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77405c27.jpg現代の最新のCG技術を駆使してのリメイクなので娯楽大作としてのパニック映画と勝手に思い込んでいたんだけど、フタを開けてみればヒューマンドラマとしてとても見応えのある作品でした。そもそもこの物語にラブストーリーを加えるのってどうよ?と懐疑的だったんだけど、それも意外と良かったし、思いのほか感動しちゃいましたヨ。

+++ちょいあらすじ
日本各地で頻発する大規模な地震。潜水艇わだつみ6500のパイロットの小野寺(草なぎ剛)は、同僚の結城(及川光博)と共に地球科学博士・田所(豊川悦司)の指揮で深海調査を行っていた。そして田所博士は詳細な調査結果から大地震と噴火活動によって日本が1年以内に沈没するという結論を導き出した・・・
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オリジナルはおぼろげながら記憶にあるんです。リアルタイムじゃないだろうし、ストーリーもほとんど覚えてません。そもそも自分の意志で見たくて見てたわけじゃなく、TVで放送していたのを親と一緒に見てただけなんですが、幼少の記憶に水没していく東京タワーの映像が鮮烈に残ってるんです。TVドラマ化もしてるからもしかたら私が見たのは映画じゃないかもしれないけど。

私が小さい頃って、ユリ・ゲラーとか念写する少年とか超能力ブームやノストラダムスの大予言、ムー大陸、ネッシー伝説、富士山大噴火予言といった話題がとってもポピュラーな時代で、この作品もそういう中でのSF作品って感じだったんだけど、その後、大人になってからこの作品をもう一度観てみたくて、レンタル観賞したときには、日本人のアインデンティティや難民問題といったifを投げかけてくるような深いテーマを秘めていたことに気付かされたんですよね。DVDも発売されてるので未見の方にはオススメしておきます。

リメイクにあたってはオリジナルに現代的解釈や最新の科学ロジックを持ち込んで新しいストーリーにしたのはとてもヨカッタと思います。オリジナルがどうとか全く拘ることなく2006年バージョンとして楽しめました。この辺りはさすがゴジラの東宝といったところでしょうか。ここ近年において洒落にならない大震災を実際に何度か目の当たりにしてきたこともあってか、作品にもそういう部分が織り込まれているす、観る側の視点においても現実と重ね合わせて観てしまうだけにリアリティが増してる気がしますね。実感しにくかった分、オリジナルのほうがよりSF的で娯楽色が強い印象だったといえます。その作品を観たときの年齢や体験によって印象がこうも変わるんだってことが自分の中ではっきりと認識できました。新旧二つの作品によって予期せず日本の時代の流れや対比を感じることが出来たのは個人的には収穫の1つでした。

SF部分はトヨエツが一手に引き受けて、ツヨポンと柴咲コウが人間ドラマの柱を築いていくといった感じです。宣伝でも使われているヘリコプターでの抱擁シーンは実に感動的でした。この場面で流れる主題歌「Keep Holding U」が実に素晴らしく、映像との絶妙なハーモニーとなってます。ラブシーンが苦手というツヨポンだけど、ちょっとぎこちない不器用な感じがかえって自然でヨカッタです。ダメ女、平凡な女がよく似合う柴咲コウのレスキュー隊員役ってどうなの?って観る前は思ってたけど、意外と違和感なかったです。最初の登場場面は別として、決してたんに強い女性という描き方じゃなくて、弱いからこそ困難に立ち向かおうとする人間像が物語的にもキーパーソンとなってツヨポン演じる小野寺にたくさんの動機付けをしていったのがすごく印象的でした。

欲を言えば、もっとグローバルな目線がほしかったですね。こういう時代なわけだし、世界との関わり、世界の中の日本、地球規模の問題も取り入れてほしかった気もします。でも、あまり拡げすぎると作品としてまとまりを失いかねないので難しいとこでしょうか。それから、日本沈没なんだから、高層ビルの崩壊ももちろんだけど、水没にも重点をおいてほしかったかな。火山の噴火ばかりが目立って沈没していく様子はグラフィックデータばかりというのはちょっと残念。幼い子供ながらに水没した東京タワーはとてもショッキングだったので、本作でもそれは期待してたんだけどなぁ。象徴的なお台場やフジテレビ、現代の富の象徴六本木ヒルズを水没させてもインパクトあったと思うんだけど、関係者への配慮?

もちろん、仮想のお話だから突っ込もうと思えばいろいろあるんだけど、そんなことよりもこの作品の持ってる壮大なテーマにハマって楽しんでしまったほうがモアベターでしょう。