「神童」「ピアノの森」「私のちいさなピアニスト」、そして私は未見だけど「僕のピアノコンチェルト」などピアノを題材に再生や成長を描く作品が今年は目立つのですが、ドイツからもまた一味違う孤高の天才ピアニストを描いた作品が日本に届きました。出演はその他に、ハンナー・ヘルツシュプルング、スヴェン・ピッピッヒ、リッキー・ミューラー、ヤスミン・タバタバイ、ヴァディム・グロウナ
+++ちょいあらすじ
刑務所でピアノ教師を長年務めてきたクリューガーは所内でも問題児とされている少女・ジェニーが自分の演奏中に
無心に指を動かす姿を見つけ興味を抱く。そして彼女の類まれなる才能を見抜いたクリューガーは所長を説得して彼女に特別レッスンを始めるのだが・・・
+++
物語の舞台が刑務所、そしてヒロインが殺人犯の囚人という設定だけあって、何とも重苦しい空気が漂い続ける作品でした。不良少年達が熱血教師の指導によってスポーツに情熱を注ぎ再生していくような物語はハリウッドや日本でもよくあるので、私はてっきりその音楽版みたいなものを安直にイメージしてたんだけど、全然甘かったです。
60年以上も女子刑務所でピアノ教師を務めているクリューガーは少女ジェニーの類い希な才能を見抜き、彼女を一流のピアニストとして育てあげることに自分の残りの人生を賭けようと決意します。しかし、厳格で礼節を重んじるクリューガーに対して、どこか自暴自棄で破天荒なジェニーは激しく衝突を繰り返します。全く違うタイプの孤独な二人の天才がピアノと音楽を介して魂をぶつけ合う姿には、スクリーン越しに観ている私の気持ちも重苦しくなってくるのでした。
音楽とピアノを再び手にしたジェニーは相変わらず過酷な状況にありながらも次第に心を開き始め以前のようにピアノを弾くことに対する執着心も取り戻し僅かずつながらも変化を遂げていきます。物語が進むにつれジェニーが服役している背景や彼女の抱えている心の闇が明らかになっていく一方でクリューガーにもまた辛い過去、心に傷を負っていることが明らかになり、終盤、物語は意外な様相を呈していきました。
クライマックスには音楽映画としては当然の舞台が用意されてるわけなんだけど、これが劇中の観衆同様呆気にとらてしまうような、大迫力の演奏シーン。クラシックというより前衛芸術みたいでした。渾身の演奏というレベルではなくて、今のあらゆる感情の全てをピアノにぶつけ、ジェニーの縛り付けられていた魂が解き放たれる瞬間を見るようでした。
ネタバレになるのであまり詳しく書けないのがもどかしいんだけど、決して心が晴れ晴れとするような結末ではありません。よくある希望に満ちたラストではなく、どこか息苦しさも引きずったままでエンディングを迎えます。終始、暗くよどんだ雰囲気が続いていくもので、音楽映画でありながらも気持ちよい高揚感が得られるタイプの作品ではないんですよね。人間模様や心理描写の複雑さもあってスッキリしない後味も残る作品でした。
映画を見ているときはわかったつもりでいたのに、思い出せないんだけど、ジェニーは誰を殺したことになっていて服役してるんでしたっけ?てっきりお父さんだと思っていたらお父さんらしき人が出てくるし、わからなくなっちゃいました。
無心に指を動かす姿を見つけ興味を抱く。そして彼女の類まれなる才能を見抜いたクリューガーは所長を説得して彼女に特別レッスンを始めるのだが・・・
+++
物語の舞台が刑務所、そしてヒロインが殺人犯の囚人という設定だけあって、何とも重苦しい空気が漂い続ける作品でした。不良少年達が熱血教師の指導によってスポーツに情熱を注ぎ再生していくような物語はハリウッドや日本でもよくあるので、私はてっきりその音楽版みたいなものを安直にイメージしてたんだけど、全然甘かったです。
60年以上も女子刑務所でピアノ教師を務めているクリューガーは少女ジェニーの類い希な才能を見抜き、彼女を一流のピアニストとして育てあげることに自分の残りの人生を賭けようと決意します。しかし、厳格で礼節を重んじるクリューガーに対して、どこか自暴自棄で破天荒なジェニーは激しく衝突を繰り返します。全く違うタイプの孤独な二人の天才がピアノと音楽を介して魂をぶつけ合う姿には、スクリーン越しに観ている私の気持ちも重苦しくなってくるのでした。
音楽とピアノを再び手にしたジェニーは相変わらず過酷な状況にありながらも次第に心を開き始め以前のようにピアノを弾くことに対する執着心も取り戻し僅かずつながらも変化を遂げていきます。物語が進むにつれジェニーが服役している背景や彼女の抱えている心の闇が明らかになっていく一方でクリューガーにもまた辛い過去、心に傷を負っていることが明らかになり、終盤、物語は意外な様相を呈していきました。
クライマックスには音楽映画としては当然の舞台が用意されてるわけなんだけど、これが劇中の観衆同様呆気にとらてしまうような、大迫力の演奏シーン。クラシックというより前衛芸術みたいでした。渾身の演奏というレベルではなくて、今のあらゆる感情の全てをピアノにぶつけ、ジェニーの縛り付けられていた魂が解き放たれる瞬間を見るようでした。
ネタバレになるのであまり詳しく書けないのがもどかしいんだけど、決して心が晴れ晴れとするような結末ではありません。よくある希望に満ちたラストではなく、どこか息苦しさも引きずったままでエンディングを迎えます。終始、暗くよどんだ雰囲気が続いていくもので、音楽映画でありながらも気持ちよい高揚感が得られるタイプの作品ではないんですよね。人間模様や心理描写の複雑さもあってスッキリしない後味も残る作品でした。
映画を見ているときはわかったつもりでいたのに、思い出せないんだけど、ジェニーは誰を殺したことになっていて服役してるんでしたっけ?てっきりお父さんだと思っていたらお父さんらしき人が出てくるし、わからなくなっちゃいました。
素晴らしい作品ですが、正直しんどかったです。
この映画はラストの4分間にのめり込めるかどうかで、大きく受け止め方が違ってくるような気がしました。
そういう意味で、私自身は好きな所もたくさんあるのに今ひとつ乗り切れない作品でした。
※ここからネタバレコメントになります。
ところで、ジェニーが殺した事になっているのは
ボーイフレンド(かつてジェニーのお腹にいた子供の父親)の父親だったと思います。
「本当はそのボーイフレンドが父親を殺した」とジェニーの養父が言ってましたよねー。
とにかく重い映画やったなぁ。
ラストシーンによってちょっと救われた様な気もしましたが。