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特別捜査官結局、一度も劇場予告編を目にすることは出来ませんでしたけど、ハリソン・フォード主演作ならとにかく観ておかなくっちゃなんですよね。共演がレイ・リオッタというのもそそられます。今作でハリソン・フォードが演じるの移民局の捜査官。アメリカの移民問題を背景にした社会派ヒューマンドラマです。

出演はその他に、レイ・リオッタ、アシュレイ・ジャッド、ジム・スタージェス、クリフ・カーティス、サマー・ビシル、アリシー・ブラガ、アリス・イヴ、メロディ・カザエ、ジャスティン・チョン、メリク・タドロス

+++ちょいあらすじ
ロサンゼルスの移民・関税執行局(I.C.E.)の捜査官マックス・ブローガンはある日の捜査でメキシコから不法入国してきた若い母親のミレヤに息子のことを頼まれてしまう。日頃、不法移民たちに同情的に対応することを同僚たちから皮肉られていたマックスは一度は断るもののその夜ベッドに入ってからも気になってしまう・・・
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とても重いアメリカの社会問題を内包する群像劇でした。それにしてもこの邦題はダメですね。作品テーマが全然伝わってません。これじゃ警察モノのサスペンス映画ですよね。原題は『CROSSING OVER』。様々な登場人物たちの人生が交錯していきます。

テーマはアメリカの移民社会そのものです。不法就労のメキシコ人女性、信仰心の無いユダヤ系青年、女優志望のオーストラリア人女性、市民権取得間近の韓国人の少年、イスラム出身の女子高生。そんな様々な境遇にある彼らの市民権、永住権を巡るドラマが重層的に描かれていきます。

扉をたたく人』でも9.11後の不法移民の問題をテーマにしてましたがこの作品とも通ずるところがありますね。イスラム系の少女が学校の授業でテロ事件をイスラムの視点で論評した事からクラスメイトたちから大バッシングを受けさらにその言動や思想を問題視した校長がFBIに通報したことから少女の家族まで巻き込む事態になったのはとても衝撃的でした。

9.11のその後を描いた作品はいくつか観てますけど、こういうアメリカの内側の問題にメスを入れたのは初めてかな?そしてその一方でユダヤの青年がああいう結末になったのもイスラムとユダヤに対するアメリカ社会の不平等さを思いっきり皮肉っているからなのでしょう。私はとても辛辣で強いメッセージを感じ取りました。また同様に韓国人の少年が助かり、メキシコ人女性が悲しい結末を迎えるのも現在のアメリカ社会でのそれぞての立場みたいなものをそのまま反映してるような気がしてなりません。

この映画の目玉でもあるハリウッドの大スターであるハリソン・フォードですが彼にしては決して大きくはない役柄というのが特徴とも言えるかもしれません。一応主役的立場ではありますけど特にこれまでのようにヒーロー的に活躍するわけでもありませんし特に権威のある役柄でもないんです。普通の市民の一人とも言える人の善い移民局の捜査官という視点で移民の問題を浮き彫りにしていくのです。

映画としてはメジャー系ではないしわりと小振りな作品ではありますけど、アメリカ社会に対するメッセージは強くて重いものを感じられる映画でした。

それにしてもレイ・リオッタは出てきた瞬間から悪役臭が漂うんですからスゴイです(笑)。


社会度★★★★

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