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850c0ff5.jpgリリー・フランキーさんに芝居なんて出来るの?と思いつつけっこう楽しみにしていた映画です。早く観たいと思いつつチネチッタでの公開日をずっと待っていました。数々のヒットドラマで脇役ながらも重要な役どころを演じることが多かった木村多江さんの初主演も楽しみな作品でした。

出演はその他に、倍賞美津子、寺島進、安藤玉恵、八嶋智人、寺田農、柄本明、木村祐一、斎藤洋介、温水洋一、峯村リエ、山中崇、加瀬亮、光石研、田辺誠一、横山めぐみ、片岡礼子、新井浩文

+++ちょいあらすじ
1993年。几帳面な性格の妻・翔子と法廷画家の夫カナオの夫婦は平凡な生活ながらも子を授かった幸せを噛みしめていた。しかし、悲しいことにその子供を亡くし、特に妻の翔子は悲しみから立ち直ることが出来ず心を病んでいった。そんな翔子をカナオは地道に支え続けるのだった・・・
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リリー・フランキーさん、やるじゃーん。っていうかこの役って当て書きしてるんじゃないかと思うくらいハマリ役でしたね。ひょうひょうとして女好きなんて本人そのまんまじゃん(笑)。そんなリリーさんと夫婦役を演じたのはこれが映画初主演となる木村多江さん。実力派女優の彼女が演じる几帳面過ぎる翔子とだらしのないカナオが絶妙な組み合わせでお互いのキャラクターを際立たせ本当の夫婦かのような存在感を放つのでした。

初めての子供を不幸にも亡くした夫婦。妻の傷ついた心は癒えることなく病んでいく一方。法廷画家である夫の仕事場である法廷では、日々、他人を殺めた愚かな人々が裁かれ法律のもとに人生、生死を決める審判がくだされていた・・・。1993年から21世紀の初頭を舞台とするこの物語の中では実際に起きた数々の有名な事件をモデルにした法廷シーンが描かれていきます。この時代をリアルタイムに体感してきた者にとってそれは忌まわしい記憶を思い出させる描写で、しかもつい最近に秋葉原での惨事や宮崎勤死刑囚の刑執行があったばかりという事もあってか、その法廷シーンは現実感を伴うものでした。

夫婦を襲った悲劇と、殺人犯の凶行によっておき悲劇の数々。その両者を対比させつつ10年ほどの年月の流れの中で悲劇を乗り越えて絆を取り戻し再生していく夫婦の姿を優しい眼差しで温かく描いていきます。終盤の見せ場とも言える台風の日の夜の出来事、翔子とカナオが絆を取り戻す場面はグっときちゃいましたね。あのシーンって木村多江さんとリリー・フランキーさんだったからこそ画になるというか、二人の愛情が伝わって胸がキュンとなった気がするんですよね。その後の浴室でのシーンも心がポカポカしちゃいました。

予告編では感じなかったんだけど、物語の冒頭から続く会話の随所に『ハッシュ!』の橋口亮輔監督らしいなァって思えるとこがあって、とてもいい感じで物語に入っていけました。橋口亮輔監督の『ハッシュ!』といえば、特にファンというわけでもないの強い印象を受けた作品なんですよね。この映画を観る際にそのことを意識してたつもりはないけど、期待はしちゃってました。その6年ぶりの新作はやっぱりさすが橋口亮輔監督だなぁと思える、登場人物たちの心理を繊細にとらえた素敵な映画でした。


満足度★★★★☆