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麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜TVドラマ『新参者』は一度も観たことがなかったのですが、その後に単発スペシャルで放送された『東野圭吾ミステリー 新春ドラマ特別企画 赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び!』を観ていて、これがなかなか面白かったので連続ドラマを観ていなかったことを後悔しました。基本的にミステリー作品ですが謎解きそのものよりも事件の真相にあたる人間ドラマにしんみり泣けてしまったんですよね。この劇場版でもそんな味わいが堪能出来るんじゃないかと期待して観に行ってきました。

出演はその他に、新垣結衣、松坂桃李、菅田将暉、山崎賢人、柄本時生、竹富聖花、聖也、黒木メイサ、山崎努、三浦貴大、劇団ひとり、秋山菜津子、鶴見辰吾、松重豊、田中麗奈、中井貴一
監督:土井裕泰

+++ちょいあらすじ
ある夜のこと。東京・日本橋で男性が殺害される事件が発生する。その一方で事件の容疑者と思われる青年が逃走中に交通事故に遭い意識不明の重体に陥っていた。被害者はカネセキ金属の製造本部長の青柳武明。彼は江戸川橋の地下通路で刺された模様でそこから8分ほどかけて日本橋の翼のある麒麟像の下で力尽き倒れた。彼は途中誰にも助けを求めることなく瀕死の重傷を負いながら何故この場所までやってきたのか?その真相に日本橋署の刑事・加賀恭一郎と警視庁捜査一課の松宮が迫る・・・
+++

期待通り味わいのある作品でした。観応えがあってヨカッタです。終盤からクライマックスにかけて様々な点が一本の線に結ばれ浮かび上がる真実とともに加賀が導き出した青柳の謎めいた行動に秘められた思いに自然と涙ぐんでしまいました。

物語は完全に続編形式で人物設定や人間関係についての説明は一切ありませんのでこれが初見だと誰が誰だかよくわからなかったり加賀と父親、松宮、金森の関係性には多少戸惑うかもしれません。そういう意味でもこれは映画というよりTVドラマの延長なわけですが、この作品の場合はこれが正解なんだと思います。映画版だからと大風呂敷を広げる必要もなく尺が長いぶんじっくりたっぷりと描かれていくことで登場人物たちのドラマが様々に交錯する深みのある群像劇となっているのでしょう。

一つの謎めいた殺人事件の裏側に様々人間模様が複雑に折り重なっているわけですが。ワタシ的には劇団ひとりさんが演じる水泳部顧問の糸川先生を加賀が取調室で追求するシーンがとても印象的でした。前半のほうで「間違った公式を覚えるとそのまま間違い続ける」という加賀らしいセリフの伏線があったわけですけど、この事件の全ては先生の隠蔽行為に起因しているんだというあの加賀のセリフが現代社会への痛烈な批判にも聞こえて心に刺さりました。

まぁTVドラマを全く知らなくてもそれなりに楽しめるかとら思いますけど知らないよりは知っているほうが断然楽しめると思うので予習はぜひともオススメします。私も連続ドラマを観ておけば良かったなァと再び後悔しちゃいました。今からでもレンタルして観ようかな?

黒木メイサさんと向井理さんはムリヤリ出演場面をこしらえてるみたいでちょっと可笑しかったですけど、あれはやっぱりTVドラマのファンへのサービスなのでしょうね(笑)。


堪能度★★★★