2010年07月30日

ゼラチンシルバーLOVE/永瀬正敏、宮沢りえ

ゼラチン シルバーLOVE何だかよくわからないタイトルに目がとまって永瀬正敏さんの主演作ということで観てみたんですけど・・・かなり異色の映画かな?

出演はその他に、役所広司、天海祐希、水野絵梨奈、SAYAKA

+++ちょいあらすじ

運河沿いに建つビルの一室から男が撮影するビデオカメラには対岸のビルにいる妖しく美しい女の姿がとらえられていた。毎日毎日、ただ女を撮り続ける男。男は撮影したテープを依頼人に渡し、女の正体や撮影の目的を問いただすが何も答えてはくれなかった・・・
+++

とりあえず予備知識ゼロで観たのはワタシ的には良かったかもしれません。面白かったかどうかと言えば面白くはありませんでした(苦笑)。それはストーリーを楽しむという観点での感想なんですけど、この映画ビックリするくらいストーリーが薄っぺらいんです。ただそれでも映し出されていく映像には魅入ってしまったし退屈することもなくて何故か印象には残る不思議な作品でした。

運河沿いに建つ古びたビルの一室から男が対岸にある建物の女性をビデオカメラで監視するかのように撮り続けています。男が誰で女性が誰なのか、男が何のために女を撮影しているのかも全くわからないまま何日もただ同じ行動を繰り返す男の姿と彼が録画する女の行動が描かれていくのです。

まず何コレ?となるのが映画が始まって20分くらいは全くセリフがないところ。しかも永瀬正敏さんが演じる主人公が言葉を発するのはさらにその5分後くらい。しかもドラマ的にもこれといった動きはほとんどなくて淡々とした描写が続くだけ。こういう演出って自宅での鑑賞よりも集中力の高まる劇場鑑賞ではけっこう微妙だったりするんですよね。物語が本題に入る前に面倒になってきちゃいます(笑)。実際この作品もドラマが動き出すのって1時間くらい経ってからなんだけど、全編87分の作品ではもう終盤の展開と言えるでしょう。

セリフを抑制した演出というのは珍しくないんですけど、ここまでセリフが極端に少ない作品というはかなり珍しいかも。しかもその上に登場人物には誰一人として名前がついていません。まるで記号化されたような登場人物たちには感情移入するような要素はこれっぽっちもなくて、いったいこれは何を描いていくんだろう?という興味だけで観続けているようなものなのですが、結局ストーリー的には観応えは感じられませんでした。

それにしてもこんな大胆?な演出をよく怖がらずに出来るなぁと思いながら観てましたけど、鑑賞後に調べてみたらこの監督さんは広告やファッション雑誌などで活躍する写真家の操上和美さんという方だそうで、それでちょっと納得。あくまでも映像主義というかストーリーを脚本や演技ではなく映像表現だけで描いていこうとする写真家らしい独時の個性は感じられました。ただその個性があまりに強過ぎて監督の独りよがりにも感じられてしまうので、この作風と合わないときは拒絶したいほど全く合わないなんてことにもなりそうな気もします。

宮沢りえさんがゆで卵を黙々と食べているシーンなどとても強いインパクトを感じるところもあるのですが、でもそこにどんな意味があるのかは伝わってこないし、いつのも映画と同じような感覚で観てしまうと消化しにくい作品かもしれませんね。


堪能度★★

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 09-71「ゼラチンシルバーLOVE」(日本)  [ CINECHANの映画感想 ]   2010年08月01日 15:47
ゆで卵がお好きですか?  コンクリートで囲まれた部屋でビデオカメラを回す男。撮影しているのは運河を隔てた向かいにある無機質な部屋。そこに暮らす一人の女。女は静かに本を読み、きっちり12分30秒ゆでた卵を食べ、そして部屋を出て行く。女はそれを毎日繰り返し、男は...

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Archives