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776adea6.jpg公開間際では松ちゃんのTV露出度が高くて何だか影が薄くなってしまったような気がする北野武監督の第13作。ある意味、北野監督の今の心情を素直に吐き出したようであり、そのまた思いつきをそのまんま映像化してみたようなそんな作品?(笑)。公開日が同じだったこともあって松ちゃんの「大日本人」と比べちゃうのは配給側も狙ってのことなのかな?とも思うんだけど、作品の出来云々はともかくとしても、映画に対する思い入れや愛情の度合いはさすがに北野監督のほうが強く感じられるのでした。

出演はその他に、江守徹、岸本加世子、鈴木杏、吉行和子、宝田明、藤田弓子、内田有紀、木村佳乃、松坂慶子、大杉漣、寺島進、六平直政、渡辺哲、井手らっきょ、モロ師岡、菅田俊、石橋保、蝶野正洋、天山広吉

+++ちょいあらすじ
「暴力映画は撮らない」と宣言してしまった映画監督が、映画製作に苦悩し今まで作った事のないようなジャンルの作品に挑戦を決意。小津安二郎風、昭和30年代、恋愛、ホラーなどなど次から次へと撮ってはみるもののどの映画もイマイチぱっとせず失敗を繰り返していく・・・
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この作品に関してはあまり期待してなかったしすごく楽しみにしてたといわけでもなく、とっても気楽に観てたせいかわりと楽しめちゃいました。ギャング映画は撮らないと宣言してしまった北野監督が映画製作に行き詰まり、思いついたネタを次から次へと作品かしてみてはボツにしていくという、まるで自分でボケといて自分で突っ込み否定するような何とも自虐的なスタイルなんだけどこれがわりと面白かったですよね。

小津安二郎風、恋愛ドラマ、懐古調、SF、ホラー、アクション時代劇といろいろなパターンがあったけど、なかでも私は恋愛ドラマの「ヤクザとブティック店員」に惹かれましたァ。特にこれといってエピソードを描いたわけじゃなくたんにナレーションベースでストーリー設定などを断片のみを描写した程度なんだけど、短いシークエンスながらも雰囲気がけっこういいなって思ったんですよね。タケシの役はキム兄ぃあたりに任せてもイケそうな気がするし、相手役は内田有紀さんじゃなくてもうちょっと意外性のあるくらいの清楚な女優さんがいいかも(笑)。

昭和30年代を舞台にした「コールタールと力道山」でしたっけ?あれもなかなかいい雰囲気だったと思うんだけどな。さすがにあの食中毒はブラックにしてもちょっと苦笑いになってしまったけど、じゅうぶん1本のドラマになりそうな力みたいなものは感じましたけどね。あと、忍者の作品もややコミカルではあったけど面白かったですよ。ちょっとメタボなタケシ忍者が気になるとこだけど(笑)

新たな着想に挑戦しては頓挫を繰り返していくパターンは小粒ながらも面白かったデス。だけど最後のメインディッシュ的なSFをきっかけにした岸本加世子さんと鈴木杏ちゃんの玉の輿を狙う親娘の話はもうやりたい放題というか支離滅裂というか意味不明でどんどんわけわかんなくなっていく暴走状態。もちろんそれも意図的な狙いとして迷走させているんだろうけど、あまり好みじゃないドタバタ劇ばかりが続いたもんで段々と飽きてきちゃったんですよね。古臭いネタもそうなんだけど個人的に苦手な井手らっきょさんが出てきてあたりから観る気力を失い始めていきました。

結局、収拾がつかなくなった挙げ句のようなあのオチを考えると「監督・ばんざい!」のばんざいは賞賛の意味だけじゃなくてお手上げって意味もあるのかな?深読みし過ぎなのかもしれないけど、世界的な映画監督として自分を持ち上げ過ぎる世間に対して、そんなの虚像なんだよという皮肉でもあったのかな?なんて事も思うのでした。