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9cb97996.jpg今日、公開された作品で楽しみにしていたのが「パリ、ジュテーム」とこの作品。邦画の新作もたぶん観には行くけどイマイチ気分が乗ってません。特に予告編でモンゴルの英雄が日本語を気張って喋ってるのには引き気味です(笑)。

出演はその他に、ダスティン・ホフマン、アラン・リックマン、レイチェル・ハード=ウッド、アンドレス・エレーラ、サイモン・チャンドラー、デヴィッド・コールダー、カロリーネ・ヘルフルト

+++ちょいあらすじ
18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の子供が産み捨てられた。ジャン=バティスト・グルヌイユと名付けられたその子供は生まれながらに体臭が無くあらゆるものを嗅ぎ分ける驚異的な嗅覚の持ち主だった。ある日の夜、グルヌイユは町で偶然出会った少女の芳しい香りに魅了されてしまう・・・
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原作は知らないけど天才香水調合師の物語でキャッチコピーが『原材料、処女』ですよ。それが何のことかなんてネタバレ以前にすぐに察しはつくわけでだけど、想像力を掻き立てられるがゆえに本編にとても興味を惹かれてしまう予告編からして魅惑的な作品です。

18世紀のパリが舞台ということで、優雅で華やかな世界が描かれているのかと思ったら、ファーストシーンが薄暗い留置場、そしてその後、主人公・グルヌイユの生い立ちから描かれていくのだけど、彼が産まれたのが悪臭漂うパリの中でも最も酷い魚市場。切り刻まれる魚やその残骸とそれに群がるウジ虫などの映像が続き初っ端から映像がけっこうキツイです。スクリーンからも悪臭が漂ってきそうなそんな状況下で産み落とされた赤ん坊は奇跡的な嗅覚の持ち主だったというわけです。最高の香水を作るために行われる猟奇的な殺人を描いたシリアスなドラマを想像していたこともあって、この神懸かり的とも言える導入部分はちょっと意外だったんですが、コレが結局はクライマックスへ繋がっていく重要な布石でもあったんですよね。

グルヌイユが町へ行き、ある少女の芳しい香りの虜になってしまい、彼女の匂いを無我夢中で嗅ぎまくり、至福の恍惚感を得るシーンがとてもエロティックで変態的。冷静に考えればおぞましい光景なんだけど、彼には全く悪意が感じられず、まるで純粋無垢な子供の心が少女の香りに魅了されていくような神秘さを感じました。この事をきっかけに脅威の嗅覚の持ち主は究極の匂いフェチとして覚醒し、少女の香りを保存する術を得るために香水調合師の道を歩んでいこうとします。彼の師匠となる落ちぶれた香水師をダスティン・ホフマンが演じてるんだけど、彼が登場してる部分がお伽噺みたいな雰囲気でなかなかいいんですよね。しかし、このお伽噺な雰囲気はグルヌイユのある突拍子もない行動によって無惨に打ち砕かれてしまうんです。まさか、そんなものからエキスを抽出しようなんて、あんたバカ?唖然としちゃいましけど、聖母という字幕ってマリアという名前だったんじゃないかな?名前で聖母ってピンとこないんだけど原作小説ではどういう表記なんだろ?

この後、物語の核心といえる猟奇的サスペンスな世界へと突入していくんだけど、この辺りから私の気持ちがごちゃごちゃとしてきちゃうんですよね。サスペンスな展開にはドキドキでグルヌイユがどうなっていくのか目が離せないんだけど彼の行動には理解出来ないどころかとても不快にさせられて、頭はついていってるけど心がついていかない感じかな。

たっぷりとシリアスな展開を見せつけられたあとにに訪れるクライマックスのファンタジーは伏線があったとはいえ意表を突かれた感じで上手く気持ちが乗っていけなかったというのが正直なところです。大スケールで描かれる愛の交歓には圧倒されるものがありましたけど、この物語の中にある邪悪さと純粋さが自分の中でずっと整理がつかない感じなんですよね。とりあえず、観終えたあとにブラックファンタジーという言葉が浮かんだけど、後味には不快感も残っていて変な気分でこの感想もなんだか支離滅裂なのでした。