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47c42e88.jpg私の大好きな「ちゅらさん」の脚本家、岡田惠和さんの書き下ろし小説が原作という事でとっても楽しみにしていた作品です。岡田惠和さんの代表作はコレもアレもそうなの?、TVドラマ、映画など数え切れないほどあって、調べてみれば、さらに私が好きで観ていた作品がとても多いんです。私に限らないだろうけど、彼の作品とは相性の良さをとても感じてるのでした。

出演はその他に、石黒賢、戸田恵梨香、蟹江敬三、いしだあゆみ

+++ちょいあらすじ
築地に住む宏樹、武志、薫の3人は、幼い頃から兄弟のように育ち、一生の友情を誓い合っていた。そして彼らは大人になった今でもその誓いを守り続けていた。しかし、ある日のこと、武志が宏樹の前で薫にプロポーズをしたことで、3人の関係が微妙に変化し始めようとしていた。そして婚約パーティー当日を迎え・・・
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客席ガラガラなのがミョーに気になる。話題作多いから話題性では確かに「バブルでGO!」より劣ってるし、キャスティングも失礼もだけど地味だから仕方ないかもね。私はあえてその地味な感じを楽しみにして観ることにしました。「ちゅらさん」みたいな空から舞い降りてくる奇跡があったりすると嬉しいなぁと期待してたら、ありましたッ、さすがは岡田惠和ワールド、ファンタジスタです(笑)。でも、この手の作品は肌に合わない人は凄く毛嫌いするんですよねぇ。でもね、実際のとこ映画としてはちょっと拙いでしょ?と言いたくなってしまう出来なんですよねぇ。演出と編集はこんなのでヨカッタんでしょうか?築地市場や病院の風景が何度も意味無く使い回しされてませんでした?物語が3年の月日にわたるので季節の移り変わりを表す映像が挟まれるんだけど、これも同じ様な映像ばかりで変化に乏しくてピンときませんでしたね。そして一番引っ掛かってしまったのが出演者が歌う挿入歌。エンドロールのBGMならまだしも劇中のBGMとして聞こえてくるのはかなり違和感でしたね。

と、ダメだしは最初に済ませておいた、ここからはずっぽりハマってしまったというお話です(笑)。もうネ、最初の病室のシーンでこれはイケルかも?という予感がして、その後の子供時代の回想シーンで早くも涙腺緩んじゃいました。やっぱり岡田惠和さんとは相性いいよ。物語の舞台が築地界隈だったのもハマりやすかった要因かも。父の会社もこの界隈だったし私にとっては生活圏の一部で映る景色は見覚えあるとこばかり。ロングの背景の中には必ずと言っていいほど東京タワーが映りこんでくるのもヨカッタなぁ。あの辺りからだと途中で遮る高層ビルがまだ無いからよく見えるんですよねぇ。

この物語のキーワードは聖三角形というものらしいです。聖なる正三角形ということらしいんだけど、男2人と女1人の固い絆、永遠の友情、そんな関係を表す記号みたいなものでしょうか。幼馴染みで仲良しで大人になった今でも親友であり続ける3人の関係は家族のように愛情に満ちていてとても爽やか。だけど、そのうちの1人が可愛い女の子であったことから、社会人となりお年頃になった彼らの人生に大きな転機が訪れるのです。こうやって書いてるなんだか「タッチ」みたいだなぁ(苦笑)。武志が薫にプロポーズした事で3人の関係が大きく変わり始めようとするわけですが、さらにそこに予期せぬ事態が起こり、神様は3人にとても厳しい試練を与えます。ダスティ・ホフマンの「卒業」を観て。一人残される新郎のその後が気になってしまう私としてはココでも武志に感情移入してしまいました。宏樹と薫は優しくて友達思いのいい子なんだと思う。だけどその優しさが激しく心を斬りつけるように逆作用することだってあるし、武志にしてもそんな物わかりが良くていいの?って思うんですよ。もっと動揺し狼狽したっておかしくないと思うのに、武志もとても友達思いのいいヤツなんだよね。結局この物語は出てくる人がみんな善い人たちばかりだからこそ成り立ってる話なんだと思います。それが岡田さんの思う聖なる三角形ということなのかもしれない。

友情と愛情のどちらをとるか。普遍的なテーマの答えを導き出すのは難しいですよね。結局3人のうち誰かがハズレくじを引かなければ決着をみないのだから人生って残酷かも。ただ、この物語の場合、彼ら自身や周囲の人々がとにかく優しくて温かくて若い3人を包み込んでくれているので、それが救いになってるのかもしれません。具体的なことを書けないのがとても歯がゆいトコなんですが、もし自分が彼らと同じ立場だったらどうするか?という事を考えながら観ているとスゴク胸が締め付けられるのでした。友達の幸せを願いたい、だけど自分の気持ちをごまかせない。自分たちが幸せになることで誰かを不幸にしてしまう。その葛藤に苛まれる薫と武志の気持ちがとても痛切に伝わってきました。もちろん好きな人の幸せを一番に考えれば、薫、宏樹、武志のように行動出来るのかもしれないけど、でもそれは決して誰も全く傷つくことのない選択というわけにはいかないんですよね。結局、人の幸せというのは誰かの不幸の上で成り立ってるのかなぁと、そんなことも考えてしまいます。

というわけで、ワタシ的にウルウルと泣けてしまったわけですが、かなり好意的に観てたこともあって、あまり参考にしないほうがいいカモです(笑)。それにしてもこの監督さんにちゃんと技量があれば普通にマシな作品になったような気もするんですけどね。