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スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョンポール・バーホーベン監督による1997年の『スターシップ・トゥルーパーズ』三部作は原作が私の好きなロバート・A・ハインラインの小説「宇宙の戦士」ということで観ているんですが、その小説から受けた印象とはだいぶ違う作風に戸惑った覚えがあります。簡単に言うと荘厳さが全くなくて軽くてちゃらいノリだったんですよね。たんにサービスシーンを作りたいがために男女同室でのシャワーや着替えとか意味不明なんだもん(笑)。それでこの映画を知ったときはリメイク作品かなと思ったのですが、これはシリーズ15周年を記念して『エクスマキナ』の荒牧伸志さんが監督を務めたフルCGアニメ作品なのだそうです。とりあえず予告編はちゃらい感じではありませんでしたので、旧シリーズよりはいいかもしれないと観に行ってきました。

監督:荒牧伸志

+++ちょいあらすじ
小惑星上にある地球連邦軍の基地フォート・ケイシーがバグに襲撃される。救出に向かった強襲艦アレジア号の兵士たちが到着したときには時すでに遅くヘンリー・ヴァロー大佐ら僅かな兵士を救えたのみだった。しかも帰還しようとしたとき、超能力戦略担当大臣カール・ジェンキンスが突如謎の行動を起こし女性艦長カルメン・イバネスを置き去りにし戦艦ジョン・A・ウォーデン号を奪うようにして飛び去ってしまう。残された兵士たちは窮地の中アレジア号に乗り込み脱出するが、将軍ジョニー・リコより行方不明になったジョン・A・ウォーデン号の捜索と調査が命じられる・・・
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面白かったァ。原作「宇宙の戦士」が好きな私としては旧シリーズ三部作よりもハードでシリアスなこちらのほうがかなり好みでした。実写ではなくフルCGアニメですけど、まるで実写版のような精密な描写で人物を除けばほとんど差は感じられないほどでしたし、その人物にしても肌の質感とかとてもリアルに表現されているんですよね。最近のCGの技術力ってスゴイのね。今作にもセクシーシーンがいくつかありましたけど、どうやらこれは『スターシップ・トゥルーパーズ』を描く上では外せない重要な見所でファンも期待するところなのかもしれませんね。

そういうところも含めて世界観は旧三部作をしっかりと踏襲していたと言えるのではないでしょうか。ストーリーも基本的には旧三部作もしくはその内容を知っていることが前提のような作りでして、世界観、社会背景、登場人物の説明など一切なく、いきなりバグに襲撃された地球連邦軍の砦フォート・ケイシーの救出作戦から物語は始まり激しい戦闘シーンにあっという間に飲み込まれていきました。

反逆罪に問われ捕われていたヘンリー・ヴァロー大佐と似たようなことが旧三部作の第二作のエピソードにあったように思うのだけど、あれとは全く関係のない別のお話なのかな?パワードスーツがラストに登場するのは第三作と一緒でしたが、そもそも今作は映画用のオリジナル?そういうことは何も知らずに観たものでスミマセン。あーでもジョニー・リコが将軍になってアイパッチ姿になっていたところからして旧三部作のその後のストーリーなのは間違いないのかも。そういえばあのパワードスーツも旧三部作の時とは違ってかなり強力なアイテムになってましたね。ちなみにジョニー・リコとカルメン・イバネスとカール・ジェンキンスは高校時代の友人でしたよね。

私は凄くファンというわけではないので曖昧なことしか言えませんけど、旧三部作がB級SF的な魅力の作品だったのに比べるとかなりクオリティアップした印象を受けました。もっとも旧三部作では主人公のジョニー・リコの学生時代から始まって劇中ではFDAのリクルートCMが何度も流れるような演出でしたから映画的にも古く感じられたものです。

エンドロール後に出てきた迷子のバグはカールが開発したほうのバグでしたよね?もしかして続編アリなのかな?それは楽しみかもです。


戦士度★★★★