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処刑剣 14 BLADES中国・香港で大ヒットを記録したというブレイド・アクション映画です。日本で言えばチャンバラ活劇ってことになるんでしょうけど、ブレイド・アクションってカッコイイ言い方ですね。主演は現在の中国アクション映画を代表する日本でも人気のドニー・イェン。ヒロインも日本でお馴染みのヴィッキー・チャオ。監督は『三国志』のダニエル・リー。

出演はその他に、ウーズン、チー・ユーウー、ケイト・ツイ、チェン・カンタイ、ウー・マ、チェン・チーフイ、ダミアン・ラウ、ロー・ガーイン、サモ・ハン・キンポー
監督:ダニエル・リー

+++ちょいあらすじ
明王朝が誇る秘密組織「錦衣衛」。それは孤児の頃から厳しい鍛錬で冷酷かつ残忍な殺人マシーンへと育てられた精鋭たちで組織され、表では皇帝直属の近衛兵として命令を忠実にこなすが、その裏では秘密裏に暗殺を行い時の政権を支えていた。その中でも最も優れた指揮官には青龍の称号と最強の武器「大明十四刀」が与えられるのだった・・・
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ストーリーもアクションもだいぶ大味でしたけど豪快な勢いに押される感じで楽しめました。青龍、玄武、白虎、朱雀とくるとワタシ的には『太王四神記』になってしまうのですが、何とか邪念を振り切りっての鑑賞です(笑)。

冒頭から状況がよくわからないうちどんどん話が進んでいくの良くも悪くも中国映画らしいですよね。原題は『錦衣衛 14 BLADES』となっていて、錦衣衛(キンイエイ)というのは表では法の番人でありながら裏では非合法な仕事をこなし誰もが恐れる特殊な組織。そして主人公・青龍の名はその中でも特に優れた指揮官に与えられる称号なのです。

宦官・ジアより皇帝が重臣・ジャオに授けた箱を奪えと密命を受けた青龍。しかしそれはジアがかつて謀反を起こして追放された慶親王と共謀してその箱の中にある玉璽を手に入れて慶親王を再び領土へ入れるようにし戦を起こして領地を手中に納めようとする策略だったのです。錦衣衛の指揮官の座を狙う玄武の裏切りによって青龍の留守を預かる白虎と朱雀が倒され、罠に嵌められた青龍も深いを傷を負いながら逃げ延びます。青龍は玉璽を取り返しジアの陰謀を阻止しようとしますが、玄武と慶親王の娘・脱脱(トゥオトゥオ)の刺客が迫ってくるのです。

青龍は大明十四刀という武器の使い手でそれが映画のタイトルにもなっているわけですが、この武器がスゴイんだかスゴクないんだかよくわかりません。たぶんスゴイんですけど、普段は木箱の中に収納されていて青龍はそれを背負っているのです。まるでギター侍?(笑)。それでその箱が機械仕掛けにもなっていて飛び出す刀もあればウィンチみたいな紐も出てきて空中戦が出来るという万能マシン。こうなると剣劇というよりヒーローアクション映画ですよね。どうせならお互い技の名前を叫びながら繰り出すようなそういう演出でも良かったかも(笑)。

まさかこんな漫画みたいな設定になってるとは思いませんでした。だいたい『処刑剣』という邦題ですけど別に処刑らしいことしてないし、そういう意味ではだいぶイメージしてたものとは違いますね。でも漫画なおかげで何だか気楽になれて細かいことも気にしないで楽しめました。玉璽がどうして重要なのか誰も語ってくれないんですけど、それもまあいいやと流してしまいましたし(笑)。

ぶっちゃけこれは見た目重視のエンタメ映画と言っていいでしょう。ストーリーは何か肝心なことがたくさん足りないような気がしますし(笑)。渋くて格好いいドニー・イェンとキュートなヴィッキー・チャオを眺めつつ何度も連続して描かれていく見せ場のアクションシーンを堪能すればとりあえずオッケーみたいな。大風呂敷を広げたわりにはざっくりな脚本なのでそれに尽きるでしょう。個人的には砂漠の判事・天鷹幇の格好良さがツボでした。ウーズンという台湾の俳優さんらしいですけど、どことなくエディソン・チャンに似たイケメンさんでした。

慶親王は別にサモ・ハン・キンポーが演じなくても誰でも良さそうな端役でしたけどドニー・イェン映画にサモ・ハン・キンポーが出てるということに意味があるんでしょうね。それでもラストは中ボスではなく大ボス倒して幕を閉じてほしいなぁ。そしてドニー・イェンのアクションシーンはやっぱりワイヤーやCGよりもガチンコのリアルファイトなのがいいですね。


娯楽度★★★☆