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死にゆく妻との旅路多額の借金が原因で末期がんの妻を9か月もの間ワゴン車に乗せて日本各地を彷徨い放浪しそして亡くなった妻を葬ったことで保護責任者遺棄致死の罪で逮捕された男性の手記に基づいて映画化された作品です。その手記を読んだことはありませんが出版された当時マスコミなどで話題になっていたのは覚えています。監督は『初恋』の塙幸成さん。

出演はその他に、西原亜希、掛田誠、近童弐吉、黒沼弘己、でんでん、松浦祐也、十貫寺梅軒、田島令子、常田富士男
監督:塙幸成

+++ちょいあらすじ
石川県七尾市で小さな縫製工場を営む清水久典は妻のひとみと平凡な家庭を築き暮らしていたが経営が傾き多額の借金を抱えてしまう。さらに追い打ちをかけられるようにひとみは大腸がんを患い手術を受けることに。退院したひとみが娘夫婦のアパートに居候する間、久典は懸命に金策と職探しに奔走するも成果は得られず姉から自己破産するように言われてしまい・・・
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これって美談と言えるのかなァ?途中から主人公の男のあまりの不甲斐なさに腹がたってくるんですよね。結局は清水久典さん、あなたのせいなんじゃないの?と。原因はともかくとしたっていい歳した大人なんだから今何をすべきなのか、何が正しい判断なのか、どう選択し行動すべきなのかわかりそうなものなのに、ただ現実逃避していただけじゃないですか?判断力や知識の浅い未熟な子供ならまだしも大人なだけに煮え切らないんですよね。いくら妻がずっと一緒にいたいと願うからといっても、周囲に迷惑もかけてるわけだし分別がなさすぎです。

石川県七尾で縫製工場を営む清水久典は経営も傾き多額の借金を抱える一方妻のひとみが大腸がんを患い金策に奔走するも目度は立たず悩んでいました。姉から自己破産をするように促されたものの世間体を気にしなけなしの50万を持って妻と共に青のワゴン車に乗って仕事を探しながら旅に出てしまいます。

いくら妻が入院を拒否して一緒にいたいと言ったからって衰弱していく妻に車で生活させるなんて無茶過ぎるでしょう。たしかに仕事をしたくても雇ってもらえないという現実は深刻な問題だと思います。しかし単身でも難しい職探しなのに夫婦で旅をしながらではなおさら条件が厳しくなるでしょう。しかも久典の場合はプライドさえ捨てれば周囲の支援を得てまだ再生の道があったはずのに、それを選ぼうとはしなかったんですよね。いつでも後戻りだって出来たはずなのに。私はてっきり主人公夫婦は孤立無援の存在なんだと思ってましたけど、親戚がいて娘夫婦もいらっしゃるんじゃないですか。暮らす家がなくて支援してくれる人もいなくて、社会制度からも見放されているというならともかく、そうじゃないのに彼らが選択したどった道はあまりに呆れて悲しくなりました。

たしかに二人は愛し合い強い絆で結ばれていたのでしょう。そしてこの結果も妻のひとみがそうしたいと強く望んだからなんだと思います。でもこの文明社会においては愚かな悲劇に思えてなりません。しかし、そんな風に思いながら観つつもラストで泣き崩れる久典と慰める娘の姿に後悔の思いが感じられたのは救いでした。三浦友和さんならではの味のある演技でそれが映画としての生命線でもあったと言えるでしょう。

しかし、それにしても最後まで夫婦に見えない二人でした。実年齢も役柄とそれなりに合ってるはずなんですけど、石田ゆり子さんの孫までいる妻役というのが私にはピンときませんでした。わりと好きな女優さんなんですけどね?


旅路度★★★