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5eca59c9.jpgこの映画についてはほとんど何も知らなくて、映画紹介記事でイスラエルを舞台にした群像劇風の作品でカンヌでカメラドールを受賞したという程度の情報だけで観に行ってちゃいました。最近の中東を舞台にした作品は好印象なのが多いので何気に期待してみました。

出演はその他に、ニコール・レイドマン、ゲラ・サンドラー、ノア・クノラー、マネニータ・デ・ラトーレ、ザハリラ・ハリファイ

+++ちょいあらすじ
イスラエルのテルアビブ市内の結婚式場で働くバティア。恋人と別れたばかりの彼女は職場では叱られ自宅アパートは家賃の値上げを一方的に大家から言われしかも部屋は天上から水漏れ状態と冴えない日々を送っていた。そんなある日、彼女が海辺に座っていると、浮き輪を付けた少女が現れた・・・
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うーん、大雑把に例えるとイスラエル版「陰日向に咲く」かな?でもコメディではないんですよね。カンヌの審査員たちにはウケが良さそう、でもだからといって日本では必ずしもヒットしない、というタイプの作品といったほうがわかりやすいかも。決して退屈な映画というわけじゃないんだけど、全体的にちょっと暗いんですよねェ。心温まるところもあるんだけど、痛みや悲しみが多いぶん重苦しさも伴うという感じでしょうか。

物語は失恋したばかりのウェイトレス、結婚式を挙げたばかりなのに気まずい雰囲気になる新婚カップル、出稼ぎに来てお手伝いさんをするフィリピン人女性の三組三様の人間模様と彼らの心の機微を淡々と描いていきます。それぞれのドラマにはまた重要な人物がいずれも登場してきて、全体でみると主要な登場人物が9人程にもなるヒューマンドラマといえそうです。

そしてそれぞれのエピソードで共通テーマになっているのが心のすれ違い。それは夫婦間の出来事だったり親子間の出来事だったりするんだけど、どれも日常的な風景でありながらどこか危なっかしいというか絶望的とまではいかないもののどうも明るさが不足していて澱んだ雰囲気になっていくんです。さらにイスラエル独特の歴史、社会背景も絡んでくるし心のトラウマとかもあったりするのを詩的な描写を盛り込んでいくから、ハッキリ言って難しかったです。特にウェイトレスと迷子の少女の話はたぶんあの少女がいわゆるメタファーになってるんでしょうけど難解でした。逆にフィリピン人家政婦さんとおばあさんのエピソードはちょっとだけウルっときちゃいました。新婚カップルのエピソードはその程度の事でいちいち険悪にならないでよって感じです(笑)。

誰もがそれぞれの人生で孤独や寂しさ行き詰まりを感じる瞬間があり、それを癒してくれるのは他人のちょっとした思いやりや優しさだったりするんでしょうね。とりあえず、一つ勉強になったのは「ビンの中の船は沈まない」ですね。


満足度★★★