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3e9f167b.jpgアカデミー賞を獲ったからどうのこうのというわけじゃないんだけど、この映画に関して言えば、日本公開は絶妙のタイミングといえるでしょう。観るほうとしても期待値もグーンとアップしてかなりワクワクです。

出演はその他に、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、ウディ・ハレルソン、ケリー・マクドナルド、ギャレット・ディラハント、テス・ハーパー、バリー・コービン、スティーヴン・ルート

+++ちょいあらすじ
1980年代のテキサス。ハンティングの最中に偶然、死体の山を発見したウェリン・モスは状況からそれが麻薬取引でのトラブルだったと知り現金200万ドルの入った鞄を見つけ危険を感じながらも持ち去ってしまう。しかしはモスその現場で唯一息がまだあった死にかけの男のために水を運んでやろうと再び現場に戻ったことから足がつき、凶悪な殺し屋アントン・シガーに追われることになってしまう・・・
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ワタシ的には久々に出会えた鳥肌モノのハリウッド・サスペンス作品でした。何がヤバイってそりゃもうハビエル・バルデムの演じる殺し屋アントン・シガーの存在に尽きるでしょう。映画は原作のクオリティと彼のキャラで8割方成功をしちゃってるような気もします。シガーが現れただけでその場の空気が澱みはじめ死の匂いが漂うんですよね。キモいしコワイしとんでもないキャラしてます。彼の高圧ガス?を使った独特の武器からしてインパクト抜群なのにあの冷酷さですよ、ホントに怖いって。

全編に渡っての張り詰めた緊張感は具体的に起きる出来事よりもこれから何かが起こりそうな前兆からして異様な雰囲気を生み出します。原作は読んでないのでこれは勝手な推測なんだけど、映画では説明的な要素はだいぶ削ぎ落として人物背景や人間関係など細かいとこも省き、大金を手に入れ逃走するモス・ルウェリンとそれを追う殺し屋アントン・シガーと事件を捜査する老保安官エド・トム・ベルのドラマに徹底的に集約したような印象を受けました。セリフなんかで説明しなくても観る者にしっかりとそこで何があったのか、何が起きるのかを想像させるような演出がとても秀逸なんです。余計な説明が無いからこそ視覚から受け取る直接的な強烈なインパクトに恐怖感も増大していくような感じですね。

BGMなども重要なシーンではほとんど排除されていて、それがまた緊張感を一層高める感じでもぉゾクゾクしびれっぱなしの連続デス。スクリーンの中での出来事をモスのようにじっと息を殺しながらモスを見守るという感じでしょうか。別にモスに感情移入してるわけでもなし、そもそも他人のお金をネコババしてるせこい男なんだから殺られてしまったところでどうってことなさそうなのに、彼を追いつめるシガーがまるで悪魔のようなキャラゆえに何故かモスが生き延びてくれることに不思議と安堵感を抱いてしまうんですよね。

○○賞受賞作といった冠はあまり気にしないほうです。と以前にも言った覚えがあるけれど、さすがにこの映画に関しては「アカデミー賞4冠を獲っただけのことはありますッ!」という言葉で敬意を表しておきたいと思います。ハリウッド映画を観たッッッという充実感でいっぱいの濃厚なノワールフィルムでした。


満足度★★★★★