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マネーボールメジャーリーグの弱小球団オークランド・アスレチックスを常勝軍団へと再生したゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンの半生を描いたマイケル・ルイスのノンフィクション「マネー・ボール」を映画化した実話に基づく物語です。ブラピ主演作というだけでも十分な魅力なんでしょうけど、日本的には現在、松井秀喜選手が所属するオークランド・アスレチックスのお話だというのも興味深いところかもしれません。個人的には宣伝通り『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンが脚本担当というところに期待大です。

出演はその他に、フィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライト、クリス・プラット、ケリス・ドーシー、スティーヴン・ビショップ、ブレント・ジェニングス、タミー・ブランチャード、ジャック・マクギー、ヴィト・ルギニス、ニック・サーシー、グレン・モーシャワー、アーリス・ハワード、ジェームズ・シャンクリン、ダイアン・ベーレンズ、リード・トンプソン、タカヨ・フィッシャー
監督:ベネット・ミラー

+++ちょいあらすじ
元プロ野球選手ながらオークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャーに就任したビリー・ビーン。2001年に地区優勝を逃すと主力クラスのスター選手たちが他チームへ移籍することになり、スカウト陣と共に戦力を穴埋めする選手獲得をあれこれ思案するも貧乏球団のため年俸の高い優秀な選手とは契約出来ない。そんなある日、インディアンスを訪ねた時にデータ分析が得意なピーター・ブランドと出会いビリーは彼を引き抜くと彼と共に後に「マネーボール理論」と言われる低予算でデータ重視で優勝を目指せるチーム作りに着手するが、それは球界の伝統を重んじる古いスタッフたちの反発を生み・・・
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観応えありましたね。面白かったです。ブラピ作品では久々にガツンときた作品だったような気がします。

メジャーリーグを題材にしてはいますけど、描いているのはそのバックステージで主人公は裏方であるゼネラルマネジャーです。広い括りではスポーツ物映画ですけど厳密にはこの『マネーボール』というタイトルが意味するようにこれはスポーツビジネス映画だと言えるでしょう。巨額が飛び交うショービジネスの舞台裏で繰り広げられていくのはたんなるマネーゲームではないのです。そこにもベースボールに夢と情熱を注ぐ人々の熱い物語があったんですね。

ビジネスである以上時には非情な判断や決意が求められるわけで、とかくそういう人間は拝金主義とか冷たい人物に思われがちですけど、この物語の主人公ビリー・ビーンはそうではありません。かつては自身もメジャーリーガーとしてプレーしながら大成することなく大きな挫折を味わった経験を持ちショービジネスに人生を翻弄された一人だったのです。そして野球をこよなく愛していた彼だからこそ、メジャーリーグの伝統に真っ向から歯向かうようなチーム改革に取り組みことが出来たのでしょう。

日本でも世界でも金満チームは批判されやすいですけど、私は大金を投じることが悪いとは思いません。ショービジネスでありプロの世界なら当然のことだと思います。魅力あるチームを作るために投資するのは当然でありオーナーの責務なのです。でもそこにきちんとしたビジョンや信念、哲学を伴っていることが重要なんでしょうね。ビリーが負けがこんできたことで自信を失い不安になって方針を曲げてしまったらあの奇跡の20連勝は成し得なかったのでしょう。自分を信じ仲間を信じ選手たちと共に同じ夢に向かって邁進したからこその結果なんだと思います。

これはサクセス・ストーリーと言っても良さそうに思えますけど、ビリーの最終的な目標はあくまでもアスレチックスをワールドチャンピオンにすることなので、決してゴールにはたどり着いたわけではなく彼自身マネーボール理論を完全実証してみせたとも思っていないのでしょうか。だから彼はレッドソックスからのオファーを断ったんでしょうね。スポーツ系の物語としては何だか昇華しきれてないちょっと意外な結末なようにも思えますけど、アスレチックスでの優勝に拘ったビリーのあの選択、私は好きで好感持てました。

実際にフィールド上でプレーし戦うのはユニフォームを着た選手たちですが、その裏側ではフロントスタッフらもその頭脳を駆使してチームの一員として戦っていたんですね。経営側の人間として選手に移籍や解雇を宣告したりと辛い役割でもありますが、チームへの愛情は決しては選手たちにも劣らないのかもしれません。

ところでこの物語の二年後にレッドソックスがマネーボール理論を実践してチャンピオンの座を手にするわけですが、それはドリュー・バリモア主演の『2番目のキス』に繋がっていくんだァと思ったらちょっとニンマリしちゃいました(笑)。


野球度★★★★☆