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さや侍ダウンタウンの松本人志監督の長編第3作目です。クレジットを見ると今回本人は出演されなくて監督業専念してるようですね。今作に関するインタビューでは有名人監督ゆえの悩みを告白されていたのが印象的でした。たしかに普通の監督さんよりもいろいと先入観を持たれてしまうところはありますよね。ネット上のレビューでも何故か論評風の記事が目につきましたし。

予告編の印象だと今回はスタンダードに真面目な路線を行ってるような感じですけど、でもきっと本編には隠してあるサプライズがいろいろあるんじゃないかなと期待して観に行ってきました。

出演はその他に、柄本時生、りょう、ROLLY、腹筋善之介、清水柊馬、竹原和生、伊武雅刀、國村隼
監督:松本人志

+++ちょいあらすじ
あることをきっかけに侍として戦うことをやめ刀を捨て去りさやのみを脇差しにする野見勘十郎とそんな不甲斐ない父に反発する娘のたえ。二人はあてもなく旅をしていたが、無断で脱藩した罪で懸賞金をかけられていた野見勘十郎はある日ついに多幸藩で捕らえられてしまう。ところが多幸藩の殿様は変わり者で有名で勘十郎は30日の業に処されるのだった・・・
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やっぱり正統派の路線ではなかったですね。一筋縄ではいかない作品。イヤ、でもコレは微妙に正統派なのかな?とにかく野見さんが面白過ぎデス(笑)。芝居というより完全キャラ勝負でしたけど、何だか本人そのまんまみたいな人でしたよね?野見さんって深夜番組のオジサンたちがスポーツにチャレンジするコーナーに出ていた人かな?見た目は全く冴えないのに本人は至って真剣なのが面白いんですよね。その出来の悪い野見さんとバランスをとるようにたえ役の女の子がいい味だしてるんですよね。「自害してください」なんてあんな幼い子供に真剣に言わせちゃうことで、純粋さと毒気が絶妙にブレンドされるのです。

脱藩の罪で多幸藩に捕らえられた野見勘十朗はさやのみを脇にさし幼い娘たえを連れた見るからに侘しいお侍さんでした。多幸藩では母を亡くして心を閉ざし笑わなくなった幼い若君のために殿様は罪人に毎日芸を披露させ三十日の間に笑わせれば無罪放免、出来なければ切腹という「三十日の業」をさせており、野見にもその罰に署せられるのです。

野見は娘たえから叱咤されながら父は奮闘するも若君は微動だにしません。やがて牢屋番の見張り役の倉之助と平吉も巻き込んで様々なアイデアを繰り出していきますが、若君は笑うことなく刻々と期日が迫ってしまいます。

大風車のところでてっきり勝負が決まるんだと思ったら見事にかわされてしまいました。さすがにそんな簡単に読める展開にはしてこないんですね。そして意外にもラストは巧みな変化球を用いながらも感動のシーンで泣きこそしませんでしたけど胸にジワジワとこみあげてくるものがありました。

冒頭の三味線のお竜、二丁短銃のパキュンに骨殺死ゴリゴリの場面なんて全く意味不明の透かし技でしたけど、私はあれで松っちゃんテイストを感じて嬉しくなりましたが、しかもコレらがラストシーンへの大きな伏線だったんですよね?頭を撃たれても死なない人が切腹くらいじゃ死なないわけです。そしてもちろんあの薬草もキーアイテムなのでしょう。この仕掛け巧妙でシュール過ぎますってば。

ラストでたえに向かってお坊さんが読む勘十朗の辞世の句がだんだんとフォークソング調になっていくところは圧巻でしたね。そしてあれで終わるのかと思ったら松本人志監督らしからぬ?優しい結末にほっこりした気持ちで劇場を後にしました。

でも一番のツボはエンドクレジットの「うどんすすり指導 ほっしゃん」でした(笑)。


喜劇度★★★☆

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