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ゴールデンスランバーとても楽しみにしていた伊坂幸太郎原作小説の映画化作品です。といっても相変わらず験を担いで?伊坂幸太郎さんの原作小説には手をださずにいます。一冊だけ買ったんですけどね、いまだに読んでません(苦笑)。監督したのは同じ伊坂幸太郎作品である『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』でも監督を務めている中村義洋さんということで伊坂幸太郎×中村義洋の相性の良さにも大いに期待するところです。

出演はその他に、劇団ひとり、柄本明、濱田岳、渋川清彦、ベンガル、大森南朋、貫地谷しほり、相武紗季、永島敏行、石丸謙二郎、ソニン、でんでん、滝藤賢一、木下隆行、木内みどり、竜雷太、伊東四朗、香川照之
監督:中村義洋

+++ちょいあらすじ
仙台の目抜き通りで首相の凱旋パレードが行われているそのすぐそばで青柳雅春は大学時代の友人・森田森吾と久々に再会する。しかし釣りに誘ってきたはずの森田はスーツ姿でどうも様子がおかしい。森田の車中でいつの間にか眠ってしまった青柳は目覚めると森田から不可解な事を告げられる。その直後、背後の首相パレードの方から大きな爆発音が響く・・・
+++

「痴漢は死ね」(笑)。

面白かったデス!これは期待以上に観応えがあって楽しめました。

宅配業者に勤める平凡な男が首相暗殺の犯人に仕立てられ、さらに命まで狙おうとする国家権力から逃れようと奔走する逃避劇ミステリー。普通、この手のお話だと真犯人を追求し黒幕の陰謀を暴くところが物語のゴールになりそうなとこだけど、そういうありがちな方向には向かわずに主人公・青柳は自分の身に何が起きているのかハッキリわからないまま友人・森田の最後の言葉を信じてとにかく逃げて逃げてまくるのです。

何の力も持たない平凡な市民の青柳にとって唯一の武器は「信頼」。そして心の寄り処となったのが「絆」だったのでしょう。劇中で主人公の青柳が大学時代のサークル仲間の森田、カズ、樋口の3人と出会うのほんの僅かの時間しかありません。元カノの樋口に到ってはリアルタイムでは直接的な接点もないままでした。でも孤立無縁の窮地に立たされた青柳を救おうとしてくれるのは絆を忘れないでいてくれるその友人たちと彼を信じてくれる人々なのです。

時折挿入される青春時代の回想シーンが巧妙な伏線にもなり現在進行形のストーリーにしっかり絡んでくるのもいい味わいになってるんですよ。親指のエピソードなんて映像ならではのようにも思うけど原作通りなのかな?時を超えて繋がった二つの大花火にはちょっと感動しちゃいましたよ。主人公たちの年齢設定がよくわかりませんでしたけどさすがにあの黄色いカローラはちょっと古すぎでしょ?(笑)。でもそのカローラにまつわる青柳と樋口の共有する懐かしい青春の思い出が出会うことのなかった二人をしっかりと繋いでいくエピソードで重要な役割を果たすわけでとても印象的な存在感を観る者に与えていたんだと思います。

「だと思った」(嬉)

『ゴールデンスランバー』がビートルズの『アビーロード』(4人で横断歩道を渡るジャケット写真で有名な作品ですよね)に収録されてる曲名なのは知ってましたけど、そこにこめられた深い意味までは知りませんでした。解散の危機を案じたポール・マッカートニーが4人の絆を繋ぎとめるために作った曲と語られてましたけど、その会話のあとから流れてくる『ゴールデン・スランバー』にグっと深みが増してドラマも友情度を加速的に高めていくんですよね。『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』でもそうでしたけど中村義洋監督は音楽の使い方が上手ですよね。ただ背景に使って盛り上げるのではなくストーリーや人物を描く上での重要な役割として意味を持ってるから心にも響くのでしょう。『ゴールデン・スランバー』は私も一緒にこっそり口ずさんじゃいました。

私はこの原作を読んでいないけれど何となく小説の雰囲気が想像出来るように伝わってくるのは脚本の良さであり原作の良さなのでしょう。さすがは本屋大賞に選ばれた作品だけのことはありまよね。伊坂作品解禁してこの原作は読んでみたくなりましたヨ。


堪能度★★★★★