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3bc88e2e.jpgいつ頃の事だったか忘れちゃったけど、随分と昔に所ジョージさん主演のTVドラマ版を観た記憶があります。子供ながらに心に焼き付くようなお話でした。戦争の不条理さや悲しさが、とても身近に感じられそうな素朴な市民が主人公に描かれることで、とても共感しやすかったような気がします。

出演はその他に、柴本幸、西村雅彦、平田満、マギー、加藤翼、武田鉄矢、伊武雅刀、片岡愛之助、名高達男、武野功雄、六平直政、 荒川良々、泉ピン子、浅野和之、金田明夫、山崎銀之丞、梶原善、織本順吉、草なぎ剛、笑福亭鶴瓶、上川隆也、石坂浩二

+++ちょいあらすじ
1944年。高知の漁港町で理髪店を営む清水豊松は女房の房江と一人息子の健一の3人家族で戦時下ながらも明るく毎日を過ごしていた。しかし戦争は激しさを増し、豊松のもとにもついに赤紙が届いた。豊松は不安に駆られながらも精一杯明るく振る舞い出兵、本土防衛の任に就き日々厳しい訓練に堪え忍んでいた。やがて終戦を迎え、家族の元へ帰ってきた豊松は再び家族と幸せな生活を取り戻すが、ある日突然にB・C級戦犯として逮捕され連行されてしまう・・・
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こんな厭な時代に生まれなくて良かったとつくづく思わされる物語です。でも今の平和な世の中でさえも、この時代の理不尽な体制を好む組織もあるわけだから、偏狭的な思想教育の怖さを感じます。

いわゆる反戦映画なんだけど、この作品で描いているのは巨大な戦争の中では埋もれてしまう枝葉のような部分。歴史の教科書には出てこない名も無き人々の戦争の物語なんですよね。戦争や人を殺す事に疑問すら抱かせられる事なく否応なしに大罪に加担させられてしまった市井の人々の身に降り懸かった悲劇。あの戦争の中にはこの物語のような悲劇がきっと星の数以上に無数に起きていたんじゃないでしょうか。

それにしても、この映画はやっぱり物語の本質から離れて派手に作りすぎてしまったんじゃないでしょうか。重厚感を狙い過ぎてことごとく裏目に出てるような気がします。特に音楽の使い方は酷すぎるでしょ。見せ場やここぞという感動場面でまるで火サスのようにうるさい音楽が鳴り響いて興ざめしちゃいました。せっかくの久石護さんの楽曲もあんなに主張させたら逆効果なんじゃない?

配役に関しては中居くん自身はよく頑張ってたと思いますヨ。ただ脇役には色の濃い役者さんが多すぎましたね。いつものイメージが強すぎて役に溶け込むだけの時間が足りなかったんじゃないかな?鶴瓶さんやツヨポンの共演してる場面なんかは映画の世界からバラエティ番組を見てるような現実に引き戻されてしまうんですよね。主役があの中居くんなのだからして、周囲には奇抜なキャスティングをしなくても良かったんじゃないかな?少なくともこれはそういう作品ではない気がします。

かなり前からの劇場予告編の大量投入も凄かったけど、この何日かでのテレビでの宣伝も相当なボリュームで、ヒットさせたいという気概よりは絶対にコケさせるわけにはいかないっていう切迫さを感じます。元はいい作品なんだしこんな風に大作化しちゃうのは違和感があるんですよね

たぶん、この物語を初めて知る人には何かが心に響いてくることもあるんじゃないでしょうか。ただワタシ的には、この物語は本質的には面白いとかつまらないといった類の話ではないので大きくエンタメ系に振ってしまった作りがどうもしっくりこなくて、この作りならむしろテレビの2時間スペシャルのほうがキャスティングも含めて収まりが良さそうに思いました。


満足度★★★