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かいじゅうたちのいるところ1963年に出版されたモーリス・センダックの絵本を原作にスパイク・ジョーンズ監督が映画化した作品です。原作を読んだことがありますが、まず表紙のいかにも外国の絵本って感じのイラストに惹かれちゃうんですよね。日本人的にはちょっと馴染みにくい風貌の怪獣たちですけど、彼らの内面の優しさに癒される物語です。

出演はその他に、キャサリン・キーナー、マーク・ラファロ、ローレン・アンブローズ、クリス・クーパー、ジェームズ・ガンドルフィーニ、キャサリン・オハラ、フォレスト・ウィッテカー、ポール・ダノ

+++ちょいあらすじ
空想好きの8歳の少年マックスは母と姉との3人暮らし。しかしこの頃は母も姉もあまりかまってくれず寂しさを募らせる一方の毎日だった。ある日の晩、ついに怒りを爆発させてしまったマックスは家を飛び出して浜辺にあった船に乗って海に出てしまう・・・
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躍動感あふれる素敵なジュブナイル・ファンタジーでした。あの絵本の世界がどんな映画になるんだろうとワクワクしてましたけど、本当にこの地球上のどこかに彼らのいる島がありそうに思えてきちゃいました。

劇場予告編での原作者モーリス・センダックのコメントで論議を呼んで2年間ほど禁制本扱いだったと言ってましたけど、どこが問題になってたんでしょ?そういう印象は全然ないんですよね。

たしか原作ではお母さんに叱られた主人公の少年マックスが部屋に閉じ込められて、その部屋が怪獣たちの森へと繋がっていくんですよね(違ったかな?)。この映画では家を飛び出したマックスが川辺で見つけた船に乗って大海へ出て怪獣たちの住む島にたどり着くというスケールアップした展開になってました。

遊び相手がいなくてお姉さんのクレアはかまってくれず、お母さんは恋人との時間を楽しみ孤独感に苛まれまだ幼い心を痛めるマックス。かいじゅうたちのいるところはそんな空想好きなマックスが心の中に創りだした逃避場所であり、同時に闇の部分でもあったのでしょう。

オオカミの着ぐるみを着て家を飛び出しある島へとたどり着いたマックスはそこで出会った怪獣たちに得意の創作話を聞かせ仲良くなり彼らの王様になるのです。マックスはずっと憧れていたような遊びを怪獣たちと一緒にして島の大自然を駆け回り楽しい日々を過ごしていくのですが、ちょっとした出来事から一番仲の良かったキャロルとの関係がこじれてしまいます。

この予告編の断片的な映像だけだと、遊園地にもいそうな着ぐるみの怪獣たちでしたけど、本編を観るととても表情豊かで個性的で生き生きとしてるんですよ。そして主人公マックスを演じた奇遇にも同じ名前のマックス・レコーズくんの演技がとてもいいんですよね。手持ちカメラの揺れる映像との相乗効果もあって特に不安げな表情ややり場の無い苛立ちを爆発させるとこの心理描写は絶妙で観ているこちらの心がズキズキしてきました。

思うに、きっとキャロルはマックス自身ですよね。KWが友達二人を連れてきたときやマックスが秘密の部屋を作ろうとしたときにとても憤ったのはキャロルが誰よりも強い疎外感を抱き苦しんでいたからで、それは家族の中でのマックスの気持ちと同じだったのでしょう。愛情に飢えていたマックスは怪獣たちとのふれ合いの中で自分が誰かを愛おしく思う気持ちを知ったことで、愛されることも実感出来たんじゃないかと思うのでした。

原作のラストも心に残るいい場面でしたけどこの映画版でもウルウルしちゃいましたね。原作を読んだときにも思ったんだけど「食べちゃいたいくらい好き」っていいセリフなんですよね。


童心度★★★★