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負けざる者たちミリオンダラー・ベイビー』辺りからでしょうか、とても優れた作品を次々と世に送り出しているクリント・イーストウッド監督の最新作です。このところのクリント・イーストウッド監督の作品はまずハズレ無しと思ってもいいくらいの安定感を誇ってるのでこの映画にもかなり期待しちゃってます。

出演はその他に、トニー・キゴロギ、パトリック・モフォケン、マット・スターン、ジュリアン・ルイス・ジョーンズ、アッジョア・アンドー、マルグリット・ウィートリー、レレティ・クマロ、パトリック・リスター、ペニー・ダウニー

+++ちょいあらすじ
反アパルトヘイト運動の中心となり長きにわたる投獄生活から釈放され南アフリカ共和国初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ大統領は依然として国民の間に人種差別や経済格差があることを痛感していた。そこでマンデラ大統領は1年後に控える南アフリカでのラグビーワールドカップ開催に向けてナショナルチームのスプリングボックスを立て直そうと試みる・・・
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とても重みの感じられるドラマでした。南アフリカにとっては歴史を刻み偉大な人物の足跡を記すことになる作品かもしれませんね。とても観応えがありました。

南アフリカ共和国大統領のネルソン・マンデラがアパルトヘイト撤廃後も根強く残る人種差別を打開するために同国で開催されるラグビーW杯に向けて代表チームのキャプテンと共に国民の心を一つにしようと尽力して見事に大きな成果を手にしたという実話に基づいて描かれたヒューマンドラマです。

この作品がスポーツ映画ではないのは予め理解していましたし、実際スポーツのドラマで盛り上げようとするお話でもないわけですけど、それでもスポーツがもたらす感動の素晴らしさがしっかりと伝わってくる作品でした。特にナショナルチームが応援する国民の蟠りや対立の垣根を乗り越えて心を一つにしていく高揚感というのは他ではなかなか味わえるものではないだけに感動は一際で実際にあの場にいなかった無関係な私も喜びをおすそ分けしてもらったような気分になっちゃいました。

1995のラグビーW杯で南アフリカが優勝したのはニュースで記憶してるんですよ。サッカーファンの私はラグビーにはそんなに興味はないんですけど、どこが強豪国かの知識くらいはありますしこの大会でオールブラックスに日本が大敗したのも何となく覚えています。でもこの南アフリカ大会の裏側でマンデラ大統領と南アのスプリングボックスにこのようなドラマがあった事はこの作品で初めて知りました。

人種差別の社会ってニュースやドラマの中でしか知らないから、実際の人々の痛みや苦しみも想像するのも難しいですよね。まして長い歴史の中で積もり積もった遺恨や確執が一朝一夕で解消するわけでもなくマンデラ大統領が導こうとする国家はとても困難な茨の道だったでしょう。しかしマンデラ大統領は復讐ではなく赦すことの大切さを国民、特に社会から排斥されてきた黒人たちに訴えるのです。それは口で言うのは容易く実際に行動にするのはとても難しい事ですよね。マンデラ大統領は過去を赦すことで南アフリカの明るい未来が切り開けていくという信念を貫きその思いをスプリングボックスのフランソワ・ピナール主将に託しやがて選手たちや多くの人たちが共感していくのです。

題名の『インビクタス』とは投獄されていた時にネルソン・マンデラ氏が心の支えにしたウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩の題名で<征服されない>(ラテン語で「不屈」)という意味だそうです。以前に『マンデラの名もなき看守』というネルソン・マンデラ氏のロベン島での投獄生活を看守の目線で描いた作品を鑑賞しましたが、私の中ではこの二つの作品が見事に一つに繋がったようにも感じられより印象強く感じられる作品となったかもしれません。


歴史度★★★★