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ヒューゴの不思議な発明このファンタジー映画がマーティン・スコセッシ監督作品だと知ったときはちょっと意外でした。しかも3Dです。もうすぐ70歳になられるというのに素晴らしいチャレンジ精神ですよね。何でも娘さんのために作られたんだとか。主演の男の子、どこかで見た覚えがあるかもと思っていたら『縞模様のパジャマの少年』のエイサ・バターフィールドだったんですね。そして予告編で鍵をペンダントにしていた女の子がクロエ・グレース・モレッツだったのかな?キャスティング名を眺めてたら『ブルーノ』のキモ男サシャ・バロン・コーエンもいたりしていったいどうなってるんだか?と興味津々ワクワクで観に行ってきました。

出演はその他に、ベン・キングズレー、サシャ・バロン・コーエン、クロエ・グレース・モレッツ、レイ・ウィンストン、エミリー・モーティマー、ジュード・ロウ
監督:マーティン・スコセッシ

+++ちょいあらすじ
父親を亡くした少年ヒューゴ・カブレは駅舎の時計のメンテナンスをして働く叔父クロードに引き取られ、クロードの不在の時も時計のネジを巻く仕事をしながら駅舎の壁の中で潜んで暮らしていた。ヒューゴは父が死ぬ直前まで修理していた機械人形を唯一の形見として大切にして、自分の手で再び動かそうとコツコツと修理していた。そんなある日、修理に使えそうなパーツを盗もうとした構内のオモチャ屋で店主の老人ジョルジュに見つかってしまい大切なノートを取り上げられてしまう・・・
+++

この味わいはどことなく『ALWAYS 三丁目の夕日』にも通ずるような気がしました。古き良き時代の映画にオマージュを捧げるノスタルジックな物語です。

不思議な機械人形の存在が映画作りの原点へと繋がっていくのが映画大好きな私としてはたまらないところですね。劇中映画のモノクロのサイレント・ムービーにそれぞれの思いを馳せていくヒューゴ、ジョルジュ、ジャンヌ、教授の姿にはマーティン・スコセッシ監督が自身を重ねてもいるのでしょう。あのロケットが突き刺さった月の画(『月世界旅行』)は私も何かで観た覚えがありますが、聞くところによればジョルジュのモデルとなった人(ジョルジュ・メリエス)が今のVFXのパイオニアと言われているのだそうです。

2D版で観るか3D版にするか悩みましたけど意外と簡単な結論に達しました。アカデミーが3D作品として審査したのだから3Dで観るのがデフォルトなのでしょうと。そうすれば『アーティスト』との対比も同じ目線で出来ますし、それがワタシ的な正解なんだと思います。これがIMAX-3Dだったら何も悩まないんですけど、とりあえずは結果オーライでしたね。

最新の映像技術で超ローテク時代の映画の原点を顧みるというのがまた素敵なんですよね。そういう意味でも3Dを選択したのはホントに正解でした。さすがに『アバター』なスタッフが手掛けているだけのことはあって3Dのクオリティは他の3D作品と比べても高く別格という感じがします。カメラワークからしてかなり計算しつくしてますよね。奥行きの出し方が半端ないですもん。背景や意図的にカメラ直前に置いた被写体を強くぼかすことで焦点を絞って遠近感を強調する手法が随所に用いられていたのもスゴク印象的でしたし、オープニングからして美しい映像にはあっという間に引き込まれてしまいました。

ただその3Dに衝撃を受けるほどのインパクトがあるかと言うとそれはまた別の話でして2Dなら2Dで楽しめそうなところが悩ましいんですよね。でもこの作品の場合はストーリー的に3Dで観ているということに大きな意味を持たせていると言えるでしょう。

映像的には大スケールと言える作品なのですが、対して中身のストーリーは小さいというのが何だか物足りななさを感じてしまいました。フランスが舞台なのに全編英語という時点で既に何かオカシイのですからもっと大胆な演出があってもヨカッタように思います。例えばヒューゴが悪夢にうなされるシーンがありましたけど、その真逆となるヒューゴが空想の中で映画の世界に入り込んでしまったり機械人形の背中に乗ってパリの空を飛び回ったりするとかそういう3D効果を生かしての映画が創りだす夢や楽しさが伝わる場面があれば物語のテーマもより深みがでて映画自体にもっと大きな高揚感が生まれたんじゃないかと、ちょっともったいない気がしました。エッフェル塔の上空をかすめて俯瞰で眺めるとか現実には難しい光景を実現出来るのも映画ならではの醍醐味だと思うんですよね。

それから、そもそもこの邦題ちょっとおかしくないですか?原作の邦題に合わせてるみたいですけど、この映画ではヒューゴが何かを発明したわけじゃないですよね?


満足度★★★☆