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時をかける少女オリジナルの大林宣彦監督、原田知世主演の『時をかける少女』は私にとっては宝物みたいに大好きな映画。そしてアニメーション版『時をかける少女』も大のお気に入り。本作はアニメ版『時をかける少女』でヒロインの声を担当した仲里依紗さんが主演でオリジナルの主人公だった芳山和子の娘・あかりを演じ母の過去へとタイムリープしちゃうという続編的青春SF映画です。私は予告編の「深町くん」というセリフだけで早くもウルウルしちゃってとても楽しみにしてました。

出演はその他に、安田成美、勝村政信、石丸幹二、青木崇高、石橋杏奈、千代将太、柄本時生、キタキマユ、松下優也

+++ちょいあらすじ
奇跡的にも母が薬学者として研究をしている大学の医学部へ合格への合格を果たした芳山あかり。新たな生活に向けて気分も高揚していたそんな折、母の和子が交通事故に遭い意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。あかりが見舞いに通う中で一瞬意識を取り戻した和子はあかねに1972年の4月の実験室に行って深町という人に会ってほしいと頼むのだった・・・
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オールドファンにはたまらない映画です。深町くんにゴローちゃん。ラベンダーに土曜日の実験室。このキーワードが揃っただけで胸がキュンと締め付けられ私もタイムリープしてるんですよね。冒頭であの懐かしの主題歌(原田知世さんのじゃなかったけど)が聴こえてきただけ、早くも涙腺は緩みだしてしまいました(感)。

この映画には原作小説や大林版『時かけ』への愛情がスゴク感じられます。だから多少つたないとこがあっても作品にこめられている大切な思いがしっかりと伝わってくるんですよね。アニメ版もそうでしたけどきっと作り手の中に大林版『時かけ』をリアルタイムで体験してきた人たちが多いのではないでしょうか。あの懐かしい青春SF映画の名作の世界が自分の思い出として甦ってくるような現代版『時をかける少女』です。

主人公の高校生、芳山あかりは交通事故に遭い意識が混濁する母・和子の願いをかなえるため、母が開発した薬を使い1972年の理科の実験室へとタイムリープします。これが『時かけ』初体験の人にはかなり唐突な展開かもしれませんが、この世界観にどっぷりハマってきた私には何の違和感もありません。しいて言えば舞台が尾道じゃなくて世田谷で母の過去が高校時代じゃなくて中学時代になっているところが不満といえば不満ですけど、そんなことはとりあえずスルーしちゃってオッケーです。

しかし、あかりはちょっとドジなとこがあって間違えて1974年の2月にタイムリープしてしまうんですね。この味付けはなかなかグッド。たんに母の過去に戻るのではなく時間軸を少しずらす事で母・和子の過去の物語を背景にした現代版の芳山あかりの時をかける物語が描かれていくのです。続編としてこの着想はとてもヨカッタと思います。とてもノスタルジックな雰囲気、だけどあかりの躍動感はまさしく現在で二つの空気のブレンド感はとてもナチュラルで心地いいんです。

母の願いを叶えるために訪れた過去の時代で駆け抜けていくあかりの青春の1ページ。二つの時間軸を飛び越えながら交錯していく母と娘それぞれの物語はやがて一つに結実し昇華していきます。夜行バスの一件がクライマックスのヤマ場となるのは容易に想像出来ちゃいますが、それでもあかりの必死で懸命な姿には激しく心揺さぶられて胸がギュンギュン締め付けられてしまいました。

あくまでも筒井康隆さんの原作と大林版『時をかける少女』があってこそのこの作品だとは思いますけど、かつての主人公・芳山和子の過去を共に体験している私にとっても大切な思い出なんですよね。青春っていつの時代も甘酸っぱくて切なくほろ苦いものなのかもしれませんね。


時越度★★★★☆