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月に囚われた男つい先日、日本人宇宙飛行士の山崎直子さんがディスカバリーで宇宙ステーションへと飛び立ったばかりで何だかタイムリーな感じもする作品ですが、映画の内容は予告編から察するところミステリアスなサスペンスドラマなのでしょうか?あまり話題にはなってませんけどデヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズの初監督作品です。

出演者はその他に、ケヴィン・スペイシー、ドミニク・マケリゴット、カヤ・スコデラーリオ、ベネディクト・ウォン、マット・ベリー、マルコム・スチュワート

+++ちょいあらすじ
近未来の地球では必要なエネルギー源を月から採掘し地球へと輸送していた。サムはその仕事のため3年間の契約で月にたった一人で滞在していたがその任期も残り2週間という頃になってある事故をきっかけに不可解な状況に陥ってしまう・・・
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宇宙を舞台にしたSF映画といえばVFXを駆使したエンターテイメントな大作が主流ですけど、これはその対極になりそうな素朴なSF映画といえるでしょうね。なかなか面白かったです。『第9地区』はローバジェットとのことでしたけどこちらはさらにその下をいくローバジェットみたいですね。

登場人物はサム・ベルという男と彼をサポートするガーティと言う人工知能ロボットだけという月面での密室劇。近未来、環境破壊が深刻化した地球でしたが月の裏側で発見されたクリーンエネルギーによってその危機が回避されました。資源の発掘はルナ産業という企業が一社で独占し月面での発掘作業は全てコンピューター制御されたった一人の人間が現場の基地で管理を行っています。主人公のサムは3年契約でこの仕事を担当しておりその任務もいよいよ残り後2週間というところから物語は描かれていきます。

ある日掘削機から資源を回収しようとしたサムはマシントラブルに巻き込まれ目覚めた時にはベッドの上にいました。その後無事に快復したもののガーティは外出を許可してくれません。何とか口実を作り外に出たサムは事故現場に向かい自分以外誰もいないはずのこの月面で怪我人を発見します。

そうして物語はミステリアスな展開へと突入していくのですが、これは謎解きではないのであまり先読みしないほうが賢明かも。お話としてはそんなにややこしくはないんですけど、映像的にはかなりややこしい事になるので深読みするとかえってこんがらがりそうです。見極めのポイントは右手の火傷なんですけど、実際私もちょっと混乱しちゃいました。まぁなんだかんだで最初にもしやと想像した通りの秘密なんですけど、彼らが自分たちの真実にたどり着いていくドラマやその秘密によって運命を翻弄されることになるサムの姿が何とも切なくなくて苦々しく感じられてくるお話なんです。全く違う次元の作品ですけど私は何故か『空気人形』のことを思い出してしまいました。微妙な共通点でなんすけどね。

まるでベーシックなSF小説を読んでいるかのようなオーソドックスな映画でしたけどシンプルだからこそ謎めいたストーリーに引き込まれるし想像力も掻き立てられるんでしょうね。異星人も出てこなければ派手な銃撃戦もないしヒーローすらも登場しませんけど、これはなかなか観応えのあるSFサスペンスでした。私の大好きなSF小説でジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの 』というのがあるんですけど、これも月面が舞台になるSFミステリーで物語のスケールはだいぶ違うんですけどこの映画を観ながらふと思い出してしまいました。

ところで、序盤、ステーション内の文字表示にハングルが一瞬ちらっと見えて、アレ?と思ったんですけど、その後セリフでも「アニョハシムニカ」と言ってましたね。結局ハングルは「??」で「サラン地区」のサラン(愛)でしたけどどうして韓国語だったんでしょうね?


堪能度★★★★