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トゥルー・グリット1969年に主演ジョン・ウェインがアカデミー賞主演男優賞を受賞した『TRUE GRIT(邦題:勇気ある追跡)』の原作をスティーヴン・スピルバーグの製作総指揮、ジョエル&イーサンのコーエン兄弟監督によって映画化した作品です。スプルバーグとコーエン兄弟の組合わせも気になるとこですが、主演のジェフ・ブリッジス、マット・デイモンという実力派俳優の共演も大いに気になるところでして西部劇ですがとても楽しみにしていた作品です。

出演はその他に、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー、ヘイリー・スタインフェルド、ブルース・グリーン、デイキン・マシューズ、ジャーラス・コンロイ、ポール・レイ、ドーナル・グリーソン、エリザベス・マーヴェル、レオン・ラッサム

+++ちょいあらすじ
馬の買い付けに出掛けた父フランク・ロスが同行した使用人のトム・チェイニーに殺されその報せを受けた14歳の娘マティ・ロスは遺体を引き取りにオクラホマ州境のフォートスミスへとやってきた。事件の真相を知ったマティは逃亡したトム・チェイニーを捕らえ裁判にかけようと決意、腕利きの賞金稼ぎを探し求め連邦保安官ルースター・コグバーンに追跡を依頼する・・・
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旧作『勇気ある追跡』を観てからの鑑賞は良かったのか不味かったのか微妙な感じ?まずまず面白かったんですけど、スピルバーグ、コーエン兄弟、ジェフ・ブリッジ、マット・デイモンとこんなビッグネームが揃ったらやはりそれなりの濃厚な内容を期待してしまうのも仕方ないところだと思うのだけど、あまり重量感を感じなかったんですよね。

旧作と比べても当然ながら映像的に見映えもいいし、テンポも良くエンタメ性があるんですけど、その割に何だか観応えがイマイチなんですよね。ほとんど同じストーリーだけにどうしても比べてしまいますけど、いきなり父フランク・ロスが既に殺されてしまっているというところから入っていくのはどうなんでしょう。ヒロインのマティが14歳ながらも家庭の経理を担っているという前置きないので、冒頭の馬商人との駆け引きはかなり唐突に感じてしまいました。子供ながらに巧妙な取引をするあのシーンは見所なのにね。先住民居住区に向かって川を渡るシーンも端折ってたし、この序盤ではだいぶざっくりとした印象を受けてしまいました。

マティ、コグバーン、ラビーフの主人公三人の人間味にしても演じている俳優任せな感じ。さすがにジェフ・ブリッジとマット・デイモンはそこはしっかり存在感を見せてくれるんですけど、それが綺麗にまとまり過ぎてかえって面白味に欠けてるのかもしれません。この作品だとコグバーンとラビーフは単純に正義のヒーローでしかないけど、旧作ではどこか胡散臭いとこがあって悪な一面もありそうなところが魅力だったしそれが物語に緊張感を与えていたように思います。コグバーンなんて連邦保安官なのにアウトローなのがいいのにね。かなりの酒好きという設定も説明だけでたいして伏線がないから突然酔っ払いだしたような唐突な印象でした。

ストーリーはわかっているので頭の中で補完しながらじっくりと観ていることが出来たのはいいんですけど、それゆえいろんなことを考えてしまったかもしれません。でも全く同じお話をなぞっているだけでコーエン兄弟らしさが感じられなかったのは残念です。らしさって何?と聞かれても困ってしまいますけど、でもこれならコーエン兄弟じゃなくても撮れそうな気がするんですよね。

たぶんこの作品にいい意味での余白が足りないんだと思います。遊び心というか色気というか古典をそのままオーソドックスにきっちりと隙間なく作ってしまったことで、情感に浸るような余地もなくなって味わいとして物足りなくなってしまったのかもしれません。

結局不満ばかり書き連ねてしまいましたけど、つまらない映画だったというわけじゃありません。それなりに楽しめましたけど、ただやっぱり期待値が高いぶんどうしてもなんですよね。


満足度★★★