ブログネタ
日本映画3 に参加中!
孫文の義士団華流スターたちの豪華競演ッ。このキャスティングならとりあえず絶対観るに決まってるでしょうにね(笑)。こんな豪華メンバーなのに単館なのが気になりますが、ワタシ的には贅沢感が増してます。中国史においって1906年の辛亥革命前夜の香港を舞台に孫文の暗殺計画を阻止するための8人のボディーガードたちの戦いを描いた歴史大作アクション映画です。

出演はその他に、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ワン・シュエチー、レオン・カーフェイ、フー・ジュン、エリック・ツァン、クリス・リー、サイモン・ヤム、チョウ・ユン、ワン・ポーチエ、メンケ・バータル、カン・リー
監督:テディ・チャン

+++ちょいあらすじ
1906年、英国の統治下にある香港。腐敗した清朝の打倒を目指す孫文が香港を訪れるという情報を入手した北京・紫禁城では西太后の命によりシャオグオらが刺客として差し向けられた。一方その香港では新聞社社長で中国同盟会の香港支部長・シャオバイが孫文を迎え入れ革命同志たちの会談を無事成功に導くための準備に奔走していた・・・
+++

これはスゴイのなんのッ、さすがは長編大作華流アクション映画。期待以上に観応えのある痺れまくる作品でした。もうトリハダたちっぱなしの大興奮。実話をモチーフにしつつスリリングなストーリーとダイナミックな演出を施し、そして豪華キャストの競演がいずれもが高いクオリティで融合してとても完成度の高い文字通りの豪華大作エンターテイメント作品に仕上がっていました。

1906年の清朝時代の中国。大英帝国が統治する香港に清朝政権打破を掲げる革命家の孫文が武装蜂起の密談に訪れるという情報が北京・紫禁城に伝わり西太后の指令によってシャオグオの率いる暗殺者が香港に集結します。一方、孫文を受け入れる新聞社社長で活動家のシャオバイらは革命を支持する大実業家ユータンに資金援助を元将軍のファンに援軍を頼み準備を整えますが、その最中にファンが営む劇場が急襲され事態は一気に緊迫していきます。

物語は主人公たちが動き出す10月11日から始まり孫文が香港にやってきた15日の壮絶な攻防劇をクライマックスにして描かれていきます。その内容はかなり濃密なのでここに書くのはばっさりと割愛しちゃいますけど、刻々と変化していく状況下で清朝を打倒するための最重要人物である孫文が同志たちとの会談を無事成功に導くためにシャオバイのもとに終結した仲間たちが命がけの戦いを繰り広げていきます。大義のために自己犠牲も厭わず窮地に身を投じていく彼らの崇高な精神は日本人である私の心にも琴線にもビンビンと触れてくるものでした。

孫文の密談を成功させるために尽力する主な人物は、シャオバイ(レオン・カーファイ)、ユータン(ワン・シュエチー)にユータンの息子チャオグアン(ワン・ボーチェ)、ユータンの車夫アスー(ニコラス・ツェー)、少林寺出身の大男フーアン(メンケ・バータル)、今は物乞いのリウ若君(レオン・ライ)、元将軍ファン(サイモン・ヤム)とその娘ホン(クリス・リー)、香港警察のシー警部(エリック・ツァン)、そしてユータンの妻ユエル(ファン・ビンビン)の夫で香港警察の警官・チョンヤン(ドニー・イェン)。悪玉の大ボスはシャオグオ(フー・ジュン)で彼はかつてシャオバイに学んだという縁があり、またチョンヤンはシャオグオにスパイとして使われています。

とにかく出演者がかなり多かったので、こういう作品を観るときはあらかじめあらすじを読んでおいて登場人物の名前や関係性を少し頭に入れて臨むようにしてたりします。そのほうが戸惑いも少なく物語にも入り込みやすいから。でもそのあらすじですらちょっとややこしく感じるくらいだったので置いてけぼりにされないように集中して観てたんですけど、さすがはスター俳優揃いで見事にキャラが際立ってまして全く迷うことはありませんでした。

クライマックスでのアクションはいずれも圧巻のシーンの連続でしたね。父の敵を討つため護衛団に加わり仲間を助けるために散ったクリス・リー演じるホンには涙しましたし、キャラクター的にはメンケ・バータルが演じた人の好い大男の活躍に心うたれ、レオン・ライ演じるリウの鉄扇の演武には魅せられて、ニコラス・ツェー演じるアスーの必死の抵抗に悲嘆したりと息つく暇もないほど見せ場が続くのですが、その中でもダントツに凄かったのはやっぱりチョンヤンを演じたドニー・イェンです、痺れました、格好良すぎです。そしてその魅力をさらに引き出しこのドラマを盛り上げたのが悪玉の大ボスはシャオグオを演じたフー・ジュンなのは言うまでもありません。立ちはだかる相手が強く大きく巨悪であるからこそ義士団たちの思いとその行動が鮮烈なコントラストになったと言えるでしょう。

観る前はこんなにスター俳優ばかり集めて上手くまとまるのかな?と心配もしてましたけど、あえて誰が主人公というスタイルではなく群像劇的なドラマでそれぞれが適材適所の役どころにピタリとハマって存在感を放っているんですよ。しかも全員に見せ場が用意されていて俳優目当てだとしても堪能度もかなり高めです。

どこをつまんでも美味しいところだらけと言えるかな?おなかいっぱいになりました。


義勇度★★★★☆