優としてもミュージシャンとしても。芝居には天性の才能を感じるし、彼女の奏でる歌の世界観もとても好きで。すっごく美人ってわけじゃないけど育ちの良さが滲み出る、サラブレッドなお嬢さんなんだけど、とっても気さくなキャラで親しみやすいとこが好感もてます。常磐さんはいっつも誉めているので今更ジローですよね。大泉くんはさすが芸達者でジブリ作品でのキャリアが生きてますね。ウエンツ君はキャラと声の雰囲気は合っていたけど台詞まわしがちょっと拙かったかな?まぁでも教養範囲にしておきます。

この物語から私は2つの大きなテーマの存在を感じ取りました。

「運命を受け入れること、そして、運命を切り開くこと」
「願い事をかなえるためには何をしてもいいのか」

この作品、ホリエモンと村上氏は絶対観るべきですね。そんでももって感想文400字詰め原稿用紙10枚くらいは提出してもらいましょう。作品の切り口は子供向け風ですけど、その中身は実は大人向けのような気がしてなりません。特にこの現代社会においては、多くの人たちが純粋な気持ちだけでは生きていくことが出来なくなって、社会の矛盾や蔓延る悪に流され、逆にそんな汚れた社会に適応できる人ほど勝ち上っていく世の中だったりして、いつの間にか勇気や優しさや正義といった人として大切なものを忘れ去ってるような気がします。偽善と偽悪に満ちたこの世の中が嫌い。正しいことをするとうざがられたり善いことをするのが恥ずかしかったり格好悪く思われる世の中って何だか可笑しいでしょ?

今の世の中では正しいことをするには勇気がいるのかもしれない。でもそれがカッコイイと言われる世の中であってほしいなと思う。映画的には楽しい冒険活劇だけど、冷静に考えれば、主人公の小学五年生のワタルにとって辛い試練と過酷な選択が課せられた冒険ですよね。損得にとらわれず、しがらみにも縛られず、自己中心的にもならず、純粋な眼で世の中や物事を見つめることが出来たワタルだからこそ、彼の冒険を成しえたのかもしれません。私だったら・・・自信ないですよ。

全体的には中の上って感じの作品だったんだけど、最後の最後でグっと心鷲掴みにされちゃいました。あのラストシーンはヨカッタです、なんだか救われた気分です。最初は一見宮部みゆき作品はらしくない作風なのかと思ったけど、やっぱり少年の繊細な心理描写やシビアな現実社会の背景やら、物語の根底に流れているのはやっぱり宮部みゆきさんだなぁという印象でした。