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32a49209.jpg先日感想を書いた『GONIN』の第2弾です。確か『GONIN』のヒットを受けての翌年このパート2が公開になったんだっけかな?前作とは全く別のお話になりますが監督・脚本は引き続き石井隆監督が務め場面設定などにさりげなく前作との共通性を持たせる演出が憎いです。このパート2の主人公は5人の女性となりそこに緒形拳さんが演じる中年男性が加わって女性バイオレンス・アクションに厚みがもたらされてます。

出演はその他に、大竹しのぶ、喜多嶋舞、夏川結衣、西山由海、永島敏行、鶴見辰吾、松岡修介、 左とん平、多岐川裕美、片岡礼子

+++ちょいあらすじ
暴力団の野崎組から借金の取り立てを受けていた外山正道は妻の陽子が手先のチンピラたちに暴行され自殺したことから復讐のため組を襲って現金500万を奪う。そして正道は妻にプレゼントしたかった宝石を手に入れるために宝石店へと向かった。しかし丁度その頃その宝石店には若い暴力団組員たちによる強盗が押し入り宝石を奪う真っ最中だった。そしてその店にたまたま居合わせた5人の女性たちが強盗団の隙を突いて宝石と銃を奪い逃走していった・・・
+++

好みで言えば前作のほうが好きだけどこのパート2もよく練られた脚本だなぁって思います。こっちも以前にTVかレンタルビデオで観てる作品ですけどなかなか観応えあるんですよね。

それぞれ問題を抱えた5人の女たちがたまたま居合わせた宝石店で強盗事件が発生し、彼女たちはその騒動に乗じて強盗たちの奪った宝石を奪い逃走。ところがその強盗たちは暴力団の若手組員でその組織に追われ始めます。その一方で暴力団に陵辱され自殺してしまった妻の夫がその宝石店にあった猫目石を探し求めるとともに暴力団への復讐を果たしていきます。

女性のハードアクションといっても男性勝りの超人的な活躍をするわけではなくあくまでも女性としてそれぞれのキャラで物語が動いていきます。女性が主人公のアクション映画ってお色気やビジュアル優先であまり中身がないのが多いって印象があったりするんですけど、この作品は出演者の顔ぶれを見てもわかるように演技力のある女優陣が揃ってるんですよ。ただやっぱり色気で魅せようとする場面もあってそこでドラマが浮いてしまう感じがあるんだけど、そこを補うようにハードな部分を担うのが緒形拳さん演じる殺人鬼、じゃなくて復讐する男なんですよね。この設定がけっこう効いてるなぁって思ったんですけど、やっぱり緒形拳さんの存在自体が大きくて作品に重みと緊張感を与えてくれてるんですよね。

前作では5人の主人公たち人物像や背景に厚みがあったのに比べるとこちらはちょっと説明的に終わってしまったのは何だか物足りませんでした。ただ全体的にはこれもけっこう楽しめたんですが、それはたぶん前作と続けて観ているのと、この作品を最初に観たときって大竹しのぶさん以外の4人はほとんど知らなくて暗い映像の中では見分けもつきにくかったのが、今ではとても有名な余貴美子さん喜多嶋舞さん夏川結衣さんとちゃんと認識しながら観ていたことも影響してたかもしれません。

それにしても大竹しのぶさんのセーラー服姿は今観ても痛いですね(笑)。


娯楽度★★★☆