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3b05228d.jpg特にファンというわけでなくても伊勢谷友介さんと木村佳乃さんが出演している(それも重要な役っぽい)というのは、映画好きな日本人としては興味を惹かれるところです。しかもここ数年の伊勢谷友介さんはいい感じですしね。予告編自体もけっこう面白そうな感じだったし、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの原作小説「白の闇」を『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督が映画化したというのもそそられるポイントなんだけど、意外とこれが落とし穴だったりもするんで何気に不安もあったりします

出演はその他に、マーク・ラファロ、アリシー・ブラガ、伊勢谷友介、木村佳乃、ドン・マッケラー、モーリー・チェイキン、ミッチェル・ナイ、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル
監督:フェルナンド・メイレレス

+++ちょいあらすじ
何気ないいつもの風景の中でそれは突如起こった。ある街の交差点で立ち往生する1台の車。運転手の男の突然目の前が真っ白になり運転が出来なくなってしまったのだ。その場にいた親切な男が代わりに車を運転し家まで送り届けてくれたのたが、男はそのまま車を持ち去ってしまった・・・
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パニック・サスペンス・ムービーという括りはその通りなんだけど、SF作品によくありがちな展開に向かわないところがこの作品の大きな見所なのかもしれません。ある極限下における人々の行動や心理を一つの仮想ケースとして描くヒューマンドラマとも言えるかなとも思います。原因不明の謎の感染症によって多くの人々が次々に失明(正確には何かも真っ白に見えるので光を失ってるわけじゃないかもしれないけど)していく中で唯一人感染を免れている女性。ありがちな展開なら彼女の身体から病気の原因や治療法を探って解決に導いていくんだけど、この物語の重点はそこではないんですよね。

この物語が描くの「if」の世界。もしも、ある日突然に原因不明の感染症によって多くの人々が失明したら?という仮想提起を出発点に、精神病院に隔離されてしまった感染者たちの様々な心理や閉鎖されたコミュニティで巻き起こる人間ドラマを刻々と描いていきます。

食料の供給以外はほぼ世界との繋がりを遮断されてしまったといえるコミュニティ。自治を行い秩序を保ってきた小さな社会に訪れる異変。暴力の存在がいとも簡単にその秩序を破壊し支配していきます。たった一つの小さなピストルによって社会の構図が大きく変わってしまう。あのピストルを核兵器に置き換えてみると現実の世界の切実な問題として読み替えることが出来るでしょう。

ぶっちゃけ私はあの王様気取りのヤツをさっさと殺ってしまえばいいのにって思いましたヨ。それは社会正義だと思うし倫理的にも許されますよね?他人の人権や尊厳を蔑ろにする人間に少なくとも平等な人権はありえません。だいたいあんなの非道残忍なのは人間の姿をしてるだけで人間じゃないですよね。それに民衆を弾圧する独裁者は民衆によって打ち砕かれるのが世界の歴史ですから、生きていくために皆が蜂起するのもある意味自然でしょ。

物語の中で起きる出来事に説明つけていくような作品ではないので、納得しないと気が済まない方には向かないかもしれませんね。私なんかは「もし、自分だったら?」と空想、妄想するのが好きなほうなので、こうやって書きながらいろんなパターンが頭の中をグルグルしてる状態です。


深刻度★★★☆