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顔のないスパイどうしても恋愛ドラマのイメージが強くなってしまうリチャード・ギアですけど『クロッシング』の警官役もなかなか印象的で、ワタシ的には恋愛絡みじゃないリチャード・ギア好感度と期待感が高まっているところなので、リチャード・ギアが元CIA諜報員を演じるサスペンス・アクション劇はちょっと楽しみにしていました。監督は『ウォンテッド』『3時10分、決断のとき』で脚本を担ったマイケル・ブラントでこれが初監督作品だそうです。

出演はその他に、トファー・グレイス、マーティン・シーン、オデット・ユーストマン
監督:マイケル・ブラント

+++ちょいあらすじ
アメリカに隣接するソノーラ砂漠でメキシコからアメリカへ密入国しようとする男たちがいた。そこへ国境警備員を装った何者かが現れ突如発砲。メキシコ人たちは逃走するが残った白人たちはその男の車に乗って走り去って行った。それから6ケ月後。ワシントンでロシアと密な関係を持っていたダーデン上院議員が暗殺される。その手口が死んだはずのソビエトの伝説のスパイ“カシウス”と酷似していたことからCIA長官ハイランドはカシウスに詳しい元エージェントのポール・シェファーソンを呼び戻し・・・
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面白かったァ。観応えありましたよ。スケールはそう大きくはないですけど、スマッシュヒット系の作品と言えるでしょう。原題の『DOUBLE』の意味するところが一つではなく二重三重にかかってくるところがまた絶妙なんですよね。

こういうのはあまり深読みせずに楽しんでしまったもん勝ちでしょう。あれこれ推測してもつまらなくなるだけかもしれません。だから序盤早々にポールの正体が明らかになってしまうのがいいんですよね。これによってカシウス捜しに振り回されることもなくなって、ポールとベンとのドラマを強い緊張感の中でドキドキしながら見つめていくことが出来るのです。

しかもストーリーはシンプルで集中しやすいがゆえに、終盤のまんまと驚かされてしまうんですよね。あのゴミ箱のくだり何なんだろう?と思いましたけど、そのことはとりあえず一旦横に置いてしまうような展開になるから、その種明かしがされた時、オォー、そうくるんだぁと実に気持ち良く作り手の術中にハマってしまったのでした。たしかに『DOUBLE』ですよ。そしてポールとベンとの存在もまた『DOUBLE』なんですよね。なるほどねェ、そういうことだったんだァ。いわゆるミスリードとは違いますけどこのサプライズな仕掛けはかなりいい感じで楽しめました。

決して完璧とか傑作だとかは言いませんよ。探そうと思えば穴もいくらでもあるでしょう。でもそんなのは瑣末なこととして楽しめるいい脚本いい演出だったと思います。そしてもちろんいい役者。リチャード・ギア演じるポールがまるで必殺仕事人のように鮮やかな手口でターゲットを仕留める姿が画になってるんですよね。そういう犯罪者のイメージが全く無いリチャード・ギアだけにインパクトも強くて魅せられてしまいました。リチャード・ギアの悪役はさすがに重みがあってヨカッタです。それも単純な悪役ではなくて人間臭さを醸し出すダーティヒーロー的なところにまた痺れてしまうのです。

リチャード・ギアには今後さらにもっと濃厚でハードな悪役を期待してみたくなりました。そしてマイケル・ブラント監督の次回作にも楽しみにですね。


二重度★★★★