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白いリボンドイツの鬼才、ミヒャエル・ハネケ監督によるクライム・ミステリー。2009年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品です。ぜひ観たいなとかねがね思ってはいたのですが、なかなかその機会が得られずにいて、もうDVDスルーでもいいかなと考えていたところ、昨年末の映画ブロガーさんたちの選ぶベスト作品にこの映画を挙げられている方も多くて、やっぱりこれは観ておかなければいけないなと行ってきちゃいました。

出演はその他に、レオニー・ベネシュ、ウルリッヒ・トゥクール、フィオン・ムーテルト、ミヒャエル・クランツ、ブルクハルト・クラウスナー、ライナー・ボック、スザンヌ・ロタール、ウルシーナ・ラルディ、シュテッフィ・クーネルト、ヨーゼフ・ビアビヒラー、ブランコ・サマロフスキー
監督:ミヒャエル・ハネケ

+++ちょいあらすじ
1913年7月、北ドイツのとある小さな村。馬に乗って帰ってきたドクターが自宅前に張られた針金で落馬しひどい怪我を負って入院してしまう。その事件を引き金にしたかのように村では奇妙な出来事が起き始め村人たちは不安を募らせその不安は子供たちにも広がり動揺した子供たちは・・・
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何て言えばいいのか形容しがたい重圧感が最初から最後まで横たわっているような感じで、たんなる感想を述べるのも難しい作品でした。

ドイツのとある小さな村の中で次々に起きる小さな事件の数々。それは誰かのほんのイタズラのようでもあり悪意に満ちたものにも感じられ、人々の心に広がる不安はやがて表面化しだすと誰もが疑心暗鬼になり憎しみや怒りといった今まで鬱積させていた感情を激しく吐露させていくのです。

ミステリーですけど謎解きモノではありませんし、いわゆる娯楽作品とも違う味わいです。物語の舞台は第一次世界大戦直前のドイツ。つまりやがてはあのヨーロッパを恐怖に陥れたナチスドイツが台頭していくその道筋にある物語なんですよ。そういう目線でこの物語を眺めていくと劇中の小さなコミュニティの中にあの恐怖政治へと繋がっていきそうな要素が所々に見え隠れします。

群像劇は大好きですけど、この登場人物の多さにはちょっと疲れました。名前がなかなか覚えられなくて人間関係を把握するのが大変でした。でももっと大変だったのは読み取れない字幕がたくさんあったこと。モノクロ映像に白地の字幕じゃ後ろが白いと全く読めません。それもあって集中力をかなり消耗したかもしれませんね。

ミヒャエル・ハネケ監督の作品は『隠された記憶』と『ファニーゲーム U.S.A.』の二つとこの作品の三つしか観たことありませんが、いずれも他では観たことないような独創的な作風ですよね。とにかく物語に観客を引き込むことにはとても長けた監督さんかもしれません。でもこの映画は例の字幕の件も含めてよくわかっていないところもあるのでDVDが出たら再鑑賞してみたいです。この結末を知った上で登場人物の言動をあらためて観てみるとさらに深みを読み取ることが出来そうな気がする作品じゃないかと思います。

それにしても連休とはいえ新宿武蔵野館は大混雑してましたね。『キック・アス』『デザート・フラワー』そしてこの『白いリボン』と三作品全てで立ち見客が発生してたようです。こんなの初めて見ましたよ。この連休もしくは次週末に行かれるつもりの方は注意したほうがいいかもしれません。


不穏度★★★☆