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ポテチ作家・伊坂幸太郎さんと監督・中村義洋さんのコンビによるこの4作目は『フィッシュストーリー』に収録されている中編小説を原作にする本編68分の中編映画です。過去3作いずれも面白くて大好きな作品ばかりで、また本作の主演がその過去3作品に出演してきた濱田岳さんというのも嬉しかったりして楽しみにしてました。

出演はその他に、大森南朋、石田えり、中村義洋
監督:中村義洋

+++ちょいあらすじ
宮城県仙台市のとある公園。空き巣稼業をしている青年・今村はベンチに座って兄貴分の黒澤に語り始めたのは自分が健康診断を受けた後、すぐに実家の母親にも検診を受けるよう勧めた話だった。そしてその後今村は黒澤から大好きな仙台キングのプロ野球選手・尾崎のマンションを教えてもらうと、仕事を見たかったという同棲中の若葉と共に侵入する。ところが今村は物色するも盗む様子は全くない。若葉が怪訝に思っていると電話が鳴りだし・・・
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こんなに気持ち良く泣ける映画とは思ってもみませんでした。中編ストーリーの小粒な作品ではありますが、大作に劣ることのない素敵な感動をもたらしてくれました。伊坂幸太郎×中村義洋×濱田岳。この組み合わせはホントにいいですね。期待を裏切りません。さらに今作では大好きな大森南朋さんも重要な役でしっかり絡んでワタシ的には堪能度も高しです。

空き巣を生業にする主人公の青年・今村を始めとして同棲する若葉や兄貴分・黒澤と素性の奇しい登場人物ばかりで物語も何を主軸とするか秘密めいたまま進んでいくのですが、特異とも言える不思議な空気感に引き込まれていくんですよね。そして物語は随所に散りばめられた伏線を回収、収束させながら主人公のある秘密を浮かび上がらせながら主人公の数奇な運命のドラマを見事に昇華させていくのでした。

この作品が決して潤沢な予算では作られていないことは始まってすぐの映像と雰囲気からわかります。それでも仙台へ郷土愛が原動力となるのか、脚本、演出、役者と三拍子揃が揃ったとても味わい深い作品でしたね。もちろん地元の方々のサポートも大きいのでしょうね。劇中ではあの大震災について黒澤のセリフの中で一言触れただけですが、クライマックスの尾関の打席とあの結末には明日への希望となる強い思いがこめられていたのを感じました。

中村監督が登場した時は思わず笑ってしまいましたけど、フライが取れない中村専務にオチがついたのはヨカッタですね(笑)。

もういい加減、伊坂幸太郎さんの原作も封印をといて読みはじめなくっちゃですね。


感動度★★★★★